第3話
「みなさんまずはこの国の国王にあって貰います」
レイがとある部屋と言うには大きすぎる部屋に案内した。円形に並んだ大きな白い柱が見えた。そこには教室と同じ魔法陣が刻まれていた。するとレイが何かを唱えた。
「精霊よ、我が求めに応じて、かの道え導かん、〝ゲート〟」
レイがそう唱えると魔法陣が神々しく輝き出した。そうしてみんなが光に包まれていった。どうやらレイの〝詠唱〟によって魔法陣が発動した。みんなにとって初めて目の前で見る〝魔法〟であった。
光が消えるとそこは玉座の間だった、教会に負けないくらい豪華な内装だった。響達は横一列に並んだ。レイが国王に挨拶するとそこからはただの自己紹介だった。国王の名をアーサー・R・E・ユグドラシルといい。王妃の名は、ノアというらしい。金髪美少年はアデル王子、王女はユイ王女という。
ちなみにアデル王子がチラチラと桜を見ながらモジモジしていた。どうやら桜は異世界でも魅力的らしい。あの王子が一般人だったら殴っていた。まぁ王子は桜のストライクゾーンに入らないと思うけどな。挨拶が終わると、レイがここに来た時と同じように魔法陣で教会まで転送した。その後に各自一室に案内された。部屋に入ると響はすぐにベットにダイブした。元の世界のベットより少し硬いベットで、イマイチなれない気持ちになりながらも怒涛の一日に張り詰めていたのが溶けていくのを感じながら眠りについた。
翌朝から早速訓練が始まった。集まったみんなにまず渡されたのは横長の半透明なプレートが配られた。みんなは渡されたプレートを見て疑問を浮かべた。プレートを見る生徒達に、騎士団長レイオス・クラウドが説明を始めた。
俺的には団長がこんな所で付きっきりでいいのかと思ったのだがレイオス的には「こっちを育ててる方が早く魔王を倒せそうだから」と笑っていた。
「よし、全員の手に渡ったようだな! このプレートは、ステータスプレートと呼ばれている。文字どうり自分のステータスがわかる便利アイテムだ!一応これは身分証明書でもあるから、失くすなよ?」
レイオス団長はまるで友達のように接する喋り方をする。そのため他の団員たちにもこのような感じで話すため、みんなに信頼されていて、俺達的にもその方が気楽で良かった。様ずけされたら居心地が悪くてしょうがない。
「このプレートに魔法陣が刻まれているだろう。そこに、こう呪文を唱えてみろ『精霊よ、我が求めに応じて、我が能力をしめせ』それで所持者が登録される。ステータスプレートを胸のあたりに近ずけると胸に吸い込まれるからこれで無くさないはずだ。いつでも〝オープン〟と唱えたら手のひらにでてくるからな。それと原理は聞くなよ俺も知らないからな」
レイオスの説明によると、どうやらこれは、大秘宝アーティファクトというらしい。アーティファクトとは遺跡や神殿などに隠されていて、今の技術では作ることが出来ないものらしくて、解析が進んで作れる物も増えているらしい、例えばこのステータスプレートもそうらしい。
「それよりお前達早くステータスの登録しろよ」
そう言われて『はっ‼』っとなったのかみんなが急いでステータスを登録した。
「「「「「精霊よ、我が求めに応じて、我が能力をしめせ」」」」」
すると、俺のステータスプレートが淡く輝き、ステータスプレートの色が黒銀色に染まった。他の生徒達も自分のステータスプレートの色が変わっていくのをまじまじと見ていた。そんな中レイオス団長は「ステータスプレートの色がお前達の魔力の色だ」と説明を加えてきた。
(俺の魔力は黒銀、なんか厨二ぽい色合いだな)
内心ヘドロ色などにならなくてある意味良かったと思いつつ俺は他の生徒達のステータスプレートを見た。光輝が透明で、桜は銀色、紗綾が薄紫色だった。
「珍しくて興奮するのはいいがちゃんとステータスも確認しろよ?」
と苦笑いしながらレイオス団長は確認を促す。生徒達はまたもや「ハッ‼」としたように自分たちのステータスをまじまじと確認した。ちなみに俺のステータスはこんな感じだ。
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名前 十六夜いざよい 響ひびき
年齢 17歳
種族 人間
性別 男
職業???Lv1/100
【ステータス】
HPー100/100
MPー100/100
物攻ー10 魔攻ー0
物防-10 魔防ー0
俊敏ー10 精神ー10
【スキル】
能力映しLv1/10 ???Lv1/10 鑑定Lv1/10
アイテムボックスLv1/10 言語理解Lv10/10
【魔法】
無し
【称号】
異世界に召喚されし者
シスコン
【相棒】
無し
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と表示されていた。何故か自分の職業とスキルがハテナになっていた。まぁバグだと思って無視した。レイオス団長からステータスの説明が入った。
「全員確認したか?説明するぞ?聞いていなかったとか無いようにな、まず最初に職業があるだろ?それはお前達の役職をしめしていてLvが上がるとステータスが上昇する上限は100まででそれが人間の限界だ一応LvがMaxでも腹筋などすると少しはステータスが増えるぞ、まぁLv100なんてそうそう居ないけどな、それとお前達には王国から大秘宝アーティファクトを1人ずつ貰えるらしいから楽しみにしておけよ」
レイオス団長の言葉から推測すると魔物を倒してもステータスはそこまで伸びないということらしいどうやら地道に鍛錬するしかないらしい
「次にステータスがあるだろそれは職業によって変わってくる勇者だと大体全部500くらいだ。まったく羨ましい限りだそれと称号という欄があるだろそれは特定の条件をみたすと開放される称号はステータスを増やすからどんどん集めるといいそれと称号は自分以外には見えないから変な称号を取っても誰にもバレないから安心しろよ。」
俺は少しだけビクッと反応した。それはそうと勇者光輝のステータスはこんな感じだ
=============================================
名前 白王子しろおうじ 光輝こうき
年齢 17歳
種族 人間
性別 男
職業 勇者
【ステータス】
HPー500/500
MPー500/500
物攻ー500 魔攻ー500
物防ー500 魔防ー500
俊敏ー500 精神ー500
【スキル】
光魔法Lv1/10 回復魔法Lv1/10 全属性耐性Lv1/10 鑑定Lv1/10
物理耐性Lv1/10 剣聖Lv1/10 高速魔力回復Lv1/10
気配・魔力感知Lv1/10 獲得経験値倍加Lv10/10
アイテムボックスLv1/10 限界突破Lv1/10
【魔法】
回復魔法ヒール
【相棒】
無し
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(さすが勇者、俺のステータスの倍はあるぞレイオス団長が言ったように称号は見えないようだな)
「さすが勇者だなこの調子でどんどん強くなってもらうからな」
次にレイオス団長が響を目視した。その表情は次はどんなチートがでてくるか楽しみで仕方がない顔をしていた。
「えっと、どれどれ、ん?」
レイオス団長は自分の目を疑うように目を擦ったり、光にかざしたり、叩いたりした。
「響、言いにくいんだがお前の職業とステータスがわからん。オマケにお前には魔法適正がこれっぽっちもないついでに防御もこんなことは初めてだ、さすが異世界の住人ってところか」
(やはり、レイオス団長でも、俺の職業とスキルはわからないのか、オマケに魔法適正がないとは...それより桜はどこだ?)
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