第1章ー5 これが本当の恩返し

晃孝あきたか達は今礼羽れいはを襲ってきた敵と戦っている。晃孝はもう倒れる寸前だ。


「何なんだよ…お前ら…何が目的なんだよ!礼羽はなんにもなんにもしてないだろ…何なんだよ…誰なんだよお前は…礼羽を殺す気なのか?」


1発くらっただけでもう限界の中やっとこ晃孝は声を絞り出す。


「あぁ挨拶がまだだったわね、はぁはぁ、私の名前はエキドナ、カオスティアの1人蝮まむしの女よ、カオスティアというのは8つの悪魔王の事を言うの、フゥーふっふっふっふっふっ、私はねぇ獣を扱うのが得意なの、はぁはぁ、獣というよりかわいい子供なのだけど、この女の子は殺さないわ牢獄に閉じ込めておくのよ」


「なんだカオスティアってあと8人もこんな奴らがいんのかよ!!礼羽のことだって冗談じゃ無いぞ!!」


晃孝が苦悶の表情を浮かべる、絶体絶命だ。


「こっちに来いケートス俺が相手だ!!捻り潰すから覚悟しやがれ!!」


チェルノボグはケートスの気を引きつけ勝負を始める。


「ほぉうケートスとやるのね、はぁはぁ、ちょっと舐めすぎじゃなぁい?フゥーふっふっふっふっふっ、ケートス…逆に捻り潰してやんなさぁぁぁぁい、はぁはぁ」


ぶォォォォォォォォォォォォォォォォォォと吠えながら首を振りながら物凄いスピードでチェルノボグに向かっていく咆哮の様なものと一緒に水のショットガンの様なものが飛んでくる


「早い衝突しちまう、水も避けれねェ!!」


ぐぁぁぁぁぁぁ先に水のショットガンを避けることが出来ずもろに食らってしまう。その後にケートスの突進によってはねとばされてしまう。チェルノボグはあっという間に飛ばされてしまう。


「クソォ強すぎんだろ!頭部、犬の癖に…」


チェルノボグは攻撃を食らったがまだ倒れるほどの攻撃では無いようだ。


「はぁはぁはぁはぁ、良くやったわケートスちゃん、かっこいいわね~、フゥーふっふっふっふっふっ」

「どんどんやっちゃって~はぁはぁ」


ケートスはそのまま追撃するかのように硬い氷柱を狙って飛ばしてくる。チェルノボグはそれに気づいて氷柱を1個ずつ蹴って避けていく。最後の氷柱を蹴って高く上へ上がりかかと落としを使う。だがケートスはとても皮膚が硬質化していた。


「晃孝、じゃあ僕はケルベロスを引き受けるね!絶対に勝つさ!!礼羽さんのために!こっちに来い!!ケルベロス!!」


ベリトもチェルノボグと同じでケルベロス1体との戦闘を始めた。


「ほぉう、はぁはぁ、そうやって撹乱させる気なんだね~全くほんとに不快…」


「こいケルベロス簡単に倒してやる!!」


その直後ケルベロスは異常な早さでベリトを羽飛ばしていた。

ベリトも負けず光の様な早さで応戦する。ケルベロスは鋭い牙で3つの頭を交代させながら噛み付こうとしている。それをベリトは一手一手回し蹴りで合わせて避けていく。


「凄いパワーだ!でも僕の早さはもっともっと上がるよ」


「ぐォォォォォォグルルルルルル」と吠えながらケルベロスは唾液を飛ばしてくる。


「うわっ凄い…早い!!まるで銃弾の様だ…」


ケルベロスの唾液は紫の色をしていて針のように鋭くなりガトリング砲のように無数に撃ち込まれてくる。それをベリトは手をつきバク転や飛びながら全ての唾液を交わしていく。


「ふぅ危ない…この僕でも避けるのに一苦労だよ…」


全て避けた唾液は地面につき蒸発し煙が出ている。唾液は猛毒のようだ。


「この唾液に触れたら即死か、ケルベロス…手ごわいな…」


「フゥーふっふっふっふっふっうふふふふふふふそうでしょそうでしょ最高よォォォォォォここからがもっともっとケルベロスちゃんの本領発揮ょぉぉはぁはぁ」


ぐォォォォォォォォォォォォと吠えながらケルベロスは左右に小刻みに震え始める。


「なんだなんだ!!本領発揮ってまだ強くなるのかい?ちょっと僕でも辛くなるかもしれない…」


その直後さっき唾液が落ちた地面から植物が生えてきて伸び始める。その植物はすぐに紫色の花を咲かせた。その植物の名前はトリカブトだ。


「なんだこの植物...たくさん生えてきた…」


「フゥーふっふっふっふっふっ、その花はね…トリカブトといって猛毒を持った植物なのよはぁはぁ、ケルベロスちゃんはそれを自由に操ることが出来るのぉぉ故に天才!!まさに天才の子供よぉぉ」


「猛毒の植物だって…唾液も猛毒なのに対処し切れない…」


ぐォォォォォォぐォォォォォォ、ケルベロスは地面に生えている無数のトリカブトの花をドリルの様にして飛ばしてくる。


「そういうことか…食べなければ死なないと思ったけど直接体内に毒をねじ込まれたら一緒だ…当たったらその時点で敗北だ…」


そう言ってベリトは水辺の近くに置いてあったでかい石を両手に持ち、飛んでくるトリカブトを避けながら避けることが出来ないものは石で受け止めた。しかしドリルの様に飛んできたトリカブトによって石はすぐに使い物にならないものになった。そうしたらまた次の石を持って応戦した。


「これじゃあ埒が明かない…こっちからも攻撃しないと…………………………………」


直後ベリトはケルベロスの唾液に当たってしまった。


「くそぉトリカブトに気を取られて唾液のことをすっかり忘れてた…そろそろまずい…」


ベリトは段々息が上がってきた。


ぐォォォォォォグルルルルルル、ケルベロスはトリカブトの毒を葉っぱに付けその葉っぱを尖らせてトリカブトを操り伸ばしながらベリトに攻撃しようとする。


「くそぉ…これじゃあツルみたいだ」


ツルのようにたくさん伸ばし突き刺そうとウネウネさせながら何本も何本もベリトを追いかけるベリトは手をつき前転しながら1本1体の間をすり抜けて避けていく。


「こっちも攻撃だ!!ずっとやられるだけじゃ気に食わないからね!」


ベリトは下にあった小石を避けながら拾いその小石を力で潰し、潰した小石を圧縮させ砲丸の様なものを何個も作っていく。そしてそのたくさんの砲丸を物凄い早さで投げていく。ただし、ケルベロスは一瞬の間に自分の近くに唾液を吐き一瞬の間でトリカブトをたくさん伸ばし硬い盾を作り身を守る。


「ぐはぁ、きついな毒が効いてきてる…」


ベリトは毒の影響で血を吐いてしまう。ベリトはすぐに次の案を考える。その間にもケルベロスの攻撃は続く。


晃孝は今必死にどうヒュドラとどう戦えばいいか考えていた。ヒュドラは毒の霧を吐いていてそれに9つの首を持っているため攻撃のしようが無かった。その時チェルノボグが氷柱と一緒に飛んできた。


「うわぁぁどうしたチェルノ!!あの怪物そんなに強いのか?」


「あぁちょっときついな…でも俺は負けない!この棍棒で叩き落としてやるよ!」


その間エキドナはニヤニヤと笑いながら戦いを観戦していた。


「なぁチェルノ…お前その氷柱俺にくれねェーか?」


「あぁいいが何に使うんだ?」


「あの9つドラゴン倒すための武器だ!」

二ヒっと笑って氷柱を持った。


「よし!行くぞ9つドラゴン!!俺は毎日体鍛えてたんだ!!そんな簡単には負けねェーぞ!!」


ヒュドラは息を出しながら9つ首を動かし戦闘態勢に入る。晃孝は氷柱を右手に持ちながらヒュドラに向かって走り出す。ヒュドラは素早く一番端の首で晃孝を鞭の様に叩こうとする。晃孝は必死に左右に避けてヒュドラに近づいて行く。ヒュドラはまだ晃孝のことを舐めているようだ。


「そんな簡単な攻撃!!舐めてるだろ…

あっ……」


その直後晃孝はその場にうずくまってしまう。晃孝は丁度毒の霧に差し掛かっていたからだ。


ぐぁぁぁぁぁ

晃孝は毒で苦しみ血を吐き出す。


「体が…動かない…くそぉぉやられた…」


ケルベロスは晃孝が動けなくなったことを確認し、やっぱりかと首を振りながら1つの首で晃孝を飛ばす。


あァ”ァ”ァ”ァ”と血を吐き出し遠くまで飛ばされてしまう。晃孝は地面を滑りながら転がっていく。


「……………………くそ!!痛みで体が動かない…めっちゃ痛てぇ…あいつが来る…逃げなきゃ殺される…今は引く事が大事だ…」


そうしてゆっくりと晃孝は腹を押さえ移動しようとするが


「いや…だめだ…俺はこんなんじゃ…礼羽を助けるのに逃げるなんて…こんな敵すぐにぶっ飛ばしてあの蛇女から礼羽を取り戻すんだ…」


晃孝は逃げずに前を見る。がヒュドラはもうすぐ目の前まで近づいて来ていた。ヒュドラはまた1つの首で晃孝の腹を狙って来る。それを晃孝はやっとの思いで倒れながらかわす、しかしもう1つの首で倒れたところを叩き潰される。

晃孝もう声を出ず悶え苦しんだ。


だめだ…死ぬ…


晃孝はそう思った。しかしその奥にいるエキドナを見てやる気が一気にこみ上げた。晃孝はやっとの思いで血まみれで立ち上がり後退する。


「近づいたら毒の霧で動けなくなる…でも近づけないんじゃ攻撃が出来ねぇ、なんか口と鼻を隠せる布みたいなやつ、どこかにねェーかな…」


そうして周りをよく見渡す。晃孝はあるものに気がついた。それはさっき食べたソフトクリーム屋の旗だ。晃孝はすぐにソフトクリーム屋に走り出しその旗を取り口と花を隠した。そうして氷柱を持ちまたヒュドラに向かって走り出す。


「今度こそ攻撃を食らわせられる!!舐めてるから今なら絶対に当てられる!!」


ヒュドラも首を晃孝めがけて攻撃を仕掛ける。やはりヒュドラは晃孝を舐めていた。

晃孝は必死に1つ目の首を避ける。そしてすぐさまに2つ目の首も前転で避ける。そして毒の霧に差し掛かったがもう食らうことは無かった。晃孝は取ったと思い端の首に氷柱を突き刺す。それでも足りないと思い晃孝は必死にその首を切り落とす。


ぐォォォォォォ、ヒュドラも晃孝と戦い初めて吠えた。晃孝は首を切り落とし後方へと一気に引いた。


「よし!!まずは1本!!俺を舐めてるからだ!!」


エキドナはその光景をみてうふふふふふふふと笑っている。


「何がおかしいエキドナ!!今お前の大事な子供の首を1本切り落としてやったぞ!!」


「フゥーふっふっふっふっふっはぁはぁはぁはぁ、よく見てなさい…そんな出来損ないな子供では無いわよぉぉ」


そう言った直後ヒュドラの首が一瞬の内にまた再生した。


「嘘だろ…そんなん無理だろ…勝てねェーよ…」


「私のヒュドラちゃんを舐めてるのは貴方の方だと思うけど、フゥーふっふっふっふっふっ、ヒュドラちゃんの首は傷口からすぐに新しい首を生やすことが出来るのよ、はぁはぁ、しかも真ん中の首は不死、はぁはぁ、つまり天才よぉぉ」


「傷口から首生やして真ん中は不死って結局無敵って事じゃねェーか!!そんなやつ倒せるわけねぇだろ!!クソぉぉぉぉどうすれば…」


ヒュドラはすぐに戦闘態勢に入り再生した首を晃孝めがけて飛ばしてくる。晃孝はそれを避けるでもヒュドラは右左両方から首で叩きつける。晃孝はその攻撃を食らってしまう。そしてその後にヒュドラは追い打ちとして9つの首で鞭打ちの様に連続で叩きつける。

晃孝はもう立ち上がれなかった。


「………………もう…立てない…血まみれだ…敗北だ…俺は礼羽を助けられずにここで死んでいく…」


そんなの嫌だ…嫌だ…嫌だ…


嫌だ…


晃孝は急激に頭が痛くなる。自分は暗闇の中に立っていた。なんだこれと確認すると手は血で汚れていた。激痛はまだ続いている。

その直後晃孝は血まみれのまま立っていた。体が勝手に動いてしまっているようだ。もう晃孝の体はもう死んでもおかしくない体だ。

でも立っているのだ。声を発することは出来なかった。でも体が勝手に動いていく。ヒュドラの9つの首を全部正確に避けていきどんどんヒュドラに近づいて行く。


これは行ける!そう思った。

しかしその直後ヒュドラも本気を出してきた。さっき出していた毒の霧をたくさん噴出させ口を膨らませ何万もの毒針を吐き出してきた。晃孝はそれをモロに食らって風圧で飛ばされてしまう。


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一方ベリトはケルベロスに手こずっていた。1回食らった毒によって動きが鈍くなってしまっていた。ケルベロスはツルの様に伸ばしたトリカブトを交差させながらこれもドリルの様にめがけて狙ってくる。ベリトはそれを手で受け止めて必死に耐える。


「く…きついな…このままだと押されて負ける…」


トリカブトは勢いをより強めてくるベリトはそのまま手で受け止めきれなくなりトリカブトで腹をえぐられてしまう。


ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ

ベリトは血を吐いて倒れ込んでしまう。ケルベロスはすぐさまトリカブトの花をベリトに向けて飛ばすベリトはやっとの思いで避ける。口についた血を手で拭き取りニヤッと笑う。


「新しい戦い方を思いついた!今までケルベロスと戦う時投げて戦っていたけど近距離で戦う方法を!」


そう言ってベリトは下に落ちている小石をまたまた潰し圧縮させそれを縦に長く伸ばしていく。


「よし!これで戦えるやっぱり剣の様なものがあれば全く別物だ!勝負はここからだ」


フラフラな状態で立ちつくった剣を左手に持ちチェルノボグと戦った時のようにまた光の様な速さで動き出す。それにケルベロスは追いついくように唾液を飛ばすがベリトはそれを全て読み周りを飛びまくり避けていく。ケルベロスの周囲360度を光の速さで動き回り剣を振る。だがケルベロスも必死にトリカブトを動かしベリトの進む前方へと障害物として阻む。ベリトはつくった剣で叩き斬り進む。そしてケルベロスの頭部めがけて斬り掛かる。


「そんな上手くは行かないかぁ…やっぱり相当手ごわいなこの珍獣さん…」


ベリトはケルベロスの真ん中の頭部を狙ったがケルベロスは右の頭部の牙で剣を受け止めていた。ベリトはすぐに後ろに引きまた光の速さで動き出す。そして次は左の頭部を狙うしかし次は真ん中の頭部の牙で受け止められる。そんな攻防が続いた。


「はぁはぁはぁはぁ、流石に息が持たないよ。毒もくらってるしそろそろ体力の限界だ…次で決めるよ…」


その直後ベリトはケルベロスの周りを光の速さで回り出す。


「勢いよく回って珍獣さんの目をおかしくする!もう僕がどこから飛び出して来るかはもう分からない!!」


その時ケルベロスの後ろからベリトが剣を高く振り上げケルベロスの不意をつく。


「取った!これでお終い!!」


ベリトはケルベロスの真ん中の頭部を剣で飛ばした。


ケルベロスは真ん中を失ったあと小刻みに震えだした。


「もう君は終わりだ…後の首を全部今から切り落とす…」


ケルベロスの震えは勢いを増しその直後ケルベロスの首は50本に変化していた。胴体もさっきよりもより大きくなっていた。


「うわぁぁこんなん倒せないよ…毒も回ってもうお終い…」


ベリトはその場に倒れ込んでしまう。


「フゥーふっふっふっふっふっフゥーふっふっふっふっふっ、ついについについについにここまできたのねぇ~、待ってたわよぉぉぉでももう戦う力が残っていないようねぇ、まぁそうよ残念、はぁはぁ」


「悔しい…体が動かない…晃孝と約束したんだ絶対に礼羽さんを助けるって…くそぉぉぉ」

「いや…まだ動く、まだやれるだろ…僕の恩返しはここで終わっちゃ駄目なんだ…まだ恩返しは始まったばかりだ!!男は1回言ったことを曲げてはならない!!!」


ベリトは毒に侵されてもフラフラになりながら立ち上がった。2人への恩返しのため。自分への挑戦のため。


ぐォォォォォォグルルルルルルグルルルルルル

ケルベロスはたくさんの首を動かす。直後後ろにいる了を狙って首を飛ばした。りょうは持ち前の運動神経で何とかかすりながらも避けた。


「あっ…危ねェェェーー!!!死ぬぞ死ぬ!!こんな奴らと戦うとは思って無かった!!これはキツイぞ!!」


「良かった…了避けてくれたか…僕が何とかこいつを仕留める…危ないから下がっててくれ!」


「俺も仲間なんだ出来ることがあるなら俺もやる!!晃孝も戦ってるのに俺が戦わないのはそれはだめだ!!」


「でもこいつは強すぎる了でどうこうできる相手じゃない!!」


ベリトは剣を持ちケルベロスに向かって走り出す。ケルベロスは50本の首で順々に攻撃してくる。避けながら進んで行くが途中で首にはね飛ばされてしまう。でもそれに負けじと周りをぐるぐる回って後ろから攻撃する。でも約10本の首は後ろを向いていて死角をつくことは出来ずに回転ではねとばされてしまう。


「くそぉ!もう勝てないのかこんな敵強すぎる…」


ケルベロスは了に向かって走っていく。ベリトはそれに気づくが追いつくことが出来なかった。了も気づいたが判断が遅れ、はね飛ばされてしまう。了は血を吐き出して倒れた。そしてその痛みに耐えられなくなり悶え足をじたばたさせる。


「あ、あぁぁ、うァ”ァ”ァ”ァ”ァ”、やべぇ血が出すぎだ…もろに食らってちょー痛てぇ…死ぬぅぅぅぅ」


「了!!!了、大丈夫か!?悪ぃ…守る事が出来なかった…判断が遅れてしまったんだ…僕は…僕は…」

了はベリトの腕を掴みこう伝える。


「お前は勝てる」


「あぁ、あぁぁ勝つさ!勝つ!そうだ僕は勝てる!!」


ベリトは目をつぶって自分を考えまたすぐに目を開け立ち上がる。

その直後メロディーが流れる。

それは了の親からの電話だった。


「ちっ、こんな時に間が悪ぃーな俺の親は」

ニッコリ笑いながらケータイを見る。


その途端50本の全てのケルベロスがゆっくりと眠りに付いた。


「えっ、寝てるだと…なんで……」


「俺のケータイの音楽効いて寝やがったな…よし!行けるぞベリト!!やってやれ!!」


「まずいわぁぁ、まずいわぁぁ、はぁはぁ、これはほんとに良くないわぁぁぁぁケルベロスちゃんは音楽を聞いたら当分目を覚まさないのよ…これは絶体絶命ねぇぇぇなんて運なのぉぉぉアンタ達ぃぃぃぃ!!!!」


「あなたの子供にも弱点はあったのですね!ケルベロスの頭部は斬った所からはもう生えてきていない!つまり再生能力はない!全部の頭を斬って僕の勝ちです!勝利を信じてくれた了のお陰で僕は勝つことができる!」


そしてベリトは剣を振り上げ寝ているケルベロスに向かっていく。


「やめてぇぇぇぇぇぇぇぇぇはぁはぁはぁはぁはぁはぁ、殺さないでぇぇぇ私の大切な子供なのよぉぉぉぉぉぉぉぉはぁはぁはぁはぁ」


「じゃあ殺されたくないなら初めから子供を戦わせないことだね!子供は親が守るものだから!!」


ベリトは端から端にかけ50本の首を切っていった。そしてケルベロスもう動くことは無かった。そしてそれと同時にベリトも体が動かなくなった。


「なんとか体力が持ちました…でもこの猛毒ぐらいに負けるくらい僕の体は弱くない…こんなのでは死なない」

そしてベリトは目を閉じ気を失った。

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