得た従者
運命の従者を探していた彼………敵軍の情報を盗もうかとした時………彼のパソコンにとある軍の内部情報が匿名で送られてきた………「親友を助けてほしい」と言う言葉と共に………
大和視点
大和「礼(れい) 見てみろ」
礼「ん?…………これ敵軍の情報じゃん」
大和「誰かがハッキングをしてこのパソコンに送ったんだろうな………「親友を助けてほしい」………か………所属している人間の個人情報も送ってきてるし」
突然の匿名での有力情報に大和は何か理由があると思っていたが、「親友を助けてほしい」の一言で自分に従者がいないと思っている人間が送ったと知り、かつ助けて欲しい人が主君のいない従者であると察知
大和「恐らく噂話が本当であることを願って送ってきたんだろうな それにしても凄いハッキング能力だな?どこから送られてきたんだ?」
礼「いい感じに妨害電波出ててわかんない☆」
大和「つまりどこかの軍のパソコンから送られてきたってことだな」
礼「俺のボケをスルーしないで欲しいんだけど」
大和と礼は親友かつ仲間なのでかなり仲が良いしお互いの秘密も共有している
大和「ボケるなら仲間相手にやれ 俺にしてもいつもスルーしてるだろ」
礼「そうだけどさ」
大和「つうか話脱線してるしさっさと助けに行くぞ この子情報によれば全身と視界、首を拘束されていて、筋肉の硬直と発声能力が低下しているらしい………しかも首には火傷痕があるからできれば早めに治療し直して痕を消したい」
礼「了解」
大和の言葉で礼も返事をして仲間達にも言って2人で助けに行く
礼「………ここ ガード固い軍じゃん」
それで勘で来たのは自軍からは1番離れている軍(しかもガードが固い)
大和「そうか?空いたけど」
礼「えっ」
大和 多分ロックをされていたのを外してくれていたんだろうな
外側からも内側からもロックが可能な扉は誰かがロックを解除していた
大和 結構広いな………
何分かなり大きい軍であるため中が広く勘で下へ下へと行く
大和「…………」
礼「…………」
下へ下へと降りていくと地下牢がありそこには1人の青年が全身と視界、首を拘束されていて……
「ドクンッ」
大和「………成程」
大和は無意識の内に声を出していて目の前にいる青年が自分の生まれながらの従者であると、そう感じて愛車とおなじ乗りなれた車でその青年と礼の3人で自軍へ
礼「大和 彼………」
自軍に着き琉翔を治療中礼がパソコンを弄っていた大和に話しかける
大和「俺が探し求めていた従者だ 今は治療を優先してくれ」
礼「分かった ところであのアヴェンタドールとNINJA………持ち主が判明したぞ」
大和「誰だ?」
礼「風嵐 蓮………彼と故郷は違うが幼い頃から一緒にいるいわば兄弟だな 中佐で黒い手袋をしていて今は軍の人間から逃げてる」
大和 つまりその蓮って子が俺のパソコンにデータを送ったのか
大和「早急に彼を保護する必要があるな いくら中佐だとしても大人数で襲いかかってきたらただじゃすまないだろ」
礼「すぐに仲間を手配させる お前はどうする?」
大和「俺も彼を保護をしに行く 礼は残って彼の世話を頼んでも良いか?」
礼「分かった あんあり大怪我して帰って来るなよ?もし彼の喉が回復してたら何か言われるからな」
大和「善処するよ それじゃ彼のこと頼むぞ」
大和は礼に琉翔を託して戦闘服に着替えて外に待機させていた仲間と合流
大和「今回の任務は風嵐 蓮の保護と敵軍の殲滅だ 風嵐 蓮に至っては俺のパソコンに俺の従者を救うよう要請し俺と礼の手助けをした人物だ………特徴は両手に黒い手袋をしていて赤い目をしているらしい………指揮は俺がやるが彼の足跡を辿っていくため場所がバラバラだ………よって少数のグループに別れてそのグループリーダーに場所の座標を送る、敵は殲滅していいが味方になりそうなやつは生かして転送しろ ここまでで何か質問は?」
仲間「ありません!!」
大和「よし 散れ!!」
大和の言葉で全員能力を展開しゲートを開いて各自前もって言われていたグループに散る
大和「俺達が行く場所はどこもかしこも遠く法定速度がない場所が多いから外車で行くぞ 軍に戻った仲間達とは個々で連絡を取り合うように」
大和は位で考えれば部下に値する者でも「仲間」と言って親しみを持っており優しい
大和 少しでも早く保護しないと危険だな………
軍に追われている以上連に命の保証はなく急いで探そうと大急ぎで車を発進
〜その頃 蓮〜
蓮「琉維(るい)さん………」
大和達が大急ぎで蓮を探している間 蓮はある場所に来ていた
琉維「………君に手助けをできるのはここまでだ」
蓮「琉維さん」
琉維「俺は半身がちぎれようともいずれ再生し死ぬことの出来ない身体だ………そんなに悲しまなくていい」
蓮「でも………琉維さん………!」
蓮は目の前で仕えている主の従者に片腕を切られ大量に出血をしていた………蓮は道中何度も琉維に助けられてここまで来れたのだ
琉維「琉翔を頼む………君になら息子を任せられる」
琉維は琉翔の存在を消され琉翔の記憶からも消された実の父親だった………それを知っている蓮は琉維も自分と一緒に行こうと言うが………
琉維「それは………できない」
蓮「なんで………!!貴方は琉翔の記憶から消えてもずっと琉翔を護ってきた!どんなに自分が傷つこうと構わず琉翔や俺を助けてきたのに!!何故貴方だけがそんなにも苦しまなければいけないんだ!!!」
琉維「主を護り命令を受けるのが俺の使命………息子は生まれながらの主君と出会えた………君も………出会える」
蓮「貴方だって出会えるはずだ!!」
蓮の言っていることは正しいし琉維も深くは言い返さない………しかし琉維の目は既に死んでおり悟りを開いている目で………蓮は琉維に問う………「貴方は何を諦めているのか」と………
琉維「諦めている………か……………そうだな……………俺は色々なものを諦め過ぎているのかもしれない…………でもそうすることで俺自身を保てているんだ……………だからもし諦めていたことが可能になるのなら…………この目も戻ってくるかもしれないな」
琉維の本来なら美しく輝いていたエメラルド色の小さな光さえも失われたその瞳………だがその光を失った瞳の奥にある琉維の本音を蓮は見逃さなかった
蓮「………必ずここに琉翔を連れてきます」
琉維「え?」
蓮「例え琉翔が琉維さんのことを覚えていなくても………絶対に連れてきます」
琉維「…………」
琉維はまさか本音を見破られるとは思わず驚いたが顔には出さない
蓮「手助けをありがとうこざいました」
蓮はそう言ってその場から出ていき琉維は従者と2人きり
従者「琉維」
琉維「…………」
従者「彼は何故お前の過去を知っている?」
琉維「彼の情報収集能力は「ラミ・ノイル」の情報量と比べれば右腕にもなれるであろうモノ、俺は勿論貴方も主も勝てないでしょうね」
腕からの出血を止めながら琉維はそう話す………部屋が突然明るくなり主が帰宅したのが分かるのだが………電気がついたことによって見えた琉維の顔は………
今よりも大人びたような琉翔の顔だった………
〜3年後〜
大和「大分手間取ったな」
蓮「貴方は………」
大和「神城 大和 お前を保護しに来た」
3年後 大和達は漸く蓮と出会い保護をする
蓮「……!琉翔!!」
琉翔「蓮!!」
大和「声出るようになったんだな」
礼「時間はかかったけどなんとかね」
蓮を保護し軍に連れていくと琉翔も身体硬直も改善されて声が出せるようになっていた
礼「…………」
蓮「…………貴方が俺の生まれながらの主のようだな 名前は?」
礼「山嵐 礼」
蓮「風嵐 蓮だ よろしく頼むぞ?礼様?」
蓮は礼が自分の主であると認識に握手を求む
大和「めっずらしい クール系の従者だ」
蓮「珍しいとかあるんですか?」
大和「基本過保護か溺愛系だからなレアだぞレア?しかも礼はクール系大好きだから」
握手を終え主従契約を完了した礼は既にメロメロ
大和「それで 君の名前は?」
そして大和も琉翔に自己紹介を求める
琉翔「神應 琉翔」
大和「神城 大和」
琉翔「………よろしくお願いします 大和様」
礼「あっ盲目系だ」
琉翔は大和に大して跪き靴を履いたまま足の甲にキスをし大和もかなりいい笑顔
蓮「珍しいんですか?」
礼「クール系よりも激レア 確か100万に1人しかいないタイプだよ」
蓮「うわめっずらし」
早くも打ち解けている蓮
大和「よろしく 琉翔」
そして大和も琉翔の唇に軽くキスをして主従契約が成立
そうして長い間従者のいなかった2人は漸く従者を手に入れた
愛する主と愛する従者 ガルガード @Garugard
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