第2話 映画館にて
僕は映画館で寝てしまっていた。
小さな単館の古びた映画館で、観客は僕一人。
映画は時代劇。
僕はいつの間にか寝てしまった。
その夢の中で、僕も甲冑を着て走り回っていた。
戦いの中で、友も死に、殿も死んだ。
多くの人間が、仲間が死んでいった。
僕は、悲しみの中で目が覚めた。
気づくと、ちょうど映画も終わっていた。
すると、いつの間にか館内は満員で、
エンディングと共に、観客のみんなが立ち上がった。
みんな甲冑を付けていた。
みんな、夢の中の連中だった。
僕に優しく微笑み掛けて、出口の方へ。
みんな、消えるように出ていった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます