冴えないヒロインの入浴のしかた 〜嵯峨野〜
~ ~ ~
あなたたち二人は一つの部屋で一晩を共にするの。
場所は嵐山。ふふっ、あなたたちにはお誂え向きの場所よね。
そこで何をするべきか?
それは、加藤さんが伏見で出逢った人が導いてくれるわ。
これからの全ては、あなたたち次第よ。
P.S.
倫理君には私から話しておくから安心して。
心配しなくても何もしたりしないわ。
~ ~ ~
中書島駅までに戻る間、恵ちゃんから見せられた手紙にはそのようなことが書いてあった。伏見稲荷で昼食を食べ終わった後、霞さんから手渡されたものらしい。
その手紙には先程まであたしがいた店の名前も書かれていて、恵ちゃんはその名前を頼りに一人で伏見までやってきたようだ。ただ文章からもわかるように、そこに誰がいるともわからずに。
唯一のヒントと言えば、『嵐山』が『お誂え向き』という点だろうか。
だって、嵐山の付近こと、別の言い方で嵯峨野と言うもんね。
霞さんに指定された場所、嵯峨野へ向かう。電車を乗り継ぎつつ、その間にあたしは霞さんに手渡されたシナリオを読み進めておかなくては。京阪電車に乗り込むと、あたしは恵ちゃんに見つからないよう、早速鞄からシナリオを取り出した。
恵ちゃんは何も話しかけてくることもなく、黙々とスマホを弄っていた。スマホの向こう側に誰かがいるのだろうか。その顔はフラットよりもやや冷めていて、今にも雨粒のように小さな音を立てて崩れてしまいそうな、そんな表情にも見える。
それがどんな形であれ、あたしはシナリオを読み進めよう――
あたしはシナリオと呼ぶにはやや分厚い紙束を、恐る恐る開いた。
『短編集第三話 ~叶巡璃編~ 第二稿』
……………………はい?
表紙を開くとそんなタイトルらしきものが、まず視界に飛び込んできた。
えっと~、霞さん? これのどこがシナリオなんでしょうか?
これ、どこをどう読んだって、シナリオじゃなくて原稿!
しかも『短編集第三話』が『叶巡璃編』とか、今までの打ち合わせの内容を全てひっくり返していたりしませんか!?
それは…………うん。わくわくするような期待感を彷彿ささる『シナリオ』ではなく、あたしに圧倒的な挫折感を覚えさせる、驚愕の『原稿』に相違なかった。
「あの~、真由さん? 急に血の気の引いたような顔になってますけど、大丈夫ですか?」
「……え? ……あ、うん。多分大丈夫。多分ね。」
あたしのこと視界に入ってなかったわけではなく、恵ちゃんのステルス性能はここでも発揮されていたようだ。
急に恵ちゃんに話しかけられたあたしは、思わずきょとんとしてしまっていた。
「霞さん、これ……」
「うわ~。『叶巡璃』編だって。第三話ってそういうお話だったんだ……」
「違うから! そんな話これまで一ミリも出てきた記憶ないから!! てか霞さん。これってあたしの絵、ラストシーンだけではなくて総ボツってこと!?」
酷い嫌がらせだ。今まで数々の悪質な悪戯に耐えてきたあたしではあったけど、ここまで酷いのはさすがに初めてだった。
……まぁ内心では『なにそれめっちゃ楽しそう!!』と少しも思わないこともなくはないけど、それはあくまであたしの描き直しの量が全くなければの話。『叶巡璃』とヒロインの名前が変わった時点でこれまで築き上げてきたプロットが総崩れになることは間違えない。
あたしも今日だけは横で楽しそうな表情を浮かべている恵ちゃんの立場でありたかったけど、そうは問屋がおろさないよね……
「め、恵ちゃん? ちょっとこのシナリオ……じゃなかった、原稿読んでていいかな?」
「あ~、おかまいなく~」
恵ちゃんはそう答えるとまたフラットな顔に戻って、再びスマホを弄り始めた。それほど混んでもいない各駅停車の電車の中で、静かな夕暮れの時間が進んでいった。
☆ ☆ ☆
あたしはまずその原稿の全体を確認することにした。せっかくの霞さんの生原稿、ゆっくり味わいながら読みたいのは山々だけど、生憎そんな時間はなさそうだった。少し飛ばし飛ばしではあるけど、短編と言いつつもほぼラノベ一冊分とも思えるその原稿を読み始めた。
すると少し嬉しいことに、そこまで危惧する必要のないことに気づく。前半部分に関しては今まで準備していた『叶巡璃』編ならぬ、初稿の『加藤恵』編とほぼ変更点はなさそうだったんだ。まぁそうは言ってもヒロインの名前が『叶巡璃』となってる時点で描き直しが必要なのは違いない。ただ、改めて下絵までも描き直す必要はなさそうだ。
問題は後半部分。メインヒロインが変わっただけあって、内容ががらりと変わっている。そもそも『加藤恵』編では恵ちゃんを何かの度に苛めていた先輩作家様が、話から徐々にフェードアウトしている。えげつなかったシーンも全て削除されて、安心して読むことができた。
その代わり、『加藤恵』編では全く出てこなかった女の子が登場している。そのヒロインの名前は『瑠璃』。
そう。『cherry blessing』で叶巡璃とダブルヒロインを演じた、あの女の子だ。
ここでの瑠璃は、巡璃と従姉妹という関係。巡璃とは合わせ鏡のように、巡璃の心の闇の部分を照らし出す女の子として、清楚に描かれていた。
それだけでも思わず目を疑っていたのだけど、あたしはもう一人、新しく出てきたヒロインの名前を見て、一瞬心臓が止まりそうになった。それが『真唯』だ。
霞さんは『blessing software』のメインヒロイン『叶巡璃』を登場させただけでなく、霞さん自身の処女作『恋するメトロノーム』から、そのメインヒロイン『真唯』をストーリーの中に織り込んできたんだ。
霞詩子を代表する作品から、ダブルメインヒロインが直接対決!?
あたしはやや頭を混乱させながら、先程までいた伏見のお店での霞さんの言葉をふと思い出していた。
そうだ。あの時、霞さんはあたしを『真唯』と呼んでいたんだよね。
つまりこの『真唯』は、あたしってことなんだろうか……?
そしてもう一つ、驚愕の事実が露呈する。
この原稿、まだラストシーンが描かれていない。
その代わりに、こんな一節が末尾に添えられているんだ。
『この続きは今日のあなたたち二人次第よ。
真唯、巡璃のエスコートをよろしくね。 沙由佳』
……………………。
やっぱし鬼畜な先輩ラノベ作家様じゃん!!!
☆ ☆ ☆
「真由さん。なんだか気分が悪そうだけど、大丈夫?」
京阪線から奈良線、そして京都駅で嵯峨野線へと乗り換えようとしたとき、恵ちゃんからふとこんな風に訊ねられた。観光客でごった返す京都駅にたどり着くと、あたしは駅のホームをふらふらしながら歩いていることに気づいた。
「うん、大丈夫。ちょっと気持ち悪くなっただけだよ。」
そうは答えてみたものの、どちらかというとあたしは少し酔っていた。
伏見で霞さんに嵌められて飲んでしまった日本酒がまだ残っているのか、この京都駅の人の多さに酔ってしまったのか。
それとも電車の中で原稿を読んでいたせい……?
頭がぐるぐるする。何か複雑に絡まってしまった靴紐を、一本一本ほどいているかのようだ。あたしはその紐をきゅっと掴み、だけどまたすぐに手放している。
これからあたしは、どこへ向かおうとしているのだろう――
嵯峨野線に乗り換えた後も、まだあたしは原稿から目を離すことができずにいた。久しぶりに霞さんの文学の世界に吸い込まれてしまったかのようだ。普段仕事と割り切ってるからここまでのめり込むことも今では珍しい。
まるで最近霞さんの小説を読み始めたばかりのような、そんな感覚に陥っている。
そして、なぜだろう。
あたしは自ずと真唯に感情移入していた。
おかしな話で、あたしと真唯じゃ全然違うのにね。真唯には彼氏がいるけど、あたしにはいない。あたしは真唯ほど明るい性格はしていない。……そう思う。
だけど、真唯の気持ちに寄り添えば寄り添うほど、どういうわけかこのひねくれ者の瑠璃の気持ちも理解できそうな気がした。でもこれは、作者である霞さんの仕掛けた罠かもしれない。だけどその罠に敢えてハマってみようとする。
だって、そう思わせるだけの文が、ここにはちゃんとあるんだもん。
霞さんの文章に捕らわれの身となったあたしは電車に揺られ、今日の目的地である嵯峨野に到着していた。
☆ ☆ ☆
嵯峨嵐山駅に到着した頃には辺りはすっかり真っ暗になっていた。霞さんから恵ちゃんに手渡されたメモに、今日の宿の地図が描かれている。その地図の通りに進んでいくと、いつの間にか暗闇の竹藪に囲まれてしまっていた。
嵯峨野の地。そういえばあの紅坂先生に『嵯峨野の山にでも籠もって髪を剃れ』とか言われたっけ。
あの時のあたしは思わず泣いてしまったけど、今のあたしはなぜだか笑ってそれを思い出せている。
きっと、あたしも何かが変わり始めているのかもしれない。
霞さんが予約した宿は、そんな竹藪の中にあった。
「やっと着いたね。夕食もこの宿のレストランなんだっけ?」
「うん、そうみたい。霞ヶ丘先輩のメモには『不死川の経費だから期待していいわよ』とか書いてあるし。」
「……いや、それ本当に大丈夫なの!??」
てか霞さんがいるわけでもないのに、そんな経費本当に落ちるのかな?
あたしと恵ちゃんの今晩の部屋は、小さな六畳の和室。障子も畳も見るからに新しそうで、安宿という雰囲気は微塵もない。周囲を見ても若い女性客が多く、穴場のスポットのような宿なのかもしれない。
不死川が用意したという料理も確かに一級品だった。刺身料理を中心に、山菜、漬け物、そして小さなステーキがぽんぽんと添えられている。もちろん味もいい。口の中でとろっといい感じに溶け込んでしまう、そんな料理ばかりだ。
ただ、食堂の席を案内する札にはどういうわけか『霞詩子様』と書いてあり、その名前を知っているのかちらちらとこちらに目をやる人が数人いた気もするけれど。
そしてこの宿のもう一つの魅力は温泉だ。
夕食を食べ終わった後、恵ちゃんに誘われ、あたしは言われるがままに空に星が輝く露天風呂へとやってきた。
やはりそこも竹藪に周囲を囲まれていて、ひっそりとしている。この時間、あたしたちの他に誰もいないのも幸いだった。
「どの料理も美味しかったね~」
「うん。料理も美味しいし、空気も美味しいよ~」
これで、あの原稿のことさえなければ、本当に最高の夜だったはずなのに――
「どうしたの真由さん? ちょっと浮かない顔をしてるけど。」
ただし、勘の鋭い恵ちゃんは、すぐにあたしの顔色に気づいてしまう。湯煙の向こう側に顔を紅く染めながら、恵ちゃんはぼんやりとあたしの顔を伺っていた。
恵ちゃんは相変わらずのフラットだ。感情表現が適当だとか、そういう話ではない。今はただ、『楽しい旅行をしている』……そう思いたいのかもしれない。
「それはお互い様でしょ? 恵ちゃん。」
でも、あたしだって……。今ではもう、すっかりその恵ちゃんのからくりには気づいてしまっている。
恵ちゃんがフラットな顔をしているときは、何かを隠したいとき。
だって、あたしの知ってる恵ちゃんは感情表現が適当とか、全然そんなことないもん。
今日だってきっと、そんな複雑な想いを抱えてるに違いなかったから。
だから今宵のあたしは、真唯になる。
きっとそれが、霞さんの思い描いたシナリオのはずだから。
あたしはその通りにハマってみるんだ。
「わたし、真由さんが考えているような悩み事なんて、ないはずなんだけどなぁ~」
あたしが考えているような悩み事か……。
恵ちゃん、何の話をしているのだろう?
恵ちゃんの顔がますますフラットになったけど、結局これだって、恵ちゃんが密かに発しているサインなんだよね。
霞さんはあたしに、巡璃と真唯の道標を示してきた。
本来幸せなはずの巡璃が、ひとり足を止めてる理由。
瑠璃が彼を諦めた理由と、それでもまだ諦めきることのできない想い。
そして、真唯が次のお話のメインヒロインとして……。
あたしだって霞さんの原作『恋するメトロノーム』を何度も読み返した。
『純情ヘクトパスカル』を誰よりも愛する絵描きになるんだって、あいつにも絶対負けたくはないって――
だから、この原稿の瑠璃――沙由佳の気持ちと、真唯の想いは、誰より理解してるつもりだって自負してる。
それがもし、あたしにしかできないことだと言うのなら――
「ねぇ恵ちゃん? どうして最近タキ君と一緒に歩こうとしないの?」
ここはただひたすらの直球勝負で――
「わたし、倫也君を避けてるのかな~?」
ところが恵ちゃんはあたしのボールを素直に受け取ると、すっぽ抜けた変化球をど真ん中に返してきた。
「恵ちゃん……自覚、ないの??」
「わたしは倫也君が好き。だけど、英梨々も好き。真由さんも好き……」
まるで独り言をつぶやくように、恵ちゃんは自問自答を繰り返しているようだった。
「それって、並列で語っていいものなのかな?」
「だって、どれも譲りたくないもん。」
「恵ちゃん、本気でそう思ってるの?」
「思ってるよ! わたしだって誰も失いたくない! もうみんないなくなってしまうのは、嫌だもん!!」
それはきっと、一度壊れかけた『blessing software』のことを恵ちゃんは言ってるんだよね?
でもその心配は今年はないはずだって、みんなで話してたじゃん。
「それなのに……今日も英梨々に、恋愛と友情の両方を選べないのかって、言われちゃったし……」
……え? 今、なんて言った???
「ふーん。恵ちゃん、そこは英梨々のせいにするんだね。」
あたしは気づくと、少し棘のある言い回しになってしまっていた。
「今日も英梨々と喧嘩しちゃったけど、本当はそんなのしたくない……」
「あのさ〜、恵ちゃん……?」
「わたしだって英梨々と友達でいたいもん。仲直りしたいもん!」
「英梨々だってそう思ってるよ!! 英梨々だって何度も恵ちゃんのことを思って泣いてるの、あたしだって見たことあるもん!!」
「っ…………」
そして、大声を張り上げてしまう。
だってもう、これ以上抑えることはできなかったから。
「だけどさ。そうできない理由は恵ちゃんにあるって、本当にちゃんと気づいてる??」
「……………………」
正直、呆れた。
さすがに恵ちゃんでも、それは見過ごせないよ。
恵ちゃんは湯船に身体を浸からせたまま、声も出ないほど静かにしょんぼりとしてしまった。あたしと恵ちゃん以外誰もいない山の奥の露天風呂で、両手でお湯をぱっと掴むと、その泣き出しそうな顔をばしゃばしゃと擦っている。
でもどうしたって、あたしは英梨々の泣き顔も見てきたから、その点については恵ちゃんに同情する気は起きなかった。
その点については……ね。
「でも……さ…………」
だけどあたしは小さな笑みをこぼしながら、そんな恵ちゃんの両肩をそっと触れた。そして、あたしの身体にそっと近づける。
正直言うと、みんなが羨ましかった。
霞さんも、英梨々も、恵ちゃんも、
そして、あいつも…………
そうやってサークル活動を続けてきて、みんなで想いをぶつけ合って、仲良く喧嘩して――
「あたしは、ずっと霞さんの側にいて、ずっとみんなの話を聞かされてきたから、正直言うとみんなが羨ましかったんだ。」
「…………え?」
「だって、みんな『blessing software』のサークルメンバーのこと、大好きじゃん! 自分の正直な気持ちをぶつけ合うほど、みんな大好きじゃん!!」
その瞬間、恵ちゃんの瞳にうっすら光るものが見えた。
「別に、いつもみんなが自分の正直な気持ちをぶつけ合ってたわけじゃないし、それはそれで語弊があると思うけどなぁ~」
恵ちゃんはその光ったものを隠すように、ぷいっとあたしから視線を逸らせた。
だからあたしは、その柔らかい恵ちゃんの身体をぎゅっとさらに近づけた。
恵ちゃんの心臓の音が伝わってくる程度に。
「違うよ恵ちゃん。仲良くなきゃ、そこまでぶつかり合えないよ。」
すると恵ちゃんは、あたしにその身体の体重を預けてきた。
恵ちゃんは泣いているのかな。ううん、あたしはそれを何も聞かないよ。
よかった。少しはあたしの気持ちも伝わったみたいだ――
あたしがみんなと知り合った頃は、共有している長い時間が流れた後で、
恵ちゃんと英梨々は、入り込む余地がないくらい固い友情の絆で結ばれてて、
そしてあいつはもうとっくに――
だから、あたしは……ね……
この露天風呂にあたしたち以外誰もいないことが、本当に幸いだった。
あたしと恵ちゃんはそれから数分間、こうしてじっと二人でいたんだ。
☆ ☆ ☆
部屋に戻り、あたしと恵ちゃんは今日のそれぞれの残作業をこなした後、午前一時頃に部屋の明かりを消し、お互いの布団に潜った。
まだ合宿一日目だもんね。今日はいろんなことあったけど、とっとと寝なくては。
「ねぇ真由さん。もう寝た?」
布団の中で息を静かに潜めていると、暗闇の中から恵ちゃんの小さな声がふと聞こえてきたんだ。
あたしは『まだ寝てないよ』という合図として、手元にあった小さなランプをそっと付けた。
「明日のことだけどさぁ~」
「もう日付変わっちゃってるし、明日じゃなくて、今日だよね。恵ちゃん?」
「イジワルっ。……今日のことだけどさぁ~」
「な~に、恵ちゃん?」
「ちょっとお願い、頼んでいいかな?」
「お願い……?」
橙色のランプの向こう側に、恵ちゃんの顔がぼおっと浮かび上がってくる。
その横顔は、笑いもせず怒りもせず、ただただ無表情のまま布団に頬杖をつき、壁の方を向いている。
そう。いつもお得意の、フラットな顔だ。
あたしにその顔を向けようとはしてくれなかったけれど。
「明日さ、倫也君とデートしてくれないかな?」
そんな顔のまま、恵ちゃんはこう言うんだ。
……あれ? 今、なんて言ったの?
「……………………え?」
聞き間違え……かな?
「真唯は沙由佳から彼氏を奪った女の子。そんなの、お茶の子さいさいだよね?」
「えぇ~~~!??!?」
今度こそあたしに顔を向けてそんなことを言う恵ちゃんを見ると、それは聞き間違えではなかったことを認識した。
ただ、頭の中は混乱してしまい、結局何の話をしているのか、今ひとつ理解できなかったけど――
ねぇ恵ちゃん。……いや、ひょっとして、霞さん?
そんな都合のいいときだけあたしを『真唯扱い』するの、どうかと思うんだけどなぁ~……
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