戦争映画 炎628 ( 来たりて、見よ)
ソ連、1985年制作
配給:モスフィルム
これはヤバすぎます。
戦争の現実を誇張もせず美化もせず描いた、ただただそこにあった残酷な現実を描写しただけの映画です。
第二次世界大戦時のドイツ軍占領下のベラルーシ(白ロシア)のとある村で起こった虐殺を描いたものです。
ところが、これは確かに惨劇なのですが、しかし当時としてはあまりにありふれた出来事だったのです。
ドイツ軍により、ベラルーシだけで628の村が、この映画に描写されているように破壊され、民衆は虐殺されました。
まあ、主人とか仲間がドイツ軍に殺されそうになっても、米国の映画のように騎兵隊の援軍や航空支援とかが助けに来てくれたりはしません。
普通に殺されて、誰もかもが人間様の尊厳を傷つけられるだけです。
ジジババも子供も皆殺しです。
それが戦争ってもんです。
日本人も「戦争はイケません」などと本気で叫ぶ気があるのなら「ビルマの竪琴」みたいなへぬるい話でなく、コッチ(炎628)を推薦図書にすべきであります。
それと。物語の終盤で、パルチザンに捕えられて処刑される寸前の人種差別主義者のドイツ将校が「共産主義は劣等民族に宿る。だからお前達(ロシア人)の子供を殺してやった」などと言ってます。
まあ理屈と後家はどこにでも引っ付くというやつで、本人は悪気もなくそう言ってるんです。
悪気もなく。
今どき主流の日本人も「ナチュラルに」さくっと差別ムーブかましてるマヌケがやたら多いですよね、区別とか言って。
それですよ、それ。
それがファシストの思考回路です。
そういう思考回路が戦争をより苛烈なものにし、大虐殺を惹き起こすと言っているのです、わたしは。
ああなってからじゃ何をやっても手遅れなので、今ここで、わたしは民族差別とかはイケませんって言ってるわけです。
ただ、まあ日本人は見込みナシです。
もしも日本人がガラパゴス倫理観から脱却して普遍的な道徳観念を持ちたい。多少なりともマトモになりたいというのなら、
いま日本人に必要なのは、数回にわたる決定的な敗北と挫折です。
お好きなだけお隣の「劣等民族」にケンカ売ってればよいと思いますね、ええ。
連続射殺的他人の創作評論 連続射殺魔 @hanage335
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