第15話 ふぃいるどぼす

「あ、そんなレアアイテムがあるんですね。いいなあ、私も欲しい。ええっと・・・」


エリスがじっと見てくる。


「俺の名前は、ファンド。街までは案内しますよ」


俺の名前は、端末にソシャゲで良く使っていた名前が表示されている。

それを名乗っておく。


「ファンドさんですね。有り難うございます」


『相手が完全に信用出来る訳でもないですし・・・あまり特殊なスキルは見せるべきではないですね。私のスキルの話をしなかったのもいい判断かと』


レインが言ってくる。


『レインさんはともかく、私達は喋れるところを見せない方が良さそうですねぇ』


ライがほのぼのとして言う。


ガサッ・・・


フォレストウルフが3体現れる。


「・・・コール!」


エリスが叫ぶ。

エリスの前に魔方陣が現れ・・・剣と盾を持った赤髪の戦乙女が現れる。


『戦乙女ミネルバ!☆5の人気ユニットですよ!』


レインが言う。

☆5か・・・俺には縁がない世界だ。


ミネルバの一撃が、フォレストウルフをあっさり倒す。


『ミネルバは、全ての攻撃が範囲攻撃となります』


何それ。強い。


がさがさっ・・・


別の方向からもフォレストウルフ。


「コール!」


エリスが叫び・・・足元に現れた円から、金髪の長髪の女性が出てくる。

美しい羽・・・天使か。


『慈愛の女神ヴィーナス、回復なら右に出る者がいない、☆5の超絶人気ユニット!』


レインが戦きながら言う。


「光は永久に・・・幾重に・・・」


ウルフの攻撃を躱しつつ、詠唱するヴィーナス・・・そして・・・


「滅せよ・・・ソーラーレイ!」


ヴィーナスの叫びと共に、光がウルフを貫いた。

残りを、ミネルバが切り付け・・・脇を抜け、パナケアに向かってきたウルフを、パナケアがぱーんち、と吹き飛ばし、倒す。


「・・・あれ・・・なんかそのスポア強くないですか?」


きょとん、としてエリスが尋ねる。


「進化させてあるからな」


まあ☆4だしなあ。

余裕だろう。


ガサ・・・


森をかき分け現れたのは・・・フィールドボス、フォレストタートル。

☆5の敵のようだ。


「・・・!コール!コール!」


エリスが焦り、追加の召喚を行う。


剣を持った、黒髪長髪の堕天使。

美しい深紅の竜。


『☆5の堕天使アスモデウスに、☆5のファフニールですね。この人引きが強いなあ』


レインが感心する。


ガッ、ガッ、4体で協力し、フォレストタートルを追い詰める。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る