女子高生が手ブラでやってきた_04
さて、問題は具体的にどうするかだ。
手伝うと言ったけど、実際には俺が全部作る気持ちでいた。
もう21時過ぎているし、材料や道具の事を考えると今から一緒に作る場所を探すよりは俺の家で作った方が良い。
だが、流石に女子高生を家に呼ぶ時間じゃない。
だとすると、問題はサイズだ。
鎧が大きすぎても小さすぎてもダメだからある程度作る目安のサイズを把握しないと。
「とりあえず、資料とかあればLINEで送ってくれるかな」
「はい!」
「それで、問題は鎧のサイズをどうするかだけど……」
「サイズ……ですか?」
ちょっと声がくぐもった。
もしかして、言葉の連想でスリーサイズを聞かれると思ったのだろうか。
いや、確かにそういった話ではあるのだけど。
それはマズイ。
単なる弱みに付け込むセクハラおっさんになってしまう。
「あああああ、いや、大体で大丈夫! 身体のサイズを教えてって事じゃなくて、鎧をこのくらいの大きさで作ればって目安の……」
「……いきます!」
「え?」
「今からカオルンさんのお家にお邪魔してもいいですか?」
「え。え、あ、はい……え!?」
そして今に至る訳です。
サイズの事を聞いて電話で声がくぐもったのは、ラズさんとサイズを測る云々の件があったからみたいだ。
しかしながら、それを今は実際に行っている訳だ。
俺も同罪なのでは?
ちょっと罪悪感。
「んんん……!」
再び、ひじりさんの悩ましい声が響く。
「ご、ごめん!!」
「大丈夫です! くすぐったがりなので、ごめんなさい……」
いかん。
本当にどうにかなってしまいそうだ。
俺が。
出来るだけ触らないようにしようとしているのが、かえって変な感じになってしまっているのではないだろうか。
なんとか気をまぎらわしながら、必要な個所をパパッとやってしまおう。
そうしよう。
良し、言え、なんか、言え、気を紛らわすんだ!
「こ、腰。腰のパーツはどうやって接着するかな……!」
わざわざ声に出さないで良い感じの事を言いながら、つい腰を掴んでしまった。
「っ……ふぁ……!」
余計マズイ事になった。
「あああああああ! ご、ごめん」
「大丈夫です……!」
いや、大丈夫じゃない。
だって、これから胸回りが残っている。
マジでマズイ。
幸いな事に、作るのは胸を覆うタイプではない。
胸の横の方に張り付ける感じ。
いや、幸いなのか解らない。
そして、どうでも良い事だが、俺は自分自身の隠れたファインプレーに感謝している。
良かった。
彼女が家に来る前にサポーターを履いておいて本当に良かった。
嫌な予感がしていたのもあり、股間の盛り上がりを出さないためのサポーターを履いていたのだ。
造形レイヤーはなにげに、全身タイツを着る事が多い。
その時に股間の盛り上がり出さないためにサポーター的な物を何枚か着たりするのだ。
うん、自分でもなんでこんな事を言っているのか良く解らない。
「……んんっ!」
だが、彼女が声にならない声をあげるたびに思う。
履いてて良かった。
採寸と俺の理性の戦いはまだ始まったばかりだった。
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