新ニーサでオルカン一択!は当時いろいろ言われてた気がしますね!
作者からの返信
どもども師匠(^^)/
>オルカン
…これがアカンのですよ(爆死)。日本人はもっと自分の国の将来性を知らないと…。実際、日本の上場した企業の1/3以上は10年以内にテンバガーってると言われていますからね。本来は日本も欧州なんかよりも遥かに好景気でおかしくないんですよ。それを全部ダメにしてるのは、やはり低金利でしょう。
この低金利政策はバブル崩壊後、日本が債務破綻を起こす〜特に日本政府が国債の利払いができなくなることを恐れての政策で、確かに意味はあったのだろうと思います。現代的に言えば多分逆で、日本のバブル崩壊時こそ大規模な金融緩和が必要で、債務破綻を回避したあとで(残念ながら)物価高(インフレ)という国民負担で債務そのものを抹消していく…という方法なのでしょう。ただし日本のようなデフレ覚悟の債務整理の方が何かと良いのは確かで、実際に2010年代前半にはバブル債務は完済しているのですから、頑張った甲斐はあったと思うのです。
問題なのはその後で、いつまでも低金利政策を続けているので成長率も低いまま。これを打開しようと超大規模金融緩和を始めたものの、消費増税で出鼻をくじかれて頓挫。その後は流動性の罠にハマったまま溺死…では、頭の悪いコントみたいな話で「財務省、君は馬鹿かね?」とぶった切られても全くおかしくないと思うんですよ。しかもこの世界的なインフレは日本政府にとってまさに「天佑」だったはずなのです。
日本が金利を政策として上げれば国家破綻のリスクは上がり、なにより物価は上がります。国民の不満は貯まるでしょうし政権交代の危険性さえあったと思うのですが、しかし2022年以後のインフレはバイデンが勝手に始めたorインフレの管理に米国民主党(主にイエレン)+Fedが失敗したのが原因であり、日本には責任はないのですから、この激烈インフレの波に乗っかって日本でもインフレ率10%くらいの気違い沙汰な高インフレになれば、多分、単純労働・肉体労働者に恩恵が出るトリクルダウン効果が生まれ、その代わりに大抵の庶民〜特に小金持ちが大打撃を受けていたと思われます。とはいえその物価高が好景気の契機となったでしょうし、インフレの結果として所得は数倍に上昇。この結果、はじめて政府債務(国債)が事実上、消滅する…という「歴史でよく見られた政府債務抹消プロセス」のはずだったのですが、中途半端に持ちこたえてしまったために「円安」という事かと思われます。
日本はいまだに低金利・米国では高金利+好景気では、そりゃオルカンしたくなるでしょうし、特に小金持ちにとっては「有り金の全てをアメリカ(+世界)にぶつけて儲けを取りに行く」という方向性になっても責められないかもしれません。しかし海外の大口はちゃんとアセット・アロケーションは考えているのであり、また米国経済は非常に微妙で不安定だという事を認識していないのならば、いずれオルカン勢は全滅ということになるのではないでしょうか?(不安
もともと新NISAは30年コツコツと投資(積立)して初めて意味が出てくるのに、いま新NISA始めてる人たちの殆どはデイトレの感覚でやってる事自体が「大失敗」なのです。日本人…てかミセス・ワタナベのダメなところはここで、信用買いメインのデイトレ感覚では多分、家一軒くらい損失だして泣きながら「もう二度と投資しない」という間違えたおろかな結論しか出さないと思います。投資は長期安定が基本。また米国の成長を横目で見ながら日本の国内産業への投資と、その他に労働したりしながら複数の方法で資産防衛に務めないとダメだと思うんですよね。
今回の円安の原因が何の根拠もない「日本HAオワリダー」的なムードで海外投資を進めた結果というのなら、いずれその愚かさの報いを自己資本消滅の形で償うしかなくなると思うんです。しかも厄介なことに、このエミン氏の見解が「正しい」ということであれば、逆に大抵の日本人はこの「真実」に全く気づいていないということなのです。これは完全に日本人の自滅で、我々のせいで円安を産み、その円安を間違えた解釈〜日本が劣化しているという誤解からますます円安を進める「米国投資=ドル買い・円売り」を進めてしまう…という失敗です。しかも今後、米国経済が急激に悪化すれば突っ込んだカネはほとんどそのまま消滅し(資産はそういうもの)新NISA含めてドルを買っていた連中は焼け野原になってしまうのではないでしょうか? 師匠のように、頭っからアービトラージ狙って仕掛けにいくようなモンスターハンターみたいな「わかってて戦場に行く勇者」とは違うのならば、このエミン氏の見解を見て、少し見の振り方を考えないとまずいのではないでしょうか?
あと数年後、「新NISAで大損した」というヒトは、いまどういうメカニズムで(インフレ起こして劣化している)ドルを買い続けたのか?…という根本問題を考えるべきではないかと思うんですよね…。ホント、数年後がとても心配です。
はじめに、前回のコメントに対して、とても丁寧な回答をありがとうございました。いつも興味深く、楽しく読ませていただいております。本当に勉強になります。
さて、トルコのエミン氏の説、面白いですよね。
その説とは別に、日本についてインドの方が書かれていた話も、欧米諸国の学者の意見とは、かなり毛色が違うものを読んだことがあるのですが、エミン氏の日本ラスボス感もですが、面白いなと思います。
欧米先進国だけでなく、アジア方面が発展し、その上で、日本について研究されたとき、こんな意見が現れるのだろうかと。日本ラスボスは欧米からは出てこない説に思えるのです(違うかもしれませんが)
作者からの返信
雨様…m(_ _)m
本当にいつもありがとうございます。こちらの方ではある程度、理解がまとまってから書き込むことにしていますのでレスが遅れがちになっておりますこと、お詫び申し上げます…m(_ _)m
このエミン・ユルマズ氏の意見は昔から一貫していました。ゆらぎはないです。日本人が自分の国の企業・国家に対して何故か不思議なほど信頼しておらず、海外にカネを大量に流している(←ドル買い・円売り)ために日本円は不当に低くなってしまった。この事は日本にとってマイナスで、元凶は超低金利政策+金融緩和政策という間違えた政策のせい。同時にこの超低金利+金融緩和のせいで日本は世界で一番ドルを世界市場に流している国になり、世界から日本人がドルを引き上げる(←円買い・ドル売り)「レパトリ」が世界にとって最も恐ろしい事態。よって日本人は知らず知らずのうちに「世界のラスボス化」していて、特に日銀とGPIFの影響がでかい。よってそろそろ日本人は自分の国の価値に気づき、日銀も低金利政策などをやめて正常化して日本国内の再起動をはかれば日経平均5万円くらいは簡単に達成できる…というような感じの内容です。
むりだろ、そんなの? ←ひとむかし
トルコ人、大正解!! ←いま
…そんな感じかもしれません。
そういうワイでさえ、まだ半信半疑なくらいです(爆)。しかしエミン氏の意見はワイがいつも言っている「全てはカネで考える」…のテーゼで見直した時、一貫してシンプルにカネの流れが説明できることに気づきました。現在の円安の理由は今までよく言われていた謎のメカニズム「日米長期金利差が開けば円安・縮まれば円高」の謎をシンプルに説明できるだけでなく、「金利差が原因」という今までの我々の認識が「誤り」であった可能性を強く示唆しています。
日本人がバカみたいに日本円を売りまくってる、ただの自滅…┌(_Д_┌ )┐
…という結論でした。確かにこの話は辻褄は通っているように思います。
現在、日本には「中国からは撤退し、次の投資先は日本」というトレンドがあり、このために東証はじめ日本の不動産などに大量に外資が流れ込んできています。大口は欧米および中東から、小口は中国韓国アジア諸国の個人レベルまで…ということなのですが、特に日本の資本動向を決定する外国人大口顧客は、日本に投資する時に反対売買をするのが普通です。本文で述べたように日本に投資するためには日本円が必要。なら外貨を日本円に変えないとダメ。これは「外貨売り・日本円買い」であり、本来なら日本円は上昇するのです。
しかし大口顧客(←を客として抱えている外国の投資企業)は、日本円が高くなれば「余計な出費」が必要になることはわかっています。1ドル160円で100ドル持って日本で買い物する場合と、1ドル100円まで「円高」になった時に100ドルで買い物するのとでは、1ドル100円の場合の方が「全然買えない=損する」という事を知っているのです。なので、円が自分たちの投資で釣り上がらないように円ショート(円売りの先物契約)を結んだり、先に円を売り飛ばしたりして「自分が買った分」程度は円を押し下げているのです。これは大口投資家ならやることで、特に大量の資本を持っている場合、資産を株式だけでなく債権や不動産などの現物などに分散投資するアセット・アロケーションを通じてリスクをさげ、先物売買などのスワップ取引でコストを下げると同時に差分利益(スプレッドもしくはアービトラージ)を狙うのが普通です。よって、買った円分は売っておく・その分くらいの儲けは日本投資で出す…から始まってるのだろうと思います。特に日本の場合、輸出産業が強く、世界でNo.1こそ少ないもののトップ10の中にはゴロゴロいます。こうしたところにカネを突っ込む時、「円高は輸出産業にとって困る」という思惑があり、なら日本円下げの仕掛けを組んでくるのはある意味当然でした。大口には株だけでなく、債権や現物に投資する余剰資金が潤沢にあり、その余りカネを駆使する金融ツールを熟知しアクセスすることが出来ます。反対売買でリスクとロスを減らすのです。
これに対し、日本人は大口だけでなく個人や小さい規模の投資家が多く、ミセス・ワタナベと言われている個人投資家の集団がいることが円安の原因の一つかもしれません。個人は海外の大口顧客勢に比べて資金力が圧倒的に小さく、アセットアロケーションをしようにも「そんなカネがない」状態です。債権は一本数十億の単位ですし、極めて複雑な金融ツールにアクセスするほどの「優待性」を持っているわけでもありません。そのため反対売買したくても資本とツールは限られ、有り金の全てを海外投資する場合、株式もしくは為替一本に絞らざるを得ず、潜在的なリスクとコスト高の問題を抱えていると考えるべきかもしれないのです。日本人はドルを買うばかりで売ることをせず、その理由は「日本には成長性がないから」「海外の方が利回りが大きいから」という、単純な目先の数字のみに拘泥し、その結果なけなしのカネを海外に突っ込んで大口の仕掛けや地政学上のリスク、Fedのインフレ対策などで一瞬で焼き払われる…を繰り返しているのでしょう。
これには個人の資産形成の分布も大きく関わっていると思われます。各国の所得構成を見た時、高所得層は少なく低所得層の人数は多いピラミッドを形成するのは日本も世界各国も同じです。しかしデフレが長期に渡って続き、この過程で「金融所得によって資産を増やす」ことが出来なかった日本人には、真の意味での富裕層がほとんど存在していません。このため日本の資産分布を見ると、少数の超大金持ちが所有している富の量は非常に限られ、逆に低所得層でさえ世界水準でいえば「かなり持ってる」集団でした。これに対し世界各国の資産分布をみると、超金持ちがその国の資産の2-4割を独占し、大多数の貧乏人はほとんど資本を持っていないという「逆ピラミッド型」が普通です。
この「庶民でさえ動かせるカネくらいある」という日本の環境が、反対売買は出来なくてもキャピタルゲイン・インカムゲインのより大きい海外(ドル)に突っ込む巨大かつ潜在的な余力となっていて、ドバッと海外にカネをぶん撒いている…ということかもしれません。
いうまでもなく日銀とGPIFは世界で見てもほぼ最大・最強規模の資産投資会社(のようなもの)であり、ここは安定したアセットアロケーションで毎年必ず莫大な利益を上げ続けています。んで、そのカネを別に日本に還流することもなく、そのまま現地でさらなる投資に回している…ということなのでしょう。この他にも日本の金融機関、年金・保険業者も多額のカネをぶん投げ、現地に残置したまま運用益を上げ続けている…だったら、どうやったって円安にしかならないというのも道理でした。
確かに日本で地震災害や自然災害などが発生すると、保険会社などが支払いのために一斉に多額のドルを売り払うことがあり、この事を実は日本人よりも外国人の方が遥かに恐れているのは本当のことです。我々は
へー、そーなんだ(すっとぼ)…(  ̄ー ̄)y-~~
…なのですが、その「ガイジンの恐怖」のメカニズムも今回、あからさまになったということかもしれないのです。投資の世界において日本は、個人と大口(日銀・GPIF、保険年金+大手証券)との格差がけた外れで、その大口が海外にドルを置きっぱなし+多数の個人が円売り一方に群がっている…という構造です。この原因となってるのが「日本は成長しない」という奇妙な迷信であり、しかし実際に超低成長なのは別の話数で解き明かしたように「長期金利がゼロだから」です。
債権金利と成長率には密接な関係があり、日本が政策として超低金利を採用し続けてる間は、そりゃ経済成長などしないでしょう。しかもこの超低金利政策を採用した理由も単純で、日本国債を大量に発行したために市場金利が上昇すると利払いで国家破綻するリスクが出てくる→ならばYCCで低金利政策・ゼロ金利政策だ! というたったそれだけです。何より問題なのは「政府の債務は激しいインフレで抹消する」というのが過去の経験則であるにも関わらず、2022年から始まった世界的な「異常な超高金利・高インフレ時代」であるにも関わらず、この流れに乗らなかったために国民所得(主に下層労働者)の所得も伸びなければ、政府債務も削減できないという「バカの見本」みたいな状況に陥ってるのです。
しかも日本の場合、国債特会という「国債を資産として運用する」という、民間では普通であっても「政府のやることじゃないよね、えへへ…^^;」的な事をやってるために、下手にインフレ起こすと逆に「国債の利払い額が爆増するばかりか、運用資金が足りなくなり追証などの追加の費用が莫大な金額になる」という、まさに履んだり蹴ったりハチにさされたり…の無様この上ない状況になりかねないということです。これでは金利を上げることさえできなくなりつつあるでしょう。
国債特会制度を始めた時、こうなるって気づかなかったんですかねぇ…(呆れ
しかし金利について考えるなら確かに奇妙でもあります。米国の方が金利が高いということはその分、ドルが「元本割れ」起こしている状況なのに、なぜかワイらは米ドルを買いまくっています。これにはやはり実需が強く、米国の各種指標を見ると高インフレが誘引する高金利+高成長という「景気の良さ」があるのは事実と思われます。
別の話数で話をしたように、インフレ起こしている国の通貨は価値が下落しています。本来は買われるはずがなく「ドル売り・円買い」のはずなのですが、しかし実際は逆です。これもドルが基軸通貨であることがあるでしょう。
基軸通貨は「世界でもっとも安定した資産」の事で、ピンチのときにはリスク回避のために買われます。米ドルがインフレを起こしているのは米国にとってのピンチであるだけでなく「世界のピンチ」でもあるのでドルが買われる…というマッチポンプに近い状況とは思います。しかも実体経済が強い…というのなら、我々日本からすれば利回りの方に目が持って逝かれるのも当然とは思います。
こうしたシンプルなメカニズムから円売りが一方的に進んだという理屈は、理にかなっています。大量に売り飛ばしているのは反対売買していない日本人のせいで、超低金利政策によって、日本経済が持っている旨味だけでなく成長率まで失っているから…は、今にして思えば「納得」です。
…なんか、彼の説が正しいように思えてきましたね(爆死