第100話 ぱあとなあ

「レイン、俺はお前が大切だ。お前を一番に思っているし、お前には本当に助けられている」


「ご主人様・・・今は・・・」


レインが首を振る。


「レイン、これを受け取って欲しい」


レインに、そっと指輪を差し出す。

虹色に光る指輪。

全ての進化カード、素材、ルーンストーン・・・クリーピーに融合して貰い、他のみんなにも力を貸して貰って・・・俺の全てを集めた存在。


「・・・これは・・・?」


レインが訝しげに問う。


「俺の誠意、俺の約束の証だ。レイン、俺と結婚して欲しい。俺はレインとずっと一緒に居たい。勿論、みんなも大切なんだ・・・でも、一番大切なのは、レインなんだ」


レインの唇を奪う。


「私・・・私・・・嬉しいけど・・・私は・・・」


「俺は、お前と一緒に居たいんだ。だから、お前が良いんだ」


レインを抱きしめる。


「・・・はい・・・」


レインがそっと抱きしめ返してきた。

強いとか、弱いとか、進化してないとか、関係がない。

俺が大切なのは、レインなんだ。


レインは落ち着くと、顔を上げ・・・


「ご主人様・・・レインは・・・ご主人様が好きです。だから・・・ご主人様に全てを捧げます。ずっと・・・ご主人様と共に歩みます」


そう、力強く告げた。


ゴウッ


レインが光に包まれる。


「・・・何で・・・?」


「レイン・・・やったな・・・」


レインが進化・・・

強さとか関係ない・・・でも・・・純粋に嬉しい。

レインが悲しんでいるのは・・・やっぱり悲しいから・・・

だから・・・レイン・・・みんなと同じに・・・

だから、胸を張って・・・


レイン

 種別:パートナーフェアリー

 ランク:☆3(★9)

 レベル:1/99999

 スキル:

  全スキル(★9)

  管理者権限(★9)

 PTスキル:

  全効果(★9)

  全強化(1000)

 武器:

  ミスリルスタッフ+4 ☆3(☆7) 999/999


・・・・はい?


「・・・ちょ・・・」


レインが不安気な顔になる。


「どうされましたか?弱かったでしょうか・・・?」


・・・いやいや。

強すぎる?!


「・・・なんか・・・レイン・・・強いんだけど・・・」


レインはキッと俺の顔を真っ直ぐ見ると、


「私は・・・ご主人様と共に歩む者。強く在ると決めました。だから・・・それに恥じぬよう戦います!・・・勿論、ユニットによって得意な事は違うので、状況によっては最適ではありませんが・・・」


「いや、もう、状況によってとかそんなレベルじゃないんだけど」


ともあれ。

レインを抱き寄せ、


「レイン、これからよろしくな。一緒に歩んで欲しい」


レインは、俺を見上げ、微笑み、


「はい!」


嬉しそうに返事をした。


--


午後から、原初プロト死の案内人デスナビゲーター原初プロト死薔薇デッドリーローズを倒し、帰還。

・・・いや、レインが強いのは当然なんだけど、お互いステータスや魔法攻撃、物理攻撃のバフがあって、それぞれ重複して相乗効果・・・に、レインが全バフを倍率11倍で掛けるから、全員威力がおかしくなってた。

これは☆8の魔法ではない、☆3の魔法だ、的な。

壊れない筈の壁とかが破れてたもんなあ。

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