第08話 〇三謀攻編1
○超訳 3-1
孫子は言う。
軍や隊の大小に関係なく、
最善は損害がないことである。
敵を破れば、損害は避けられぬ。
百戦百勝を誇ったところで、
そこには必ず損害がある。
素晴らしいことではある。
が、最良としてはならぬ。
戦わずして相手を制圧できることを
最良であると見做すべきである。
ならば、そもそもにして相手の戦意を
折ってさえしまえば良いのである。
それが叶わぬのであれば
相手を封じ込めて身動きの取れぬようにし、
それが叶わぬのであれば、戦う。
ここで一つ申し伝える。
戦いの中でも、城攻めは下の下である。
これは他に手立てを見出せぬ時に用いる、
最後の手段と認識せよ。
準備に多くの工数資源を
費やすわけであるし、
しかも迂闊な将が
準備を待ちきれずに飛び出せば、
落とせぬ城の前に、
屍の山を徒に積み上げる。
国にとり、これ以上の災いもあるまい。
敵兵は戦わずに降伏させよ。
敵城は攻めずに落とせ。
敵国は速やかに征服せよ。
そのために、十全に謀を巡らせよ。
とは言え、戦わねばならぬ時はある。
では、どのように戦うか。
敵の十倍ならば囲め。
敵の五倍ならば攻め立てよ。
敵の二倍なら分断の上潰せ。
敵に等しいなら死力を尽くせ。
敵より少なければ逃げよ。
全く比較にもならないのであれば、
そもそも見つからぬようにせよ。
寡勢が意気込んだところで、
大勢に飲み込まれるのがオチである。
○明暗テンプレ 3-1
策謀、計略による勝利を最上とする。 3-1-1
最小限の損害となる戦いを模索する。 3-1-2
城攻めによる損害は最悪である為、最後の手段とする。 3-1-3
数の有利を確保し、大軍にて寡軍を倒す。 3-1-4
不利であるなら戦わない。 3-1-5
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