第16話 きちくしよう
『召喚ユニットが残っている場合、敵はそちらを優先して攻撃します。サモナーは非力ですからね。そのあたりはちゃんと考慮してデザインされているので安心していいですよ』
ゴアアア!
フォレストタートルのブレス。
コオオオオ!
ファフニールのファイアーブレス。
『む・・・不味いですね・・・・延焼が・・・』
レインが魔法を行使。
雲が吹き出し、あたりに雨を降らす。
『ぽふぽふー』
パナケアが粉を炎にかけている。
炎が弱まる。
消化剤?
がく・・・フォレストタートルが膝をつき、そのまま抵抗が弱まり・・・崩れていく。
チン、とユグドがエリスから死角になる位置で、剣を鞘にしまう。
「有り難うございます。お強いですね」
エリスに御礼を述べる。
「いえ・・・たまたま引きが良くて・・・でも、ファンドさんも延焼を止めて下さって有り難うございました」
「そのくらいしか出来ませんから」
にっこりと微笑む。
何故か赤くなって目を反らすエリス。
『パナケア、エンカウント率下げてくれるか?』
『はーぃ!ぽふぽふー!』
不思議な踊りを踊るパナケア。
「ファンドさんのところのスポア、可愛いですね」
微笑ましそうに、エリスが言う。
「うむ。可愛いからついつい育ててしまっているよ」
マップに従って歩く。
「この世界・・・知らない事ばかりです・・・最初チュートリアルフェアリーに色々教えて貰いましたが・・・それ以降は全部自力で試すしかないですよね」
「あれ、ヘルプがあるのじゃないのですか?」
使ったことないけど。
「ヘルプはありますが・・・1回でルーンストーン1個要求されますので・・・」
え、何その鬼畜仕様。
『・・・そうなのか?』
レインに尋ねると、
『そうですね。頑張って石を回収しないとやっていられないそうです』
『いや、絶対酷いと思うぞ・・・』
最初の11連って絶対罠なんじゃ。
あっさり街に着く。
「つ・・・着きました!有り難うございます!」
「いえ、プレイヤー同士、助け合わないと。こちらも、凄く珍しいユニットを見られて、いい経験でした」
「こちらこそ、可愛いスポアちゃん、フェアリー、トレントにウィルオーウィスプ見れて・・・あれ、よく常に4体とか出していられますね?」
エリスがきょとんとする。
『何か珍しいのか?』
レインに尋ねる。
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