第25話 おふろしーんはさあびすかいりべんじ
「やあエリス。エリスもここに泊まっているの?」
「え、ファンドさん泊まっておられるんですか。凄い。私達は食事にたまに利用するだけですよ」
エリスが驚く。
そこでふと、同席のみんなに気付き、
「あれ・・・綺麗な方々ですね。お知り合いですか?それに、スポアちゃん達は?」
キョロキョロ見回すエリス。
『なんかもう、正直に言ったほうがいい気がしてきた』
『・・・そうですね』
「ボクはここだよ!」
パナケアがエリスに話しかける。
「・・・?お会いした事有りましたか?」
きょとんとするエリス。
ぽふ、とパナケアがスポアに戻り、ぽんぽん飛び跳ねる。
「あ、スポアちゃん?!」
「パナケアだよ!」
「あ・・・命名されてるんですね」
エリスは周りを見回し、
「ひょっとして他の方もですか?」
「フェアリーのレインです」
ぺこっとレインが頭を下げる。
「ウィルオーウィスプのライです」
「トレントのユグドでござる」
「人化なんてスキルあるんですね・・・にしても、みなさん凄く美人・・・」
後ずさるエリス。
「低レアのユニットは、高レアのユニットに比べて、進化の方向性が定まっていないですからね、結構色々な進化をしますよ。エリスさんも、気が向いたら育ててみて下さい」
レインが言うと、
「・・・そうなんですね。今のユニット育成が落ち着いたら頑張ってみます」
そう言った後、挨拶をして去って行った。
何時までも隠しておくよりは、言ってしまった方が色々と楽だ。
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食事も終わり、お風呂に入る。
一日で一番くつろげる時間。
広いお風呂にゆっくりと入・・・
「御主人様~背中流しますー!」
パナケアが入ってくる。
ちょ。
「ちょ、パナケア、待って待って」
というか、タオルすらまいてないってどういう事?!
慌てて壁の方を向く。
「どうかしましたか~?」
湯船に入ってくるパナケア。
「ちょ、パナケア、待ちなさい!」
レインの声がする。
「どうしました、姉御?」
「いいから一旦出なさい」
レインがパナケアを外に出そうとしているようだ。
「ご主人様、背中を流すでござる」
「あら、私の方がきっと上手く流せるわ?」
ユグドとライが入ってくる。
「あんた達、とりあえず出なさい!」
バタン、と扉を閉めた音が聞こえる。
・・・ほっとしたような残念なような。
振り向くと、タオルをまいたレインが立っていた。
「レイン・・・?」
そのままちゃぷ、と湯船に入ってくる。
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