第81話 ですなびげえたあ

下位レッサー原初プロト死の案内人デスナビゲーターが出現しました❳


ゴウッ


遠くで火の手が上がる。


「散開!」


ボルカンの号令を聞き、みんな散り散りに逃げ出す。

来た道に戻る者も多い。


「旦那、今出現した下位レッサー原初プロトシリーズはやばい。攻略組ですら一度も勝てた事が無い。一撃で全滅させられないように距離をとり無視するか、戦力を高密度にしたところに誘い込んで畳み掛けるか・・・とにかく逃げる事をお勧めする」


そう言うと、ボルカンも離れて行った。


爆発はこちらに近づいてくるようだ。


「さて・・・レインの固有ダンジョンのボスとどっちが強いかな」


俺が言うと、


下位レッサー原初プロト死の案内人デスナビゲーターですね」


あっさりレインが言う。


「強いのか?」


「はい、強いです」


レインが断言・・・かなり強いようだ。


「ぽふぽふー!」


パナケアがうずうずしている。


チャ


ユグドが剣を構える。


「あらあら」


ライの周囲に無数の光球が浮かぶ。


「ピキー!」


クリーピーの周囲に無数の黄金の斧が浮かぶ。


そして・・・それが現れる。

黒のタキシード、シルクハット。

漆黒の杖を持ち・・・

シルクハットを脱いで、深々とお辞儀。


さて・・・どの程度か見せてもらう。


先手は・・・敵。

杖を一振りする間に無数の魔法が発動。


凄まじい爆発、極寒の冷気、重力場・・・


レイン、ダリオのカウンターアンチマジックで、魔法が打ち消される。


「☆7の禁呪や究極魔法ですね」


レインが言う。

☆7魔法の瞬間発動、しかも相当な威力。

確かに強敵のようだ。


ユグドが切り込み、息つく暇もない連撃・・・敵は杖を構え・・・剣撃はその光に吸い込まれるように消え・・・ユグドが斜め後ろにバックステップ。


ゴウッ


敵が杖を振るうと、凄まじい力が地面をえぐる。


「☆7の神技、パーフェクトカウンターですね」


武技も使えるのか・・・


「ぽふぽふー!」


パナケアの毒に、


「らじゃらじゃ」


ライの光。

流石に防御姿勢を取り下がる敵。


「ピキー!!!」


クリーピーが巨大な斧を構え、無数の斧と共に突っ込む・・・


カッ


敵が無数の魔法陣を展開、クリーピーを包み込む。

続いて、敵が無数の魔法でクリーピーを爆撃。


「そんな・・・」


クリーピーが倒れ・・・俺の側で自動復活。

あれ、何時もの擬死じゃなく?

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