「指先の感触が春風になって、後には、花びらが一枚残った。」の一文がたまらなく切なくて、悲しみも愛しさもすべてをあたたかい風に巻きあげて、青い空に持って行ったような気がしました。今は涙が止まりません。
やわらかくて綺麗な文章がすてきでした!(^^
作者からの返信
素敵な応援コメントと星をありがとうございます。
この作品を書くとき、つじあやのさんの「風になる」の「君のため息なんて春風に変えてやる」という歌詞が頭の中にありました。
「指先の感触が春風になって」の一文は、チロが微笑みながら消えていくとき、はなの悲しみも一緒に天国へ連れていって、温かい思い出だけを残そうとした、というイメージで書いた覚えがあります。
大切な涙を流してくださり、詩のように素敵なコメントを残してくださって、心から嬉しかったです。ありがとうございました。
編集済
飼っていたペットを亡くした時、多くの人は「この子は幸せだったのかな」と考えると思います。
動物は喋れない。生きている時はもちろん、死んでしまったらなおさら分からない。
実家に置き去りのようにしてしまったこと、死に目に会えなかったこと、その後悔が痛いほど伝わってきました。
でもチロがこうした形で会いに来て、気持ちを伝えてくれたことで、救われたように感じました。
きっと花は桜の季節になるたびに、チロとの出会いと別れ、そして心の中にずっと彼がいることを思い出すんでしょうね。
心に沁みる、素敵なお話でした。
作者からの返信
素敵な応援コメントと星を下さり、ありがとうございます。
この作品まで読んでいただけて、とってもとっても嬉しいです。
このお話は実体験に基づいています。
チロは亡くなる直前、長く寝たきりだったのに、玄関まで歩いていって、耳をピンと立てたそうです。それはまさしく、私の帰りを迎えてくれるときのチロの姿で、「ああ、最後まで私の帰りを待ってたんだ」と思ったら、申し訳なくて……。ごめんね、ごめんね、という気持ちでこの作品を書きました。
チロはいつまでも花の心の中にいて、桜の季節になるたびに「ちひろ」という少年のことも思い出します。
私の方こそ、心に沁みる素敵なコメントでした。
本当にありがとうございます。