「転」は、最初に決めます。
書きたい物語が決まったら、話の筋を決めるよりも先に、まず転を決めます。それが最近にプロットの作り方ですね。
最近のぼくのプロット作成法では、物語の中間点にミッドポイントとして、その作品世界の価値観ががらりと変わる場所を設定しています。そしてそれは、話の大まかな筋を決める前に、決めてしまわないと、あとから考えるのは逆に難しくなります。
だから、ほぼほぼ最初の段階で決めるというのが、最近のぼくの物語の作り方ですね。
作者からの返信
転は私にとって鬼門ですね。そう考えてみれば、あまり最初の方で転を意識することはないように思います。
作品の価値観ががらりと変わる転、私が求めているのもまさにそういう感じの展開なんですよね。難しくなっている理由が分かる気がしました。
結を見据えて書いていくので、転も同時に、セット考えていることが多いです(*´▽`*)
そしてなぜか、戦闘シーンが苦手なのに戦闘がクライマックスになることが多いです……(><)
最近、気づいたのは、ちみちみちみちみと承で積み上げてきたものを、一気に転で種明かしをするのが個人的に好みなようです(*´▽`*)
ただ……。その積み上げていく承も、読者様に面白いと思ってもらえるよう、書ける実力が欲しいです……(><)
作者からの返信
綾束さん、こんばんは!
綾束さんの物語は構成がすごくしっかりと組み込んである印象があります。ちゃんと話が盛り上がり、ちゃんときれいにエンディングに結ばれていく感じですね。
戦闘シーンがクライマックスになるのは必然的なところがありますからね。やはり戦って何かを勝ち取るというのは、カタルシスにつながりますし。
ちなみに綾束さんの戦闘シーンは映像が浮かんできて、面白く読んでますよ!
承を積み上げていく過程、ココは確かに難しいですよね。ここを軽々と乗り越えてくれないと、せっかくの転も読んでもらえないかもしれないし。私もすごく気になるところです。
編集済
ある意味「転」が物語で一番描きたい部分なので、そこが決まらないと詰まってしまいますね。
私の場合、キャラクターがストーリーを引っ張っていくことが多いのでそのキャラクターに何をさせたいのかを決めるということになります。
懸命に頑張っている主人公だったら報われる瞬間を。
不当に蔑まれて見下されている主人公であれば、活躍して輝く場面を。
卑劣な悪党に罠にはめられたのであれば逆転する展開を。
謎めいた出来事に翻弄されたのであればそれが明かされるシーンを。
といってもこういうパターンには限りがあるので目新しいものは難しく、既存のものを他の題材に置き換えて考えたりしています。
作者からの返信
たしかにミステリーは転が肝ですよね。
そこにたどり着くように物語を作る気がします。
ちなみにここだけの話、今新しい作品を考えていて、ちょっとミステリー仕立てにしたいなと思っているんです。
しかしながら初挑戦でもあり、どんな風に組み立てたものやらと、すごく悩む時間が多いです。
これもたぶん転から考えているせいだろうな、とコメントを読んで改めて思いました。なにかカタルシスがあるような展開が欲しいですよね!
形を分かりやすいのですと、敵と対峙し、バトルをさせます。そして、結では勝利。うにょー。以前の敵の話になりますが、その間にマッドサイエンティストとなった男が現れて、平穏なバランスが崩れ、ヒーローとヒロインのタッグのもと、戦い、結では新しい平穏が訪れます。お天気なんかも使いました。伏線気味に。読者様のご感想ご意見は気にする方なので、良かったのか悪かったのか、うーんマンダムです。積み木がふらふらと積んであるので、一つのピースを外すのが怖いのかな。この状況が転かも知れません。
作者からの返信
確かに戦闘というか決戦は一つの転ですね。
いろいろと積み上げた結果として戦いが起こり、結果が出ますからね。
ちなみに私はPWSで初めて参加者の反応を見ながらストーリー書きましたね(笑)
あのストーリーはみなさんてこずったと思います。
少しでも持ち味が出しやすいようにと書いてみましたが、どうも書き込み癖があるみたいで。
でもわたしも楽しくいろいろと学べましたね。
私の作品には大きな「転」はないかもしれません……。自作を振り返ってみても、話の筋を揺らしたりする「転」というよりも「読んでいて気になること」を始めの方に設置して、それを引っ張って引っ張って、「転」に該当するあたりで明かして一気にストーリーを動かす、というような。
いや、「転」ですよね。それが。ただ、どんでん返しのような「転」は、今の所描いてないと思います。
「何かがうまくいかない時に」では、預かることになった亮太の事情(大人からすれば明らかに不自然な)を物語の中では最後の方までほぼ無視して、最終章でやっと明かして、結構激しく登場人物を動かしました。書いている間は特に考えてませんでしたが、明らかに物語の空気が切り替わってたなと思います。
「ランプ」では主人公マナの旅の理由をずっと隠し続けて、物語後半になって明かし、それとほぼ同時に物語の最終到達地点をイメージできるような構成にしました(じゃなくて、なってました)。
ということで、どんでん返しの様な転はないのですが、シーン単位(くらい)のミクロな部分で、読み手がどう予想するか、それをどう裏切るかは考えてます。「予想を裏切り期待を越える」を目指して…。
転を考えるの、難しいです。笑
作者からの返信
プロフェッサーの作品、私が何度か書いている読書の楽しみをしっかりと体現していると私は思ってます。序盤のワクワクからはじまり、クライマックスへの盛り上がり、キャラクターの喜怒哀楽、私が込めたいと思っていた要素が、実にすんなりと読み込めます。
つねに読み手の心情を予想し、裏切る展開、これの積み重ねはたしかに読み進める時に大事な要素だと思います。
でもやっぱり転は難しいですよね(笑)
私は「転」を割と決めやすい創り方をしているようです。
最初に思いついたシーン、到達したいシーンが「転」だとそもそも決まっているようなものですし、違ったとしても「転」でだいたい何が起こるのか、どういう流れになるかはプロットで決めてから書き出すことが多い。
「承」は自由度が高いですが「転」はある程度条件が決まっている分想定しやすく感じています。私は「承」の方が苦手なので!!!!
ここで気を付けているナイショな話。
それはそこまでで書いてきたことから仔細を導き出すということでしょうか。
大まかな出来事は決めているものの、そこに至る流れと詳細を地続きで繋げる必要がある。ここがうまくいっていれば自然な流れで「転」に突入できますし、これが出来ていないと「なんでそうなるの?」という展開になってしまう。
伏線の回収含めてこの点には気を遣っています。相応しい出来事に仕上げなければ……。
作者からの返信
転から始まる書き方、というのは実はしたことがないんですよね。
私の場合は結構、頭から書き出して(プロットも)、いくつかの核になるものはあるんですが、大抵が承の部分になります。で、土台を作ってから転がしてゆく展開を考える、なんだと思います。
やはりどちらも得意というわけにはいかないようですね。たぶん書き方のロジックみたいなものが違うんでしょうね。
そして貴重なナイショ話もありがとうございます。
これは転から書く時の注意点ですね、まさに。
転のイメージは、現状から大きく雰囲気を変えてスリルやハラハラ感を持たせ、結への感動を盛り上げるというのが強かったですが、逆にバタバタやスリルを浴びせて疲れ気味なところに、穏やかな流れを提供する考え方もアリなのかなぁと、最近思うこの頃です☆
作者からの返信
転も必ずそのパータンである必要はないんですよね。
要は面白く読めればいいわけなので、物語によっていろんな形があっていいのだと思います。
ちなみにそれを強く感じたのは業田良家の『自虐の詩』ですね。
知ってますかね?映画にもなりましたが、良いのは漫画の方。
ずっとギャグ4コマ漫画だったのに、ヨシエさんの過去が明らかになってなぜかよく分からない感動がある作品でした。
当時は結構びっくりしましたね。
編集済
個人的に『転』への持っていき方として、その入り口までは『極力素直な流れで持っていきたい』という気持ちがあります。素直といっても『転』なので
『承』までが順調なら『転』で暗雲立ち込める展開に
『承』までが辛い流れなら『転』で光明が見える展開に
という真逆の方向に舵を切るわけですが、そのカーブ、急展開をなるべく自然な流れ、曲線で持っていけるように考えています。
(それまでずっと貧乏だったのが「突然宝くじが当たり」みたいな展開はちょっと無理があるかな、と。それをするならむしろ『起』『承』かな、と)
そして、『できるだけ自然に』するためには、自分で考え得る範囲のリスク(もしくは考え得る範囲の打開策)を書き出しておき、その中で何を使うか、どの順番で並べるか、最終的に『結』まで考えて取捨選択します。
『転』まで来ると、必然的に「着地をどうするか」意識することになるので、プロットの段階から『転』と『結』はほぼセットで考えます。
その中で『転』はカーブを切りながらもクライマックスの盛り上げを見据えて更にいろいろと積み上げていく感じですかね。振れ幅を大きくするというか。
なぜ『転』の入口を意識するかと言うと、『転結』はセットで考える以上、そこの流れは悪くならないはず。しかし『承』から『転』へのつなぎ方が強引になりやすく、読者の理解が追いつけない、読者を置いてけぼりの展開になりがちではないかな、と思っているからです。
作者からの返信
自然な流れ、というのが物語的にいいんですよね。
あまりびっくり展開だとついてこれない気もしますし。
でも賢者の手の時はかなり急展開にしましたね。自分の中でもかなり実験的な感じでしたから。
ちなみに転と結がセットは同じ考えです。
だから承と転のツナギが強引になりやすい、というのは全く同じ悩みを抱えています。ちゃんとついてきてくれるのか毎度心配です。
でもここがきれいに決まると、すごくいい感じなんですよね。自分としても、また読者としても。
『お隣の吸血鬼くん』の名前を出して頂いてありがとうございます。
『転』にも色々ありますが、一番いいのはやっぱり読者をあっと驚かせるような急展開ではないかと思っています。話にも慣れてきたところで、予想外の大きな出来事が起きて状況が変わる、そうすれば飽きさせること無く、最後まで読んでもらえるのではって気がするので。
実際はそう上手い展開が浮かばなかったり、そもそも話の性質上『転』らしい『転』を挟みようの無い小説もあったりして、難しいんですけどね。
『若君は吸血鬼』で一夜にして待ちの状況が一転したのには驚かされました。それからはもうハラハラドキドキの連続で、やはりあの『転』が、物語全体の印象を決める、大きなターニングポイントだったと思います。
自分の思う理想の『転』です。
作者からの返信
お隣の吸血鬼くん、すごく好みだったんですよ。
それでつい載せました!
無月さんの考える転と私の目指す転は同じベクトルを向いている気がします。さらに付け加えると、積み上げてきたモノが転の場面で通用しなくて、何かを試される、そして乗り越えていく、という展開が好きな気がしますね。
この積み上げのためにいろいろと伏線を張っていく感じですかね。
まぁ振り返ってみればそのパターンが多いかなと。
若君の構成は私的にも気に入ってます。だから褒めてくれるとすごくうれしいですね!
大して何も考えずに書き始めるタイプの私、序盤を組みながら書いている最中に突然『転』がぱっと降りてくるケースが多いです。そうなると、一気にラストまでのストーリーラインが組み上がります。
『転』ではいったん主人公の心を折りたいので、それを踏まえて主人公の信念や大事なものなどのエピソードを『起』『承』に置く感じにしてますね。それを『転』でバキバキに壊す(鬼)
その挫折を乗り越えることで、ストーリー主軸の問題解決ができる作りにすると、すごいカタルシスになるんじゃないかなーと思います。
作者からの返信
何度か書いてますが、書きながら組み立てているとは思えない構成力ですよね、陽澄さんの作品はどれも。
その上でちゃんと『転』のパートにビックリとか仕掛けとかが仕込んであって、ちゃんとクライマックスの盛り上がりにつながっている。
とくにアクション系の作品はそのあたりが大事だと思うんですよね。そういう風に書きたいな、と自分でも思ってます。
転で、主人公の心を折る……振り返ると、たしかにその展開が多いですね、鬼ですね(笑) でもそれを乗り越えるからこそ、主人公たちは強く輝くんですよね。