第103話 セクハラ担当降臨

 とりあえず未来さん理彩さんがシャワーを浴びてくるというので。

 僕は部屋に戻って一休み。

 あと30分で調理当番集合だし。


 そしてふとポケットに入れたままの紙を思い出した。

 なので取り出して広げてみる。

 タイトルは『合宿のしおり号外』。


 内容は、

『今回の合宿には普通科男子3人が参加します。女子校出身で男子の事がわからない、そんな貴方の為に今回はこの3人の説明書を作成しました』

なんて書き出しの通り、僕や春日野や栗平の説明書?だ。


 なかなかよく似ている3頭身の全身像とともに、色々注意書きが書いてある。


『柿生正樹。●●年12月19日生射手座A型。魔法研究会執行部の一員。今回の3人の中では身長体重性格ともに中庸なむっつりエロ。ボケやセクハラにきっちり反応してくれる。飯メイトの未来と理彩が狙っているが本人は態度を決めていない。能力的にもバランス型。良くも悪くも癖は無い。優柔不断。尻は普通の良さ』


 なるほど。

 ならば他はどうだ。


『春日野秋良。●●年4月21日牡牛座B型。性格含めてごつい。気分転換はバーベル上げ。電気電子数学物理が得意。開発部一派。杏・明里・愛海・彩葉と飯メイト。特に杏とは互いに尊敬し合う仲、ただ男女関係的なものは無し。エロ方面に免疫が無いが防御は硬いし尻も硬い』


『栗平颯人。●●年9月1日生おとめ座O型。エロ大好きだが免疫は無い。ただし入手には楓との対決が必要。女の子好き以外は意外と真面目な努力家。現状は楓に尻尾まで握られているが、まだ貞操は奪われていない模様。尻の締まりが良さそう』


 うん、短いがよく調べてある。

 でも尻への言及は何故だ。

 でもまあどうせ、こんなものを作る容疑者は1人しか居ない。

 何せ絵のタッチが前回の合宿ポスターと同じだ。


 そして。

「何か呼びましたですか」

 容疑者が出現した。

 なお今日の会長は高校指定ジャージの裾腕折りまくって着用している。


「何も呼んでいない」

「心の中でも私を想うと意志は通ずるのです」


 確かに容疑者として会長の事を考えたけどな。

 感度良すぎだ。

 空間操作だけでなく心理魔法も優秀なのだろう。

 優秀で無いのは性格と体型だ。


「まあちょうどいい。この号外は何だ」


「見た通りの号外なのですよ。夜這いには必須な最低事項が記載されているのです」


「何故に尻の記載が色々詳しいんだ」


 本文だけでは無い。

 イラスト内にも『ここの角度がイイ!』『この辺が締まりの良さを感じさせる』とか尻についての言及が山ほどあるし。


「尻はいいものなのです。握ってよし、ぶっても良し、頬でさするのも良ければ何かに突っ込んで振っている姿も良いのです。掘られているのもまた一興」


 相変わらず品が無い。


「なお尻肉の柔らかさ評価は実際に触った上での確認なのです」

「それはいいから」


「何なら甘美な性の世界へご案内なのですよ」

「会長の体型では無理です」


 そこで会長、一段とにやにや度を増す。

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