第40話 すいりぱーととめいたんてい

「ファンドさん・・・凄く強い・・・です・・・」


エリスが涙目で言う。


「攻略組?の人達に比べたらまだまだだと思うよ」


「・・・確かにそれはそうですが・・・」


何時かは戦う事があるのだろうか。


「名を貸すだけの約束だから仕方ないけど、可能ならクラン戦に出て欲しいのが正直な所だな・・・旦那がいればかなりの所に食い込めそうだ」


ボルカンが言う。

たまには出てみるのも良いかもしれない。


「じゃあ、クエストを受けるからそろそろ行くよ」


クランメンバーに別れを告げ、街に向かう。


--


「ご主人様、せっかくだから色々着飾りたいわ!」


クリーピーがそんな事を言い出す。


「衣装・・・?まあ、お金に余裕はあるし、構わないけど」


「ご主人様、家を買う為の貯蓄ですよ?」


レインが咎めるように言う。


「ぴきー!大丈夫だよ!クリーピーと一緒に居れば、お金なんてあっという間に貯まるんだから!前祝いって事でぱーっと買っちゃおう!」


「お、そうなのか、じゃあちょっと贅沢しても良いな」


俺が頷くと、


「尊いですわぁ」


ライが謎の頷きをしている。

尊いって何だ。


クリーピーの見立てで、みんなが着飾る。

センスいいなあ。


「以前も十分可愛かったけど、みんな良く似合ってる。可愛いよ」


俺が言うと、


「・・・有り難う・・・クリーピー、貴女にも礼を言います」


レインが照れながら言う。

パナケアは活発で可愛いく、明るいイメージ。

ユグドは、落ち着いた印象。

ライは包容力と色気が強調されている。

レインは知的でおしとやかな印象。

さっき回し蹴りしてたけど。

クリーピーは、大人びた服装にするかと思ったら、子供の可愛らしさを強調する服装になっている。

それでいてスタイルは妙に良いので、アンバランスさが際立っている。

この需要はないと思うよ。


ちょっと散財しちゃったけど、また稼げば良い。


「少し時間がおしてるけど、クエストを受けようか」


クエストカウンターに移動。

☆6クエスト、洋館の悲劇を暴け、を受ける。


「これを受けるのですね・・・かなり難しいので、無理ならキャンセルして下さいね」


受付に警告される。


『これはちょっと面倒なクエストですね。推理パート、探索パート、対決パート・・・単純なダンジョン踏破だけじゃないみたいです』


『そうなのか。ちょっと面倒だね』


レインの案内で、舞台となる洋館に到着した。

ストーリーが進む。

殺人事件が起きた。

この後は、館を調べて犯人を追い詰める、そんなパートだ。


おどおどした少女の上に、


これが犯人。動機は・・・殺害方法は・・・証拠は・・・


色々書いてある。

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