第34話 しっくすすたーだんじょん
「よろしくね、ファンドさん!」
「よろしく」
「設備状況とかは、クラン情報を参照して下さいね、希望があれば言って下さい」
エリスが言うと、
「ステータス補正、ドロップ補正とか、特殊な効果がある設備、ですね。クランポイントを消費して成長させることで、クランに所属しているメンバーに永続的に効果が有ります。施設レベルが上がると必要ポイントが飛躍的に増えるので、満遍なく上げるのが推奨です」
レインが解説してくれる。
「・・・満遍なく上げた方が良いんですね!」
エリスが驚く。
「本当に喋るのですね」
リュックが感心する。
「そのフェアリー、色々詳しい感じなのか?俺達も手探りでやってるから、何か気付いた事があれば教えて欲しい」
ボルカンが言う。
「では、そろそろクエスト受けに行くので、これで」
「はい。入ってくれてありがとー」
クランメンバーに見送られ、クエストカウンターに向かう。
「ファンドさん、今日はどんなご用件ですか?」
さて・・・どのクエストにするか。
『☆6・・・☆6・・・』
ライがこそこそ耳元で囁く。
駄目だって。
「この☆5天使の遺産で」
「これも難しいクエストになっていますが大丈夫ですか?まあ、昨日のクエストも素晴らしい出来でしたし、大丈夫だとは思いますが」
受付に警告される。
「はい、御願いします」
「分かりました」
--
雲の上の遺跡。
地上の遺跡で特定の操作をしないと移動出来ない仕組み。
レインがいて良かった。
「一階層がクエストのターゲット、二階層は☆6のダンジョンなので注意して下さいね」
レインが警告する。
「なら、少しだけ二階層見てみませんか?」
ライがわくわくして言う。
まあ少し見るだけなら・・・
罠を避けつつ、宝箱を開けつつ、階段を目指す。
二階層の敵は・・・エンジェルや、フォールンエンジェル。
『☆6の敵ですね』
レインが言う。
「ぽふっ!」
パナケアの一撃であっさり倒され、光の泡となって消えるエンジェル。
「デレ」
ライの放った光が、フォールンエンジェルを消失させる。
「・・・行けますね」
レインが呻く。
「ましまし!」
パナケアがちゃかちゃか踊ると、急激に魔物の気配が濃くなる。
2時間程かけて、二階層を探索し尽くした。
「あれ、ボス何処だっけ?」
マップを見てもいない。
「下の階層ですよ」
「・・・そうだった」
下の階層に降り、そちらも踏破。
次受ける時は☆6のクエストにしよう。
ちなみに最後のボスはエンジェルだった。
二階層にいた奴より少しは強かったみたいだけど。
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