第32話 とうぎじょうふぉーすたー

次の日。

また闘技場に来ていた。

今度は☆4。


「☆4?あんたの適正ランクは☆3の大会だが、本当にいいのかね?」


受付のおっちゃんに警告される。


「大丈夫だよ。自分の力を試してみたいんだ」


「分かった。エントリーは済んだぜ」


『適正は☆5ですけどね。もっとも、カンストしてないという意味では、参加賞くらいしか狙えないのですが』


レインがぽそっと言う。


『今日も僕が一人抜きしていいのー?』


パナケアが嬉しそうに言う。


『構わないですよ。私達は後から行く☆6ダンジョンで遊ばせて貰いますから』


ライがさらっととんでもないことを言う。


『☆6はまだ駄目だ』


『☆6は駄目です』


俺とレインのツッコミがハモる。


『せめてレベルカンストしてからかなあ・・・』


俺が言うと、


『ライ、大丈夫だよー。昨日より更にマシマシにするから!』


まだ上があったのか。


「あ、ファンドさん。お久しぶりです!」


エリスと一緒に居た双子の片割れ、エルが話しかけてくる。


「久しぶりですね、エル」


「ファンドさんもフォースターに参加するんですか?」


エントリーする場所は共通だが、参加する会場は別になっている。

ここはフォースターの会場だ。


「うん。力試しをしようと思ってね」


『☆5なのに☆4に参加なんて、ただの大会荒らしですけどね』


レインがぽそっと言う。


『ルーンストーンがケチなのが悪いと思う・・・というかログインボーナスは何時実装するんだ・・・』


思わず呻く。


「そういえば、エリスがクラン作ったんですよ。まだ5人だけど・・・ファンドさんも参加御願い出来ないですか?クラン戦とか、上納とかも任意でいいので、名前だけでも貸す感じで御願いします」


『クラン、プレイヤー同士で集まって集団を作れます。クランメンバー同士でチャットをしたり、専用のアジトを持てたり』


レインがぽつぽつと解説してくれる。


『クラン戦、週に1回開催される戦いで、城を攻めたりします。その結果によって報酬を貰えたりします』


『上納、取得した経験値の一部をクランポイントに変換します。設定すると経験値が減りますが、クランの成長が早くなります』


『名前だけ貸す・・・実際には、クエスト達成等でギルドポイントを入手した際、10%相当のクランポイントが入ります。この際、貰えるギルドポイントが減る事はありません。この為、クランの活動に参加しない人でも、クランに貢献します』


『有り難うレイン。助かるよ』


レインの頭を撫でる。

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