3.近臣の方々

 女院のお近くでお仕えしていた方々は、このような方々でございます。

 

三条殿 源雅通内大臣様のご息女

宣旨殿 藤原公隆という宰相様のご息女

冷泉殿 女院のお姉様

堀川殿 藤原顕長中納言様のご息女。

新大納言殿 私の姉である京極殿の娘。十二、三歳で宮中に召し出されてから二、三年になる。

内侍殿 女院の兄上である藤原忠時様のご息女

 これら六名の人々は禁色の着用を許されていました。


右衛門督殿 藤原基家様の姉妹とお聞きしていました

小宰相殿 兵部卿平信範様のご息女

帥殿 備後の前司、藤原季兼様のご息女

中将殿 大宮権亮、源俊隆様のご息女

卿殿 俊隆様の弟である、三河の権守様とかいう方のご息女

 これら四名は、小上臈であり、上西門院様の時代からお仕えしている方々です。


督殿 なんとかという関白様のお孫さんとか、美濃の権守様という方のご息女であるとか、よくわかっておりません。

新大夫殿 伊予の守源師兼様のご息女


丹後 範玄僧正の妹君

大和

肥後 大和と共に、女院の乳母であった若狭殿の妹君

周防 大和たちの姪にあたる

三河 肥後のご息女

武蔵 若狭殿の兄上の院派の仏師とかいう方のご息女

常陸 

和泉

伊賀 これら三人は武蔵のご息女。常陸は父がおらず、他の二人は同じ父

安芸 琴弾き


御匣殿 源有仁左大臣様のご息女。西の御方の妹君にて、その方も上西門院様の時代からの方

一条殿 按察使の大納言藤原公通のご息女

大納言殿 兵部卿、藤原俊通様のご息女。中宮様が女御として入内なさるときに、女御付きとし

て入内、その後亡くなった

大納言殿 前述の宣旨殿の妹君。宣旨殿の養女として入内したので、その後禁色を許された

中納言殿(筆者)

民部卿殿 藤原顕時中納言様の次女

 これら六人は禁色が許されていました。


按察使殿 別当入道藤原惟方様のご息女

左衛門督殿 源雅頼中納言様のご息女

別当殿 藤原家明様のご息女

権中納言殿 藤原資長中納言様のご息女

新中納言殿 琴弾きである安芸のご息女。父は藤原信頼右衛門督様

兵衛督殿 源師仲中納言様のご息女

新宰相殿 藤原親隆様という宰相のご息女。家通様と離縁した方と聞く

宰相殿 大弐藤原重家様のご息女

三位殿 平親範様という宰相の妹君とかいう方

新三位殿 藤原隆輔様のご息女。お声やお姿は見聞きする人を喜ばせなされ、世にも知らないくらいのかわいらしさを有していたと評されていた

伯の督殿 顕広王のご息女、御座の帳をあげる女官であり、禁色を許される

治部卿殿 帥殿の妹君、この方のみ、姉君の局に共に居て、会うことはなかった

左京大夫殿 禅智法印の子とかいう方、私の父の子として入内した

新中将殿 左京大夫藤原定隆様のご息女。

 按察使殿からこれまでは小上臈にあたります。


大弐殿 藤原永範様のご息女。もとは中臈であったが、お父上が上達部におなりになったのち、上臈となる

今参り 高階泰経様のご息女。幼いとき、中納言三位殿の子となり入内。上臈になることを申し出たのですが許されなかったので、名がつきませんでした。上臈がいる寝殿の二間に交じり、局こそ立てなかったが、強引に几帳を立てて仕切りにしていました。上臈は局は立てて、几帳などは立てず、中臈より下の位は局も几帳も立てませんでした。

小弁殿 兵部大夫藤原朝親様のご息女、

刑部卿殿 皇后宮亮藤原季経様のご息女、母は俊通様の母君の妹君であるとか

左衛門佐 院のところから入内した。お父上はわかりません

右衛門佐 高松の院の女房。長慶得業のご息女。私と親しい間柄として、私が初めて宮中に三畳した際に、車寄せなどをしてもらった

少納言 筑前の阿闍梨である覚憲という者のご息女

新少納言 隆雅法橋とか言う方のご息女

備後 わかりません

加賀 この方もわかりません

尾張 藤原信隆様のご息女、最近までも残っていると聞き申しました

長門 検非違使源康綱様のご息女

伯旨 卜部基仲様のご息女

摂津 熊野の別当、湛快様のご息女

土佐 八幡の別当様のご息女

紀伊 武蔵の中将、平知盛様の乳母と聞いています。髪がお美しい。

すけ 仁和寺の僧の子とかいう。のちに聞いたところ、堀川殿の母という。

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