3.ギルド作成

第32話 冒険者ギルド

「ギルドを作るのは良いが・・・作り方はよく知らないぞ?」


ぼっち舐めるな。今作どころか、前作でも作った事ないし、そもそも前作ではギルドに所属した事がない。PTに一時的に入る事はあったが。


「調べて見たけど、冒険者ギルドに行って、ギルド管理管に申請書出せばいいみたいですね。その際に、クラウンの結晶が必要だそうです。クラウンの結晶を取りに行きますか?」


ユウタが言う。


「いや、クラウンの結晶なら、余ってるからいいんだが」


一つまみ、地面に落とす。


「・・・にゃ、何でいっぱい持ってるにゃあ?これ結構高額ですにゃ?」


「直前に潜ってたダンジョンでいっぱい落ちたからなあ」


まあ、冒険者ギルドに行けばいいらしい。何気に行くのは初だな。


「冒険者ギルドに行こう」


マップを呼び出し、拡大。冒険者ギルドをタップし、誘導開始。矢印が出現し、方向を指し示す。


冒険者ギルドに着くと、ギルド管理管の所に行く。


「ギルドを作りたい」


管理管が申請書を差し出す。


「これに記入をしてくれ」


記入し、クラウンの結晶と共に渡すと、受理され、ギルドが作成された。


<ギルド『月花』を作成しました>

<ギルドマスターに就任しました>


「ギルドにはホームが与えられる。ホームは各街の冒険者ギルドから移動する事ができる。他に何か分からない事があったら聞きに来るように」


「はい、ありがとうございます」


後ろのメンバーの方を見る。


「マスター、作れましたか?勧誘を御願いします」


ユウタが促す。全員に勧誘を送ると、全員承諾を選択した。


〔これがギルド、何だか嬉しい!〕


レイがくるっと回る。


〔とりあえずアジトに行こう。そっちのゲートから行けるらしい〕


〔はーぃ〕


みんなぞろぞろ、ゲートに向かう。転送。


ゲートの先に、何もない平原が広がっていて、一体の妖精がいる・・・あれは。


〔みなさん、ようこそいらっしゃいました。私はこのホームの管理妖精、月花です。残念なマスターさんが私と同じ名前をギルドに付けてくれたせいでギルドと同じ名前になっていますが、気にしないで下さい〕


・・・あれ・・・何故月花が・・・


〔月花ちゃん、よろしくね!〕


〔レイさん、よろしく御願いします〕


月花の上に、ぺこっとエモが出る。


〔ホームの施設に関して説明させて頂きますね。経験値を上納するか、クラウンの結晶を投資すると、施設ポイントが溜まります。その施設ポイントを使って、宿舎、釣り堀、畑など、各種施設を設置できます。また、ギルド枠の拡張や、ギルド露店機能の追加等、様々な用途があります。分かったらさっさとその余ってるクラウンの結晶を渡して下さい〕


恐喝されてる感もあるが、渡しておくか。


ガシャガシャガシャ・・・100個くらいクラウン結晶を出し、月花の前に積む。月花が手をかざすと、クラウン結晶は光の泡になって消えた。


〔経験値上納設定はいらない、0%にしておいてくれ〕


〔上納機能を拡張すれば、本人の取得経験値は減らないまま、ギルドに施設ポイントが入るので、上納機能を拡張しておく事をお勧めします〕


〔そういう事なら、拡張しておいてくれ〕


つんつん、とサクラがつつく。


〔なー、マスター、マスターと月花は知り合いなのかー?〕


くっ・・・


〔ああ、昔ちょっとな・・・お世話になった妖精なんだ〕


〔お世話した妖精なのです〕


月花の上に頷きエモが出る。

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