衆議院議員選挙の争点をカネだけで考えてみる~「国債」選挙だったという実態…m(_ _)m
2021年10月の衆議院議員選挙が終わりました…m(_ _)m
正直、「全く読めなかった…( ・ั﹏・ั)」←一択の選挙でした(爆)。ワイの選挙前予想は「自民230-240程度の大敗北」で、読みとしては読売新聞の予想のようになると判断していたのですが、読み違えました(爆)。一番近かったのは多分、朝日新聞の「自民270に迫る」と言うものでした。
分かるか、そんなの… (;一ω一) ジィー
ワイはいつもどおり与野党に一票づついれました。特定の支持政党はなく、議会制度を支持しているというただそれだけです。んで、今回は自民(与党)+国民民主(野党)に入れたのですが、国民民主にいれたのはワイのフォロワーの10-20代の子供たちの中で意外と支持が大きかった…というのもあります。ワイは「今どきの子供は真面目で結構頭がよい」と判断しているので、「子供らの希望に沿えるように」というのがあったのかもしれません(爆)。
なにしろ、老後は彼らにおんぶに抱っこに肩車して貰おうと思っていますので(爆笑
日本の選挙は「賢者の買い物(ただし貧乏人の)」と呼ばれるほど手堅く保守的です。なので結果を知った後ならば、この結果は「当然」と言えるのでしょうけど、予想するのはとてもむずかしかったと言えます。日本の選挙のイヤなところは此処で、米国のように株価の平均移動線などの分かりやすい指標で一発で読む事が「出来ない」ところです(涙)。よって正確な選挙結果を事前に予想する事は出来ません。しかし結果が分れば分析は出来ます。そしてその結果はまさに「国債」というキーワードで読みとける結果でした…(゚д゚)!?
判りにくい日本の選挙ですが「カネだけで考える」と、やはり見えてくるものがあります…(◎-◎)
○国債と債務をどうするかの選挙だった…という視点
さて結果の分析ですが、何度も言うように「日本の選挙は大まかに予想通り。しかし精度の高い予想するのは極めて難しい」という高難易度の選挙戦です。なので予想必勝の方程式はなく、全ては事後検証にのみなるのですが、その時に着目すべきが「負け率」です。今回獲得議席数÷前回議席数のパーセンテージで、当該政党の隆盛および衰退を表す指標とワイが見ているものです…m(_ _)m
そこで主だった政党を見てみます…m(_ _)m
自民 ←獲得261議席(敗け率▲95%)
公明 ←32(+110%)
立民 ←96(▲87%)
共産 ←10(▲83%)
維新 ←41(+372%)
国民 ←11(+138%)
れいわ←3(+300%)
驚くべき結果です…(゚д゚)!?
野党共闘大失敗+大敗北です。
自民の-5%に比べ、立民・共産の野党共闘連合は倍以上の実に-13%の敗北率ということです。「桁外れに負けた」という事であり「野党共闘など無意味で誰も望んでもいなかった」…たったこれだけです。この結果は事前の予想を大きく覆す結果で、「投票数が増えれば野党が勝てる」とか「立民伸び悩み」などという「左翼の言い訳」ではすまない大敗北です。なぜならこの連中は選挙区で候補者一本化の調整をし、勝てる布陣で望んでのダブルスコアでの敗北だからです。特に負け率で自民の倍以上の敗北は実際の喪失議席数以上の意味があり「前回よりも信頼できない」と考えるべき結果だからです。国民は野党共闘を「不必要」と断じたということです。
実は全く同じ意味で自民も「負け」です。5%のマイナスが出ているからです。
確かに自民は苦戦の予想を覆して絶対多数を確保→岸田勝利+信認ではあり、ある程度の自信をもって政権運営ができるのでしょうけど「議席を減らせば敗け」であり、幹事長の甘利氏が少選挙区で敗北というこれまた過去に前例のない「幹事長の敗北」という結果も踏まえると「野党共闘勢力には勝ったが選挙では負けた」であり、自民勝利とは言えません。
マイナスが出ている政党は全て敗北なのです…m(__)m
他方、勝ったのは維新とれいわで、維新の躍進は予想されていた3倍を遥かに超える実に400%近い圧勝でした。特に関西圏で圧倒的であり、公明以外のすべてを制圧しています。これは「自民の右派が流れた」とか「与党の受け皿」というマスゴミの愚かな分析では終わらない結果です。
まさかキミらゴミは、関西人が全員ネトウヨとでも言うんか?…(๑°⌓°๑)??
…そういう事です。確かに維新の大躍進は主に近畿関西圏での著しい伸暢が理由ですが、比例だけで見ても左翼の強い北海道を除けば1-3人以上が当確を出している事を考えるべきで、ただの運やまぐれや右翼の受け皿ではありません。維新の(今日の時点での)実力であり信頼です。
またワイが最も嫌う政党の一つである山本太郎のれいわですが、彼らも着実に支持を広げていると言える結果でした。見事な勝利です(今回は単純に褒めるべき)。よって「山本太郎だけの政党」というのは勘違いで、山本氏の強いメッセージ力は(内容の真偽や現実性をまずは脇においておくとして)幅広い層に徐々に広がっていると判断すべきでしょう。
比例代表制度は「コストがかかる」という強い抑制効果のために弱小政党でも選挙で勝てる一方で、現実には少数政党の勝ちはほぼ望めないという制度です。要するに極右・極左の台頭を抑圧できるということですが、ここでれいわが三議席もおさえたということは全国区への橋頭堡を確保しつつあるという事でもあります。もともと比例代表は地元との結びつきが弱いために勝ちにくく、党首の顔によるところが大きい事は事実ではありますが、それだけに党首への民意の支持率が高い≒政党支持率が全国的に高いという事で、れいわの政策内容が全国的に浸透しつつあるという「善戦」の結果です。
国民民主党は与野党の間で埋没すると言われて戦前では苦戦が予想されていたのですが、これを華麗にひっくり返して躍進したと言えるでしょう。四割増ならよい結果です。たもとを別った立民の無様な敗北に比べれば、国民の方向性の正しさを表しているのではないかと言えそうな結果です。
よって維新、れいわと国民はまずは今年一年の努力が必要で、頑張れば来年の参議院議員選挙の結果はもっと伸びる可能性があるという事です。逆に立民はかつての社民党と同じ凋落の道を辿っています。共産党も一定以上の支持がないという結果でした。連中はもう終わりでしょう…m(__)m
※ ※ ※
さて、この結果から勝ちと敗けの理由を考えてみようと思います。よく見ると、勝ち負けに「共通項」があることに気づきました。
自民・立民・共産の敗北者たちに共通していたのは「成長より分配」でした。共通項が「分配」であり、分配を優先したために彼らは敗北しました。特に岸田政権は与党でありながら安倍氏のような明確な成長戦略を打ち出すことが出来ずに票を減らして敗北したと考えるべきでしょう。
確かに「成長なくして分配はない」と言っていたのですが、全く伝わらなかったのは「どのように成長して、分配するのか?」の経済的メカニズムが全く提示されていないために「任せるには少し不安」という結果の▲5%だったというわけです。本来ならば立民・共産と同程度の敗北もあり得たのですが、就任したばかりということもあり「まずはやらせてみよう」のラッキーがあったというだけの話です。ということは来年夏の参議院議員選挙で結果が問われます。岸田内閣敗北or総退陣の可能性があるということです。お先はかなり真っ暗です。短命内閣の予感もしますね…。
他方、勝利者の維新・れいわ・国民は「成長」に強い力点をおいていた(少なくとも、そう判断された)事が共通項です。
維新は「身を切る改革の上に経済成長を」であり、れいわは「貧困からの脱却」で、両党とも全く揺らぐこと無く一貫して強い姿勢で臨んでいました。国民民主もまた一貫して財政拡張論を展開していました。彼らに共通しているのは、現在を変えようという改革派であったという事です。現在を「庶民の苦境期」と捉えて、そこからの脱出のためにどう成長するか? ならば苦境からの反転攻勢のために必要なカネの工面をどうするか?という事でした。カネが無いのが現在の苦境の元凶だからです。
カネの問題に対して、維新は「行財政改革でムダな支出を抑え、成長戦略にカネをぶっこむ」という極めて正当で他国でもごく普通に行われた正道をぶつけて来ました。れいわはこれとは逆でMMTのような理屈で「ゼロ金利下では政府の国債負担はゼロである(←これは真実)。だから消費税を廃止して消費を喚起しつつ国債大量にばらまいて一気に国内市場活性化→インフレ→労働賃金上昇→好景気→貧者への分配+インフレによって債務消滅」という戦略を描いているようです。国民民主に至っては50兆円の国債を増発し、その事で国家破綻の危機があるというのなら(公開市場操作などによって)日銀に溜まった国債(GDPの100%程度分)をそのまま永久買い取り債にし、事実上の「破って捨てる」とまで言い切っていました。
維新・れいわ・国民は「対GDP比200%以上の国債発行量をもつ日本で、どうやって国家破綻を防止しつつ庶民の生活苦の解消のための経済政策が打てるか?」について、果敢に打って出た人たちでした。正に国債と闘う人たちであり、その方法論がメッチャクチャだったものがあったとしても「力づくでも立ち向かう」という強い意思を持っていた人たちです。彼らが国民に評価されたと考えるべきでしょう。
逆に考えなかった人…たとえば緊縮財政派だった石原伸晃は見事に落選しています。新コロ発生時、日本中が経済的打撃を受け、多数の人達が生活苦に陥ったにも拘らず「プライマリーバランスを…」と言い出した緊縮派だったことを日本国民全員が覚えていたから敗けた…というべきで、国民救済が出来ないのならば国政に携わるなという実に単純なカネの敗北者だったということです。
そう考えると、今度の選挙は「国債と財政問題にどうアプローチしたか?」という「国債選挙」と言えるかもしれません。選挙の争点はいくつもありました。新コロをどうするか? 緊迫する外交・防衛をどうするか? 憲法九条の改正は? 地球環境問題は??…など、複数の重要な論点がありましたが「ほぼガン無視」で争点になっていません。これは奇妙なことで、対中国・対韓国(←日本の外交問題は究極、大陸と半島くらいしかない)などの喫緊の課題もあったのですが…
外交は戦争になったら、そん時、考えよーぜ…(  ̄ー ̄)y-~~
憲法改正、めんどくせーしカネないから、後でいいよ…(  ̄ー ̄)y-~~
新コロ戦争は
…こんな感じではないでしょうか? ワイが正にそうで面倒くさいから「憲法変えなくていいよ」「戦争になった考えりゃいいよ」「新コロでカネどうにかしろよ。ただし増税すんなよ」だけです。正に愛国心や国防意識の欠片もないほどです。別にそれで良いのです。逆にいえば「カネ無しではいかなる戦争にも勝てない。カネは成長によってしか生まれない」という危機意識を持っているという意味で皆さんと全く同じ「愛国者」だからです。
結局、今回の選挙は「成長」のために何ができるのかを選びたかった選挙であり、自民・立民・共産の古い世代の主要政党がこれに答えることが出来なかったために投票率が低かったというだけのことです。負けたのは守旧派であり、勝ったのは改革派…つまり債務破綻と成長の問題を取り上げた振興勢力であり、革新派とは「国債問題に立ち向かう」派と考える方が自然なような気がします。
※ ※ ※
もう一つ言えば、「アベノミクスの遺産」の可能性です。2013年まで続いた長期デフレが、超ザツな言い方をすれば…
国債ばらまいただけで、アッサリ回復できるじゃん( •̀ᄇ• ́)ﻭ✧
…的なフィーリングを国民が持ったことでしょう。そしてその結果が意外と良く、わずか7年で国富が900兆円から1500兆円まで爆増したとか、子供の貧困率が▲3%減ったとか、民間企業を中心に500兆円の余剰金が出来たとか失業率が劇的に改善したとかの肌感覚を持ったことや、日本の企業が世界的に見て立ち直ったことや世界相手にカネを稼げたことや(主に安倍氏の貢献ですが)国際的にもTPPやビルドバックベター、開かれた太平洋などの従来の西側自由主義陣営の古き良き哲学を実践して高い評価が出たことなどから「やっぱ成長しないとだめだよね…(๑¯∇¯๑)」的な実感が出たのだろうと思います。
つまり「安倍っちサンキュー(^^)/ キミはもういらないけど、アベノミクスは絶対必要。しかも更なる改良発展が必要」というのが国民のかなりの総意で、しかしこのためには「国債を発行しないと駄目っぽい」というジレンマをどうするか?…という此処に帰着します。
ワイは国債の増発はもうしないで金利を元に戻すという「出口戦略派」で、金利が急騰したところで日本が破綻することはないという確信があるのですが、維新・れいわ・国民はワイとは違うアプローチの仕方でみなさんに訴えて、勝ったということです。正直な話「痛みを伴う行財政改革しながら消費税下げて激しいインフレ作り出し、バンバン国債刷り倒した後で全部日銀が吸い上げてから破って捨てちまえばいいんじゃね?」的に思わなくもなく、うまくやればできそうな気さえしています(笑
世界中が迷惑するでしょうけど、彼ら三党が政権をとったらやってみたらいいんじゃないですかね(  ̄ー ̄)y-~~ ←テキトー
※ ※ ※
現在の日本の課題は「多額の債務を抱えた中で、どうやって経済成長するか?」という「成長」の戦略で、これを出せるかどうかだけという事でした。その意味でこの選挙は意味ある選挙だったかもしれません。緊縮より積極財政。その時の債務抹消をどうするか?…です。突き詰めれば「国債」の問題が争点のすべてであり、カネで考えれば見えてくるという意味で、日本も日本の選挙も「まとも」だったと言えると思います。
なお、債務問題については「なぜ~ヤマト」の方で延々と自論を述べたいと思います…m(_ _)m
「ご成長」、ありがとうございました…m(_ _)m
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