問③ 読みやすいリズムとは?
先の章では「文章を細切れにしたらリズムがガタガタになった」
で「オチを文末に付けるようにしたらなんとなく落ち着いた」
ということを書いてみたわけです。
✒
で、改めて文章のリズムについて考えるわけです。
読み手としてスムーズに読める、次のページをめくりたくなる、そんなリズム。
これは「ツラツラ読める」とか「ガーッと読める」とか「味わいながら読める」など色々とタイプがあると思います。
✒
これに関してはもう作者の個性であり、物語の個性であるわけですね。
とはいえ大事なのは、とにかく読み続けることが出来る、という状態ですね。
ここに持ってくために何が必要なのか? とまぁ、また考え始めたわけですね。
✒
で、やはり構成に鍵があるのではないか? と、こう思ったわけです。
それは例えば地の文と会話文のバランスだったり、心中描写のタイミング、情景描写のタイミング、そう言ったものが重要みたいなのですね。
✒
で改めてリズムの話です。
文章を細切れにしているわけですから、長文はこの時点で放棄しております。
短いセンテンスをつなげつつ、リズムよく読んでもらうためにはどうするか?
これはもう、現実的にはとにかく書き散らしました。
書いた後もしつこく読みなおしました。
ちょっとでも引っかかると書き直しました。
✒
その中で見えてきたヒントもついでに書いておきます。
ポイントは短い文章・情報を小出しにつなげること。
最小限の構成で最大限の情報を与えること。
その順番をよく考えること。
ということですね。
✒
読者というのは(自分をその場において考えると)、基本的に活字以外の情報がないわけですね。
そこに文字や文章を追加しながら、読者の脳内にイメージをつけ足していく作業なわけです。
だからそのイメージを渡す順番、そのイメージを作りやすい比喩、それをなるべく短いセンテンスで表現すること、などが大事なわけです。
……で、私なりに考えたわけです。
✒
たとえば
「彼はグイッとウイスキーを飲み干した」
これだけで主人公が男であること、成人であること、ビールよりウイスキーをたしなタイプ、酒を飲む場所にいること、などが補完されるわけですね。
こういう読者の補完イメージを想定しつつ、あとは小出しにディティールを付け加えていくと、ドンドンとシーンが鮮やかになっていくわけですね。
「それから金時計にチラリと目を向け、ため息をついてから、マスターに追加をオーダーした」
この一言を加えると、金持ちそうだな、誰かを待っているのかな、長く待ってるみたい、残念に思っているようだ、少なくともバーにいるみたい、夜中かな? なんて具合に広がってくれるわけですね。
「金時計」「ため息をついてから」
これを入れると入れないで広がりが違うのですね。
ただ、これでも人物像はぼやけています。
それをなるべくアクションを交えながら、追加していくわけですね。
いきなり細かな容姿の説明に入ると、情報過多になりますしね!
✒
要は情報の出し方のタイミングと完結さ。こういうことがすごく気になってきたわけです。
……と、偉そうに語っておりますが、短く区切るにはこういう事を考えて書いてますよ、という話でした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます