Let's Twist Again その2
『やっぱり今すぐ拘束しましょう、あのまま自由にさせるのは余りにも怪しいし危険よ!』
『守さんに何かあってからじゃ遅いですしね!』
再びショックガンを構え立ち上がると、さっきから黙っていた響はグイっと腕を取り、響はうら悲しい顔で二人を引き止めた。
『お願い、今は....守に時間を上げて。もしここでまたアイツの前からあの人が消えたら....壊れちゃうから....』
骨の件もある。
「で、照美が鼻先を扉にぶつけて鼻血出しちゃってさ。」
この星に来てからのことをとにかく思い出すまま話すのを姉さんはニコニコしながら黙って聞いている。
俺がしっかりしなきゃ。
「あ、ここが動力部!さっき話した青い植物がここに寄生しちゃって、下手に障ると危ないから放って置いてるんだ。なにか害があるわけじゃないし」
ずっと喋っている間、彼女の顔はいつしか懐かしむような表情に変わっていた。
あの頃のまま。
「姉さん?」
変わらない。
『なに不安そうな顔してんの!姉弟の再会をもっと喜びなさい?』
なぜ、どうして。
「....そうだね!」
あの時。
ポッドルームやプールにプラントルーム、キルケーコアなど様々な所を周り姉を自室に迎え入れた。
「ここが俺の部屋...って言っても特に何にもないけどね」
『あんたフィギュアとかポスターとか飾らなかったもんねぇ』
聞きたくない。
でも、ダメだ。ここで俺が浸ってちゃダメなんだ。
「....あんた誰だ」
部屋のガキを内からかけ防音を施す。
『....』
「俺はあの人の死に顔を看取って、骨も拾った」
「また話せたことは嬉しかった。でもその顔で、その声で....」
今にも我慢が砕け泣き出しそうになるのを耐え、彼女へ凄む
『.....大丈夫、骨だけになんてしないから』
「...ッッ!やっぱり!」
息を荒げ動揺していると、腕を組み仁王立ちで声を張った。
『うろたえるな!男が揺らいでいいのは女が死んだときだけ!』
姉らしい喝に条件反射で身体が直立すると、優しく笑い小さくこぼした。
『ごめんね』
男一人をいともたやすく頭を掴み浮かせると、ベットに叩きつけ、身体を押さえつけるように馬乗りになり組み伏せた。
『やっぱり似てる、きっとあなたは』
なにかを言いながら、彼女の手のから脳へ来る大きな流れの奔流に抗うことはできなかった。
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