第33話 施設

〔施設、建てちゃいませんか?〕


エレノアがわくわくしながら言う。確かに、ポイントだだ余りだしな。


〔月花、適当に施設建ててくれ〕


〔了解~〕


宿舎、池、森、空間拡張、畑・・・綺麗に配置されていく。


〔にゃー・・・知り合いの所で見たギルド妖精は、ここまでファジーな命令は受け付けなかったにゃあ・・・〕


宿舎に入り、それぞれ好きな部屋をとる。部屋には自分専用の倉庫があり、アイテムを閉まっておく事もできるようだ。冒険者ギルド内でアクセスできる倉庫と同一の物だが、他者の視線がない自室でゆっくり扱えるのは嬉しい。そういえば、マイハウスシステムはどうなったのだろう。


〔マスター、みなさん、一緒に探検しませんかー?〕


レイが呼びかける。探検と言っても、そう広くはないのだけど。


再び宿舎の外に出る。他のメンバーも集まってきた。月花が案内してくれるらしく、先導する。


〔ここが農場、あっちが釣り堀、後は適当な森とか池とか。池は釣りもできますよ。あっちにあるゲートは、7つまでダンジョンのゲートを登録しておけます。狩り場への移動時間が省けますね。こっちの施設は、冒険者ギルドに直結し、素材を売る事が可能です。この施設では、職業の付け替えが可能です。とりあえずはこんな所ですかね〕


狭いが、思った以上に便利だった。


〔凄い、ギルドって便利なんですね!〕


レイがはしゃぐ。


〔さっき残念マスタが渡した結晶の量が異常に多かったから出来ただけで、普通はここまで施設作るのにかなりかかりますよー〕


こらそこ、残念言うな。


〔なーなー、マスター。さっきちらっと言ってたけど、どこの洞窟であの結晶見つけたんだ?俺達にくれた武器もそこの洞窟で見つけたんだろ?〕


サクラが聞いてくる。別に隠す事でもないか。


〔さっき話に出ていた、大陸ダンジョンってところだな〕


〔行ってみたいぞ!〕


サクラが食いついてくる。


〔確かに僕も見てみたいですね〕


エレノアが頷く。


〔行ってみましょう~〕


ユウタがグーエモを出す。


〔分かった、行くだけ行ってみようか・・・死んでもゲームオーバーじゃないらしいしな〕


・・・あまり乗り気はしないが・・・まあこいつらなら普通に行けそうな気もする。

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