作中ご飯13:トムヤンクン雑炊

 相変わらずはっきりしない天気が続きますね。5月も残すところあと3日。早いものです。月末という事で、やり残した事を確認する時期でもありますね。我が家では、毎月このくらいになると、猫にノミ取り薬を塗る時期です。他にも、冷蔵庫の余った食材を整理する時期でもあります。意外な余り物同士の組み合わせによって、思わぬ新しいメニューを産みだして腹にブチ込みにきたぜ! 俺だ。吉岡だ。


今回のブツはコイツだ

https://www.instagram.com/p/BjWP59rhNp-/


 駿河シャモのチキン・トムヤンクン・スープの中におむすびをブチ込んだトムヤンクン雑炊だ! 作中では、ヤスのアイデアとトビセのおむすびをヒントに産み出される、MAKA-MAKA3つのボウルの最後の一品だ!


 このトムヤンクン雑炊の歴史は、古くは鎌倉時代に遡る。富士宮の辺りを当時治めていた地頭であった南条時光(1259-1332)という人物が、冷めたご飯をなんとか温かく食べようと思い、椀に入れられていたトムヤンクンをかけながら食べるという方法を取っていたそうだ。しかし、一度かけたスープが少なかったため、もう一度かけ足したところ、それを見とがめた父がため息をついた。「毎日トムヤンクンを食していながら、飯にかけるスープの量も量れぬのか。南条家も儂の代で終わりか」と嘆いたと言う。すまねえ。今、俺は嘘をついている。そんな逸話はねえ! これもいつものでっちあげメニューだ!


 とはいえ、このトムヤンクン雑炊、作中のように冷えたおむすびにかけるかどうかは別として、普通に日々のメニューとして作っている方も多いようです。酸っぱ辛いトムヤンクンのスープでご飯を軽く煮たてた雑炊は、ピリ辛でとても美味しいです。トムヤンクンなんて敷居が高そう……と思っている方、今はスーパーに便利なトムヤンクン・ペーストが売っています。お味噌感覚でそれを使ってしまえば、誰でも簡単にそれっぽい物まではできますのでご安心を。


 インスタでは、ご飯を見やすいようにパクチーではなく三つ葉を添え、映えを意識して卵を添えています。見た目はちょっと和風の雑炊っぽいですよね。でも、トムヤンクンの酸っぱさと、具として入れたトマトや鳥肉、そしてスープをたっぷりと吸ったシイタケは、やっぱりあの酸っぱ辛い味を運んできてくれます。


 ちょっとだけ残ってしまったトムヤンクンや、ご飯があるような場合、お試しください。とても簡単で、そしていつもとちょっと違うご飯が楽しめるはずです。

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