第3話


赤いポスト、4300は、別に何があったわけではない。

何となく不機嫌で、何となくいらってたたけ。

屈託なく話しかけてくる青ポストが何となくうざくて、返事も見返りもしなかっただけ。

でも、配達員と心通わせてたんだなこいつ。

意気消沈した姿見てたら、なんか痛みみたいなのが、心の奥からわき出した。

なんか声。

かけたげたい。

何でだろ。

そう思った…



つっけんどんになったけど、まずはいえた。



緑に近いあんた。

むだにあついあんた。

特別好きとかじゃないけれど、あたしあんた、買ってるよ。

今更だけど言うね。



ハジメマシテ。



あたしちょっと(より)あかくなった。

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