三人との話

――あの後?

 まぁ、カレンと口論になり伊織と響子が止めに入って三和があきれて笑い出す。というおかしなことになりました。


 そんなことがあった二日後、俺と伊織、響子と三和の四人でその二人と待ち合わせする場所で待っている。ちなみにカレンがいないのは「アイドル業が忙しいから」だそうで、俺との口論はまったく関係ないらしい。現に俺のケータイには「状況は教えてネ(^^)」って顔文字入りのメールが来てるから。

 ここは俺達義兄妹の住んでる場所から駅二つ分だけ隣の場所で、どちらかというとカレンや響子たちの家や学校に近い。要するにこの辺一帯は清桜せいおう学園の生徒たちが多い場所なのだ。

 その学校の近くの噴水のある公園内で俺たちは待っていた。

 

 そろいの制服で歩いてくる二人の女の子が遠目から見えた。

「あ、来ました。お~~い!! こっちこっち!!」

 歩いていた二人も気づいたようでパタパタと走ってくるのが見える。

 俺には遠目に見えた時点で顔までは見えなかった。やっぱり運動してる人ってすげぇなぁって感心した。

「えと、紹介します。この髪の長い子の方が遠野弘子とおのひろこ。で、髪の短い方が妻野裕子つまのゆうこ二人とももちろんバドミントン部です」

 二人ともペコっと挨拶したけど、なるほど見るからにあまり体調は良くなさそうだ。特に遠野という子はもう青白い顔をしている。そして大事なのは二人から同じアノ感覚がする。


――間違いなくこの二人はその影響下にあるみたいなんだけど。確かに感覚はするんだけど……直接的にいてるとかじゃないみたいだな……


「今日はここまで来てくれてありがとう。体調はどう?」

二人のことを見ていると、聞かずには居られなかった

「えと…あなたが藤堂くん?」

 と遠野。

「なんかちょっと……」

 と妻野

――う~んその先を聞きたいような、聞きたくないような

 俺の複雑な表情で気持ちを察してくれたのか響子が繋ぎをいれてくれた。


「あの、今日はお話を聞かせてもらえるのよね?」

 その瞬間に、二人の表情が初めての挨拶をした時よりも明らかに曇っているのが分かった。

 二人は顔を見合わせて更に曇らせる――

 

ここで立ち話もと思い、どこか落ち着いて話せる場所が無いかと三和に尋ねると、近くに喫茶店があるというので、そこに移動してから改めて話を聞くことにした。

 移動の隊列の最後尾でついて歩いていた俺と伊織。移動中も二人の様子を見ていたが、かなり周りを警戒していてなんだかかわいそうになった。

 五分程度歩いて着いたのは、少しかわいい感じの外観の喫茶店。間違っても俺一人だけでは入れないし、当分は誰かと二人だけとかでも入れそうにない内装もカワイイ仕上がりになっていた。

 俺もそうだけど、こういう話はあまり周りにを聞かれたくないだろうと思い、店員さんにお願いしてなるべく広くて最奥の席に案内してもらう。


 それから、ようやく二人から重いクチが開き始める。

「どこまで玲子が話したかわからないんだけど……」

 まずは遠野がクチを開いた。

「ああ、ええと、〇市に部活の合宿で行った事くらいしか知らないけど」

言いたくないことをきいてしまっているのが申し訳ないと思った。

「そう……。ホントは誰にもい言わないつもりだったんだけど、だんだん子持ち悪くなって耐え切れなかったから玲子にだけ話したんだ」

 と二人が顔を見合わせる。

「どうして三和さんになんですか?」

 伊織が紅茶を飲む手を止めて問いかける。

「だって、玲子見てたりとかしてると思って……」


 ここまで聞いても良くわからないなぁって思っていたら、突然胸ポケットに入れといたケータイが震えだした。

 表示は[日比野カレン]。

メールが来たみたいだ。

 見ると「どんな感じ?」とある。俺は「〇市に行った事くらいしかわからん」と返すと、二~三分後に「それって〇市の〇〇湖の近くじゃない?あそこには確か話あった気がする」とある。

 俺は三人に向けて聞いてみた。

「もしかして、〇〇湖と何か関係あるのかな?」

 途端に、三人の表情が眼に見えて変わったのがわかる。その様子を見て、カレンに「ビンゴ、サンキュ」とだけ返事しておいた。


「言いたくないんなら、詳しくは聞かないけどね。ただ話を聞く限りはそこに何かあるみたいだけど……」

 言いにくそうにしていた三和が二人の方に目線を送り「いいよね?」ってコンタクトを取った。二人はコクンとそれにうなずく。


「実は、その湖にはそういう話があるって事は先輩から聞かされて知ってたんです。それで、いつも仲がいい五人でそれを検証しようって話になって、部活が半日で終わった日にそこ行ったんです。湖についてホントにちょっと触ったくらいなんだけど。そしたらその夜からだよね?最初は裕子が変な声を聞いたって言いだして、その後に二人とも変なモノが見えたって言い始めて」

「変なモノって?」

「髪の毛が濡れたままの女の人……」

 そこでいったん三和が話を切り、ジュースでクチを湿らせる。


「最初は私も二人の冗談だと思ってたんですけど、最近は私にも見えるようになって。そんなときに偶然理央ちゃんの話を聞いて、響子に連絡してみたんです」

 響子の表情が少し曇った。


「ありました。お義兄にいちゃん、これがみたいです」

 伊織がさっきからケータイで何かを検索してるなって思ってたら、そんなモノを検索してたのか。

 伊織が出したケータイに顔を近づけ、そこに書かれていた内容に目を通した。


 それを読んだ俺は頭に浮かんだことをそのままクチにしていた。

「その五人の中で、んですね?」






※作者の後書きみたいな落書き※

この物語はフィクションです。

登場人物・登場団体等は架空の人物であり、架空の存在です。

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