第96話 これがすすむべきみち

「・・・クリーピー?」


「ぴきぃ?」


クリーピーが首を傾げる。


「扉偽装したり・・・したか?」


「ぴきー!何だか閃いたのよ!きっとこれがクリーピーの進む道なのよ!」


・・・宝石じゃ駄目で、偽装が必要ということだろうか。

先は長そうだが、方向性を見つけるのは良い事だ。


「クリーピーだったんですね。全く気付かなかった上に、元の扉の場所を忘れていました」


強力な能力だ・・・ん?


ボウッ


クリーピーが光に包まれる。


クリーピー

 種別:フェイクトレジャー・ルナティック

 ランク:☆3(☆8)

 レベル:1/10050

 スキル:

  影分身みがわり

  空想武具具現化イマジンウェポン

  蜃気楼の前に貴方は昼下がりの紅茶は2杯

 PTスキル:

  宝箱出現率上昇(★8)

  レアアイテム出現率上昇(★8)

  素材ドロップ率上昇(10000)

  自動復活(99)

  装備効果上昇(10000)

  偽装無効(★8)

 武器:

  ミスリルハンマー+4 ☆3(☆7) 999/999


進化出来た。

みんなを欺いたから、満足したのだろうか。


全体的に強くなり、待望の偽装無効まで。

しかもスキルも増えて!


・・・でもな。

出来れば、増えたスキルが分かりやすい名前だとおっちゃん嬉しかったな!

その2つは想像ついてたから良いんだよ。

新しいスキル何だよ。


「クリーピーまで・・・」


レインが少しショックを受けているようだ。

そっとレインを抱き寄せ、撫でてやる。


「大丈夫だよレイン。レインが頑張ってくれているのは知っているし、何時か必ず進化できると思うから」


「・・・はい」


レインはどんどん先を越され、不安な様子だ。

ユグドは・・・燃えている。

ライは・・・ニコニコ微笑んでいる。


「じゃあ・・・行こう。レイン、ユグド、ライのダンジョンを、3時間くらいずつ」


「ぴきー?!クリーピーは?!」


「クリーピーは進化しただろ?!」


進化したメンバーは後回し。

他のメンバーこのままじゃレベル上がらないからな。


マップで、レインの固有ダンジョンを選択。


「わふ・・・☆8が3体もいるので・・・楽勝・・・」


フラグ建てか?

油断しないからな。


「私の解析やシステム干渉能力も有りますし。クリーピーの自動復活も増えたから、かなり楽になったと思いますよ」


レインが言う。

まあ、マシにはなったと思う。


ダンジョンに入る。


緑のパネルが道を作り、周囲は闇。

立方体や球体状の敵が回転しながら飛ぶ。

道は登ったり降りたり交差したり・・・複雑。

道の表側に対し重力が発生しているらしく、道が捻れている箇所にもオブジェクトが設置されている。

そもそも飛べるけど。


まあ、こんなもんか。


「・・・凄く異常な空間だと思うのですが、流しましたね?」


レインが呻く。

固有ダンジョン、今更何が起きても驚かないかなあ。

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