第101話 けんせい

倒すと本来は進化因子になったりもするみたいだけど、特に意味はなし。

とりあえず、攻城戦で城落として、攻防戦で最終マップ踏破して、☆8の闘技場で優勝したらクリアなんだろうか。

いや、原初プロト全種倒せば良いんだっけ?


「レイン、今夜は一緒に」


「はい、務めさせて頂きます」


レインが体を預けてくる。


「ぽふー、やっぱり姐御がご主人様と一緒にいると安心する〜」


パナケアが嬉しそうに言う。


そっと、レインの唇を奪った。


--


翌日。

クランのアジトにて、作戦会議。

クランメンバーは更に増えている。


「ファンドさん、おはようございます!」


エリスが元気良く挨拶する。


「おはよう、エリス」


エリスが、メンバーの中心、といった感じになっている。

急成長して混乱したけど、ようやく馴染んだ感じだろうか。


「おはようございます、ファンドさん」


リュックが話しかけてくる。

俺をマスター呼ばわりするのはやめたようだ。


「今日は、砦確保を目指します・・・1番小さい奴ですけど。勿論、作戦は自由参加で、行動は制限しません」


ふむ・・・


「俺は、中央の城を狙ってみるよ」


何だか大きそうだ。


「中央の城は止めた方が良いわ。有史以来、一度も陥落した事がない・・・攻略組がアジト代わりに使用・・・攻略組の象徴ともなっている。最初からかなりの防衛戦力、防衛設備も最高レベル、そして少しでも危険になれば攻略組が殺到・・・」


良し、狙おう。


「まあ、ファンドさんなら大丈夫そうですね」


リュックが頷く。


「攻略組がファンドさんを目の敵にしていると聞いたので、何処にいてもちょっかい出されそうですし・・・地形を選べば、囲まれるのは防げると思いますが」


リュックが続ける。


「まあ、気をつけるよ」


☆8とかたくさんいるんだろうなあ。


--


開始。

まずは、目標の城の手前側、2番目に大きな城に攻め入る。


「来たぞ、魔王だ!」


防衛部隊が叫ぶ。

誰が魔王か。


「牽制します」


レインが叫ぶ。


「メテオ!」


隕石の召喚。

☆7の究極魔法。

攻城魔法の基本と言っていい。


召喚された隕石が、敵の結界、対抗魔法、敵のユニット、敵のサモナー、サモナーを守る結界、城壁、城の内装、地面を破壊しつつ進み・・・衝突の衝撃がエネルギーとなって爆発、炎上、城のコアクリスタルを破壊し・・・そこには、大部分が壊れた城、そしてクレーター、耐え切れず次元が裂けて、見えてはいけない空間が見えている箇所・・・

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