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中国の町医者が藪医者で総合病院しか信用しないというのは、うちの妻(瀋陽出身)が正にそういう人でした。地元の病院ではなく総合病院に行きたがり、検査してもらわないと安心できないという。
……それで、日本の総合病院は初診だと初診料が高いし、かなり待たされるので、かなり具合が悪くならないと病院に行きたがらなかったのが、手遅れ(ステージ4)になるまで肺がんの発見が遅れてしまった理由のひとつなのかもしれませんが。
作者からの返信
結城様…m(_ _)m
まずはお悔やみ申し上げます。知らぬこととは言え、あまりよい話題ではなかったかもしれないと少し自分を省みてもいます。
中国も医療費は都会などでは四割負担程度だと聞いていて、また総合病院では医療技術も決して遅れているわけではないと確認しています。問題なのは医療問題が政治問題となっていることで、独裁国家の重大な弱点でもある「国民が騒ぎ始めたら武力弾圧するか、すり寄ってポピュリズム的な政策に掌返しするしかない」という両極端で不正確な選択肢しか存在していない事が社会不安にまで発展するのだろうと思われます。
以前、中国で国民の多くが「中国偉い」的なチャイナネトウヨ化しているのではないか?…との疑念を持っていたのですが、同時に今回、かなり多くの規模でゼロコロ政策に反対する運動が展開しているようです。この運動主体が「左翼」→いわゆる我々が考える「反独裁および人権・自由などの西欧化、アングロサクソン受容派」という外国勢力と結託しやすい西側自由主義へと国家を改善したい派なのか、それとも前述のチャイナネトウヨのような極端な自国中心主義+排外主義的中華民族優越論者たちなのかの区別がワイにはついていません。
左派であれば究極、独裁の瓦解を狙っての革命騒ぎのような事になりかねず、それは六四天安門事件のような中国国内外の誰にとっても不幸で間違えた結果にしかならないかもしれませんし、逆に右派であれば習近平政権が彼らにすり寄ることで益々対外強行論が台頭してくるリスクが発生します。どちらにとっても我々には困ったことです。
ワイは本編でも雰囲気を漂わせる程度しか出していませんが、「チャイナ・デカップリングなど日本には不可能」「戦争になれば日本がウクライナのようになりかねない」と考えています。もう一つ重要なのは、日本人の中に中国への憧憬のようなものがあり、それは多分に中国文明の偉大さへの敬意および親和性と思われます。日本文明は要するに中華文明の哲学を受容したことで発展展開し、結果、我々にとって中華文明の偉大さと親近感があり、同時に現在の中国人の良い面〜真面目・努力家・理解力の高さとタフさ、そして情熱的であったり献身的であったり(自分が関係ない事柄に関しては)極めて冷静で客観的だったりなどの美徳も沢山ある人たちです。このためか、日本で一番犯罪者の数が多い外国人であるにも関らず「まあ、中国人ならいいのか?」的な「日本人の甘さ」〜彼らの美徳に対する高い評価が根底にあるのかもしれません。他の民族なら虐殺されていておかしくないはずなのですが、中国人は我々にとって「常に特別」ということです。よく知ってるお隣さんということのように思います。
これでは我々日本人からしても、中国と縁を切りたいとは思わなくても不思議ではありません…(๑¯ω¯๑)
人間はとても不思議な生き物で、極端に高度な知性と科学技術力を持つに至ったにも関らず、なぜか愚かな独裁者に唯唯諾諾と従ってしまうという二面性を持ち合わせています。恐らく前者は脳の進化発達の結果として、後者は遺伝子によって決定づけられている「遺伝情報の延長された表現形」ということなのだろうと思われます。ボスザルに従うサルどものように…です。
問題なのは遺伝子に支配された行動ならば(遺伝子を)抜き去ることは出来ないということと、生物は遺伝子によって支配されている〜人間が如何に両手をばたつかせても空を飛ぶことは出来ない〜という事で、この遺伝的な「欠陥」が「絶対平等」という名の共産主義・社会主義という「脳内妄想」に補完されて共産党独裁というグロテスクなバケモノが生まれたのだろうと思うのです。
そう考えると、たとえチャイナネトウヨだろうとなんだろうと中国人には「罪などない」という事とも思うのです。ウイグルやチベットの問題についても、です。習近平さんでさえそうで、引き継いだ時には国の形は決まっていたのであり、改革者であっても解体する勇気はなかったように思います。「国ガチャ」でババ引いた14億人の人たちだった…としかワイは考えていません。その結果として、はっきり判っているだけで天文学的な累積債務を重ね、これはいずれ必ず中国人に厄いとなって降ってくるでしょう。
とはいえ、大混乱を乗り切れば再び元気な中国人に戻るような気もしていて、しかも連中は存外タフですから再び自らの社会と文明を何らかの形で前へと進めていくのでしょう。問題なのは我々や地球が焼け野原になってないことを祈りたいものだ…ということだけです。
独裁という体制が「ボスザルの進化系」だとしたら、そろそろ遺伝子の欠損を乗り越える知恵を案出しなければならないと思うんですよ。ワイはそれが新自由主義の中にあると確信し、また共産主義・社会主義およびマルクス主義を始めとした左翼系イデオロギーの中には微塵も存在せず、しかも失敗例がゴロゴロしていると確信もしているのですが、しかし世界は…というと
…(๑¯ω¯๑)
ああ、同じ思いを感じました。わたしは文章化できてなかったんですが、他にやるべきこと。時代遅れ。そう、まさにそうですよね。
なんだか、しっくりしました。
作者からの返信
雨様…m(_ _)m
いつもありがとうございます。
先ず以て言わねばならない事は「中国は偉大であり、中国人も(ブレはあるものの)総じて優秀」という事です。現在の中国の繁栄や過去の栄光はやはり中国人個々人の努力と知性の賜物であり、生まれながらの新自由主義者的素養も兼ね備えた「恐るべき敵」でもあります。中国人を「バカ」と軽視することは我々の自殺行為です。侮るべきではない強者であり、賢者です。鋭い知性のきらめきを持つ「偉大な敵」です(味方でないのが残念ではありますね…)。
ただし「謎」もあります。時に文化大革命や異様なナショナリズムの暴走という、「少し立ち止まって考えるべき」というタイミングに、特に結論もないままそのまま頭から突っ込んでいく熱狂のようなものがあります。これは全てにおいてシニカルで距離を起きたがる我々からすると非常に奇異な感じです。文化的な違い…というのも少し奇妙で、日本の文化は中国文化の精華を受容したもの〜中国人かよく言う「良い中国文化」なので、中国との際立った違いがあるのはおかしいような気がするのです。
今回の中国の「白紙暴動」は単にカネの問題です。政治闘争ではありません。
ワイがいつもいう「インフレは国家を破滅させるリスクとなる」という典型例です。
過度なゼロコロ政策に加え、ウクライナ紛争や新コロ時の超大規模な金融緩和の悪影響による激しいインフレは中国経済…つまり中国人民を激しく痛めつけました。ゼロコロ政策の時、多くの中国人は従ったようです。「他に方法はない」という事が判っていたからで、これは賢明でした。しかしここ一年の急激なインフレとゼロコロ政策に伴う労働制限および経済失速により、若年層を中心に20%を超える失業率と、労働制約による「銀行預金がほぼ底をついた」という生活苦を招き、これが主な要因として反ゼロコロ、そして時に反習近平運動にまで盛り上がったのだろうと思われます。このため急遽、セロコロ政策の大規模な緩和をするようになったようです。
結局、習近平政権は生活苦をもたらしたインフレ圧力に屈したということです。
インフレが如何に恐ろしいツールかということが判った事例でした。ゼロコロ政策を採用し続けることは予め判っていたことでした。中国の責任ある研究機関からは医療体制の細さを主因とした医療崩壊が原因で100万人規模の死者が出るという予想ばかりで、実際、似たような展開を辿った国の多くが政権交代を余儀なくされています。習近平政権としては少なくとも共産党独裁が崩壊するような事態は避けたかっのでしょう。民意に屈した形になりましたが、今後、中国で「暴動を起こせば要求が通る」という間違えた政治方向性にならないことを願いたいものです。ゼロコロ政策の失敗やインフレによる生活苦などから無分別な混乱状態に陥らないように全中国人が知性を発揮してもらいたいものです。日本は中国に多額の投資を行い、年に60兆円近い輸出入規模を持ち、一兆円程の日本の黒字の原泉にして優れた市場と生産拠点なのです。またいまでも20万人以上の在中日本人がいて、しかも日本国内にも80-90万人の中国人がいます。文化的にも中国は「日本にとって特別の存在」なのは今でも間違いなく、その意味では中国が日本に「すり寄る」ことを祈るばかりです。
少なくとも、中国人全員が自分の国の運営に責任を持つべきでしょう。我々は「安定して、開かれた」中国に期待してるのであり、我々と共に歩んでくれる彼らを望んでいるだけなのですが、しかし習近平さんは古い考え方〜特に共産主義とか独裁とかいう考えに凝り固まっているようです。困ったものです…(๑¯ω¯๑)
こう考えると議会制度とか民主主義って便利なものです。日本のように、特に暴動もなく生きていけるのですから…
でも、日本は低インフレ国なので暴動のお起用がないのも事実ではあるんですけどね