問⑤ キャラクターの手なずけ方とは?
前回、文章の組み立てには『簡潔な情報をタイミングよく出すのが大事』だと思ってますよ、という話でした。
そこからキャラクターがなにを選択するのか? に説得力が出てくるようにしている、という話をしたようなつもりです。
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なんて書くと難しそうですが、心がけている程度でも効くのではないかと思っております。私もガチガチでキャラクターメイクをしてませんしね。
しかし正しくディテールを積み上げていけば、キャラクターがだんだんと明確に想像しやすくなるのは確かです。それが正しいかどうかはキャラクターが教えてくれます。ま、この辺がキャラクターを作る楽しみですよね。
逆に言えば、これを間違うとキャラクターがぶれる、そんな気がしています。
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例えば、「このキャラクター、こんなこと言うかな?」とか「こんな判断するかな?」なんて思うと、興がそがれるものです。
それは話し方ひとつでもそうですね。私とわたしとあたし、とか。
私は基本、考え出すとキャラクターが勝手に動き出すタイプです。
しかし、それに身を任せて脱線していくタイプでもあります。
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そう、これが曲者。
これまでのテーマからちょっと脱線しますが、今回はキャラクターの手なずけ方です。
せっかく加えたディテールからはみ出してきたり、意外性を発揮しようとしたら、手なずける必要があります。
ストーリーの進行上、外せないディテールがあったりもするわけです。それを無視して勝手にワイワイと遊びだすのが生まれたばかりのキャラクターです。
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しかし私も無慈悲な方ではありません。
なるべく彼らにも自由に楽しく過ごしてほしい。だから大抵はこちら折れて、ディテールを追加したりして、性格に幅を持たせたりしますね。
無理のない程度に装備を持たせてあげる感じです。
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しかしあまりに合わなかったらバッサリカットします。
ある時はキャラクターの作り直し、あるときはディテールの積みなおし。
まぁこの辺りもディテールを積み上げていくうちに、自分の中でキャラのイメージが固まり、脱線しずらくなりますけどね。
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それでもまだ足りない時は過去話です。
ちょっと性格を印象付けるようなエピソードを追加します。
この過去話が加わると、不思議とキャラクターは言うことを聞くようになる気がします。
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またもや『モノノ怪クリニック』の例ですが、クロコの過去話が一度だけ登場しています。彼女もまた二面性があるゆえに、なかなか決まらず暴走していくキャラクターでした。
しかしこのエピソード一つで、クロコの現在の立ち位置の全てが決まりました。
逆に言えば、あの二話目のあのタイミングであのエピソードを入れる必要があったということですね。
ちょっと結果論、結果オーライな気もしますがね。
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前回のテーマとかぶりますが、過去に選択した結果があるから、現在のキャラクターがあるわけです。
そして過去の選択した内容は変えられないわけです。
これは人間もキャラクターも同じことですね。
その上で現在の在り方に繋がっているわけですね。
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でもこれは暗い話である必要はありません。
つらいエピソードで間違った選択をしてたっていいんです。
過去を踏み台にした上で、新しい、楽しい、現在のキャラクターの立ち位置を作っていけばいいのです。
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なんだか深い話になったような、そうでもないような、微妙なところを行きましたね。
それがまた人生というものでしょう。
私やあなたにとって、そして愛すべきキャラクターたちにとっても。
今回も見事にテーマのない、蛇行したエッセイを積み上げました。
で「問い」でしたね?
皆さんはキャラクターが勝手に動き出すとどうしてますか?
放置派? それとも修正派?
なんて聞いてみたいですね。
ちなみに私は『キャラクターの過去を握って睨みを利かす派』ですね。
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