第94話 ないんすたーすきる

朝食を終え、パナケアを進化させる。

・・・本気で進化の選択肢が出やがった。


パナケア

 種別:スポア・フードファイター

 ランク:☆3(★8)

 レベル:1/10050

 スキル:

  格闘技(★9)

  全ブレス(★9)

  全ミスト(★9)

  全毒(★9)

  食べる(★9)

 PTスキル:

  エンカウント率操作(★8)

  敵強弱操作(★8)

  キノコの加護(★9)

  自然回復(★8)

  基礎能力強化(500)

 武器:

  ミスリルグローブ+4 ☆3(☆7) 999/999


・・・★8って、システム上最高って意味じゃなかったのか?

一部が★9になってるんだが。

地味に強くなって地味に上がり幅でかいな。

常時ステータスを6倍にできる感じなのだろうか。

食べるって何だろう?


「ぽふぽふー!」


嬉しそうに飛び跳ねるパナケア。


「・・・本当に進化するなんて・・・」


レインががっくりしている。


「わふ・・・これは想定外・・・」


ダリオも驚いているようだ。


「拙者はシノビマスターになりたいでござるな。精進するでござる」


ユグドが頷く。


「私は何にしましょうか」


ライが楽しそうに微笑む。

フリーダムだなあ。


「ぴきー!クリーピーも進化したい!」


クリーピーが悔しそうにする。


みんな進化したいんだなあ。


クリーピーがてくてく、とこっち来て、


「クリーピーに財宝頂戴、貴重な奴!」


え~・・・


「・・・これで良いか?」


宝石関連の素材、宝珠、お金、スペル進化カード、ルーンストーン・・・


「ぴきー、足りないわ!」


「駄目かあ」


渡した物は何処かにしまったようだ。

スペル進化カードは全部、ルーンストーンは半分。


「さり気なく不用品の処分しませんでしたか?進化カードやルーンストーンは、貴重な物だから、残しておいて頂きたいのですが・・・」


レインが困った様に言う。

スペル使わないんだもん。


ふっ


びくっ


「わ・・・」


いつの間にかユグドが背後にいて、耳に息を吹きかけてきた。


「忍び故、忍べば進化出来るかと思ったでござる」


その程度の忍びじゃ駄目じゃないかな。


「ユグド」


「はい?」


ユグドを抱き寄せ、


ふっ


びくうっ


ユグドの耳に息を吹きかけると、凄い反応を示す。

膝がガクガクしていて、力が入らないらしく、しがみついてくる。

顔が真っ赤になり、汗でじっとり。

・・・可愛いけど、効きすぎでは。


「私は・・・どういう方向性にしますかねえ」


おっとりとライが言う。

ライは、居るだけでほっと出来る、そんな存在だ。

影で支えてくれるというか・・・光の精霊だけど。


「焦る必要は無いよ。ライが居ると安心できる。ライはみんなにとってそういう存在だよ」


「あらあら、有難う御座います」


ライが微笑む。

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