第45話 どくせん
「ご主人様、おはよう御座います」
ライに起こされ、目が覚める。
凄く熟睡出来た。
「ああ、ライ、おはよう」
ライのが畳んでくれた服を身に着け、朝の準備を終える。
「ご主人様起きた〜朝御飯〜!」
パナケアがぴょんぴょん飛び跳ねている。
食事の為、ダイニングに行くと、レインが朝食の準備を終えていた。
・・・何だか不機嫌だ・・・
「・・・レインさん・・・?」
「・・・昨晩はお楽しみでしたね。その後も随分ぐっすりと寝ておられました・・・どうせ私は母性も、ふくよかさも、無いですよ」
・・・あわわ。
「いや・・・その・・・みんな好きだけど、レインはその・・・一番好きで・・・むしろ緊張してて・・・」
レインはじっとこっちを見ると、
「・・・すみません、ご主人様を独占しない事はみんなで決めたのに・・・変な嫉妬とかして、申し訳無いです・・・」
ぺこり、と頭を下げるレイン。
そして顔を逸らし、
「だって好きなんだもん」
ぼそっと呟く。
・・・可愛い。
ぎゅっとレインを抱きしめる。
耳まで真っ赤にし、嬉しそうに目を細めるレイン。
手を回してくる。
ややあって離れると、みんなぼーっと見ていた。
パナケアが、
「うー・・・御飯・・・」
と呟き、ライが、
「あらあら、すっかり持っていかれてしまった感じね」
と笑う。
う。。。
「あ・・・ごめん、みんな。ライも、ごめんね」
「良いのよ、良い物を見たわぁ」
嬉しそうに言うライ。
と、とりあえず、御飯だ、御飯。
--
朝食後、レインを撫でていると、端末にメッセージが届く。
クランチャットだ。
<ファンドさん、今日の昼から攻城戦が有ります。参加賞も有りますし、良ければ参加しませんか?>
エリスからだ。
可愛いスタンプも送ってくる。
「あの雌からですね。参加してみるのも面白いかと」
レインが言う。
何かトゲがあったような。
「そうだね、参加しようか」
俺が言うと、
「わーぃ、たのしそ〜」
パナケアがくるくる踊る。
--
クランのアジトに着く。
「あ、ファンドさんだ〜」
エルが嬉しそうに言う。
「来てくれて有難う」
エリスが出迎える。
「ぽふぽふー!」
「パナケアちゃんも来てくれて有難うね」
エリスがパナケアの頭を撫でる。
ちなみに、みんな人化している。
「やっぱりマスターが不参加では盛り上がらないですからね。来て下さって有難う御座います」
リュックが言う。
「えっ、マスターは私だよ?!」
エリスが驚いて、リュックの肩を掴む。
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