閑話その2:キャラクター紹介とバックストーリー
■キャラクター設定
【鬼崎ケンスケ(キザキ ケンスケ)】
日本人。悪の組織ダークマクロによって改造兵士ブラックオーガに改造された。
【来歴】
継承者計画(the successor to the throne project)により、次期総統の脳を移植するボディの、プロトタイプとして本機体は製造されている。
従来の機械式改造ではなく、極秘裏に開発が進んでいたナノマシン改造を採用した、採算度外視のハイエンド改造兵士。
次期総統候補としての在り方が開発コンセプトと直結しており、「強さの原点に回帰する」という開発コンセプトは、肉弾戦を極限まで突き詰める結果となった。
近接戦闘における一つの頂点を見た機体として完成したブラックオーガは、次期総統候補という極めて特殊な開発プロジェクトであることから、最高レベルの情報統制がなされており、たとえ開発メンバーであってもプロジェクト外で同一の機体を再現することは不可能であり、プロジェクト責任者以外で全体像を把握することすら不可能である。また、脳に搭載された情報処理システムは、機体の性能に合わせて、少数の研究員により開発されたため、開発担当者の全てが粛清されたとも言われている。
その性能の高さからプロトタイプであるにもかかわらず、完成直後に大幹部の地位についている。また、トライアルの相手には、広域戦闘をコンセプトに製造されたジェノサイダーゴールドが製造されている。
人間形態を非戦闘時の運用に用いており、潜入工作なども視野に入れた汎用性を持っている。
月光炉と呼ばれる動力炉を搭載しており、その出力は従来の改造体とは一線を画す。
戦闘スタイルは、月光炉のエネルギーをパワー変換した近接戦闘を主とし、情報処理能力を加速させた制御システムと併用する事により、周囲が停止している様に見える程の超高速戦闘を可能としている。
また、月光炉により生成されたエネルギーを体外に放出し、エネルギー兵器としても使用する事が出来、その運用方法とも相まって1対1での戦闘では圧倒的な戦闘力を誇る。
【バックストーリー】
ブラックオーガとしてロールアウト後、アクシデントにより組織によ義務付けられていた、日々の投薬を受けられない事態が発生した。
組織からは改造による免疫の拒絶反応を抑制する薬と説明を受けていたが、その実態は感情や自我を抑え込み、組織の操り人形にするための薬品だった。
それをきっかけに自我を取り戻し、組織を出奔。一時期は隠遁生活を送っていたが、口封じのために家族が殺されていた――――妹のみ友人宅に外泊しており難を逃れる―――事を知る。
復讐の鬼となったケンスケは、組織との暗い戦いに身を投じる事になった。
戦いの日々を送るある日、戦闘員の素体としてさらわれていた少女、藤田サキを助けた。それをきっかけに、サキの父藤田藤兵衛が経営するカフェセニョールを手伝うようになる。
セニョールを拠点として、新たな戦いの日々を送る事となったケンスケだが、ある日、恋人であった蜂谷サツキがセニョールを訪ねて来た。
喜びを隠しきれないケンスケに対して、冷然と組織に戻らねば殺すと伝えるサツキ。蜂谷サツキは組織によりストライカービーとして改造されていた。
組織に戻る事を拒絶し戦う事を決意したケンスケであったが、元恋人をその手にかける事に躊躇し撃退するにとどまる。
その後、数度の戦闘を経て、藤兵衛・サキ親子発案のストライカービー捕縛計画を実行。ストライカービーを奪還すべく波状攻撃をしかけるジェネラルアントの軍団から投薬の効果が切れる16時間守り抜いた。
その後は、リベンジャーブレイドの良きパートナーとして、その傍らに白銀の突撃兵ストライカービーが立つこととなる。
戦いは熾烈さを増し、黒と白の二体が戦場を駆けるある日。完成が遅れていたジェノサイダーゴールドがロールアウトした。
他の幹部すらその存在を知らず、リベンジャーブレイドとの戦闘に割って入られたスティールコングは、一瞬にしてジェノサイダーゴールドに機能停止させられた。
圧倒的な火力の前に、撤退を余儀なくされたリベンジャーブレイドとストライカービーは、訓練の末に新たなるコンビネーション技を開発する。
一次はジェノサイダーゴールドを退けたに見えたが、その後も度々二人の前に現れるジェノサイダーゴールドとその配下の改造体たちに、徐々に追い込まれていった。
そして以前の戦闘でジェノサイダーゴールド配下のドクモクレンの侵食毒を受けていたストライカービーは、自分の死期を悟る。
ケンスケには打ち明けぬまま、ジェノサイダーゴールドとの相打ちを決意したストライカービーは、ジェノサイダーゴールドに瀕死の重傷を負わせることに成功した。
ジェノサイダーゴールドは撤退し、倒れ伏す蜂谷サツキの駆け寄る鬼崎ケンスケ。
サツキは、唯一無事な自身の星光炉をケンスケに託すと、息を引き取った。
その後、改造人間プラントを強襲したリベンジャーブレイドは、その設備を利用し星光炉の移植に成功する。
開発計画の途中で破棄されたツインドライブシステムを自力で手に入れたブレイドを止めることは、復活したジェノサイダーゴールドにすら不可能だった。
復讐の炎をより強く燃え上がらせたブレイドは次々と、組織の拠点を壊滅させていく。
危機を感じて襲い掛かる大幹部達を返り討ちにし、遂に最終決戦に挑むブレイド。
マスターダークを追い詰めたその時、死亡したと思われていたジェノサイダーゴールドがマスターダークの太陽炉を奪い取った。
ジェノサイダーゴールドの胸に輝くのは、移植されたクィーンアラクネの動力炉だった。
自身の執念とクィーンアラクネの想いを受け、太陽炉を取り込んだジェノサイダーゴールドは、地球王へと変貌を遂げた。
地球王と対消滅するべく星光炉と月光炉を暴走させたリベンジャーブレイドは、まばゆい光の中に消えていった。
【マリア=アイゼンファウスト】
魔術師。橙色等級ハンター。17歳。種族は人間。
魔術師の父と戦士の母を持つ(二人とも存命)。劇中ではポンコツ魔術師扱いであるが、実は子煩悩の両親に育てられ魔術と戦士の英才教育を受けたエリート。
ケンスケが異世界に転移して初めて出会った人間であり、初めて命を救った人間でもある。
数万人に1人いるかどうかと言う、特定の属性を持たない「無色の魔力」を持っている。
その知識は独自に魔術体系の概論をまとめる程であり、魔力操作の制度も一級と言える。それは彼女の生まれ持った才能ではなく、血を吐くような鍛錬を自身に課してきた証明である。
しかしながら無色の魔術は、そのメリットの無さから研究されておらず、現状の無色の魔術理論体系は、他属性の理論から共通する部分を拝借し、経験的に知り得た情報で肉付けしている内容になっているため、真なる完成には至っていない。
しかし、彼女によって構築された魔術理論は、身体能力を強化する効果を持つ魔術体系として基礎部分の構築は完了している。
元々彼女は、その母の教育もあり身体の鍛錬も行っていたため、彼女には合致した魔術効果と言える。しかし、正式な訓練を受けていない現状の身体能力では、魔術の効果を十全に発揮するには不十分と判断した。
彼女はハンターを一時休業し、高名な格闘家―――
その結果、後年「ゴリゴリの前衛職でも務まる」程の身体能力を持っていると手合せしたケンスケに言わしめている。
一時期は、遅々として進まない魔術の研究に欝々とした日々を送っていたが、突如襲い掛かって来た大型竜種グルドラから助け出された際に、ケンスケの力の波動とその凄まじい破壊力を目の当たりにする。
自身の無力を嘆き、絶望する中で、自分の魔術の到達点を体現する絶対的強者という存在―――ケンスケ―――を目にしたため、病的とも言える憧憬と共にケンスケという存在が、魂に刻まれてしまっている。
ゆえに、普段は快活で明るい少女であるが、ケンスケが絡むと言動がかなり怪しくなる傾向にある。
命の恩人とは言え、出会ったその日に見ず知らずの人間であるケンスケとパーティーを組み、ハンター資格を取得するための保証人にもなってもいる。
後にケンスケに教えを乞い、師弟関係ではないがトレーナーの様な立場についてもらっている。
その際、火力不足を指摘され、その解決策として魔力そのものを武器とする方法を提案される。
それからしばらくは、自身の魔術の鍛錬に加え、ケンスケとの戦闘訓練に明け暮れる日々が続く。
身体の限界を超える程の鍛錬であるが、グルドラから助け出された際に注入された医療用ナノマシンが、通常では考えられない速度での超回復を行い、翌日にはより強靭な体にアップデートされるという日々を繰り返したため、人類の枠から半歩ほどはみ出してしまっている。
その結果、完全に各上の存在であったカバルクトスをたった一人で――――ケンスケのフォローがあったとは言え――――翻弄し、見事に打ち取っている。
ただし、その際に放った魔術が予想外の破壊力まで昇華されており、巨大な古木を爆散させ、森の一区画を焼き払う等、魔術の制御にはまだ改善の余地がある模様。
また「無色の魔術理論体系」は言いにくいし長いという意見から、無色の魔力=無垢=白色と連想し、ちょっとカッコよくして「白魔術理論体系」としてはどうかと提案され、採用するか迷っている。
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