P.VV.カンパニーの落日
「探偵が多すぎる」
・概要
事件です。
お得意先との会議に来ただけなのに、何故か僕が疑われています。スポンサー様の機密データの入った記録媒体が盗まれたそうです。誓って僕じゃありません! 探偵の皆さん助けて下さい!
・場所
7番コロニー、シーマン。
名探偵たちは完全にバカンスモードの格好である。
・依頼人
研究開発部門、おっちょこ=ちょいの助。
・ターゲット
「犯人」
もちろん不明である。下に犯人の候補リストを添付する。
・脅威度
星2、情報窃盗罪。
・勝利条件
犯人の逮捕。
・敗北条件
ハンターの逮捕。
犯人特定を誤るとハンターが何故か犯人に決定される。次の依頼は11番コロニーの刑務所から脱獄するところから始まる。
「状況設定」
覆う全方位の壁をオリハルコンで組み立てられた部屋に、出入り出来る扉は一つだけ。中の様子は確認できない。その扉は普通に破壊できる強度だが、扉は監視カメラで見張られていて、近付けば記録に残る。中に空気があるということはどこかに通風孔があるはずだが、場所は不明である。
中心に円周上に回るベルトコンベアと、その上に等間隔に乗っている金庫が赤・青・黄の三つ。ただそれだけが部屋の中にある。そのどれもがナパーム弾の直撃に傷一つつかない強度を有している。
この記録媒体がどの金庫に入っているのか社長しか知らない。金庫のダイヤル番号も社長しか知らない。記録媒体はキーホルダー型らしい。番号を誤ったり間違えた金庫を開けたりすると、すぐに警報が鳴る。
ちなみに、事件発覚はちょいの助との会議の最中。会議前に彼は一時間一人で待合室で待たされたため、アリバイは成立しない。扉を映す監視カメラには人影は確認されていないらしい。扉・部屋・金庫が破壊された形跡もない。
今確認したところ、社長は今朝九時の始業確認の際に記録媒体の存在は確認していたらしい。
が、ちょいの助は十時に来社し、会議は十一時に開始された。十一時十分に事件が発覚。探偵への依頼完了が十一時十五分。探偵集結が正午ちょうど。ハンター一同の到着が十二時五分。互いにアリバイは確認されていない。
犯
人は誰だ。
「犯人候補」
・おっちょこ=ちょいの助
依頼人。人畜無害そうな顔をしているが、しょっちゅうおっちょこちょるので大変迷惑な存在である。そのおっちょこり具合は時空因果にすら干渉するというケッタイな奴。未だティアナ室長への恋心を諦めきれないうじうじ君だが、携帯電話にじゃらじゃらキーホルダーをぶら下げているチャラさもある。
実は会議に呼ばれていたのは隣の商社である。呼んでもいないのにいきなり現れて会議を始めるこの上なく怪しい奴。
・
社長秘書。監視カメラの映像を確認していたのは彼女。社員は野郎たちが占めている中の、紅一点。実は三つ子で、他の社員の誰にも見分けがつかない。妹たちの名前は
社長とはべったりの愛人関係。彼女であれば会社の機密を握っている可能性もある。その母性溢れるダイナマイトボディは男を甘えん坊に堕落させるのだ。
妖艶に、怪しい奴。
・マモルくん
防犯装置の整備を依頼されている技術屋。会社設立時からの付き合い。彼であれば防犯装置の機能をいじくることも可能かもしれない。寡黙な男で、濁っている目からは何を考えているのか分からない。事件発覚前夜はちょうど金庫のメンテナンスを行ったらしい。
技巧に、怪しい奴。
・シャチョー
まだ成人前の若い男社長。元はスラムの出身だったが、謎のチート能力で海洋資源の会社を立ち上げた。たった二年間でここまで会社を成長させた手腕は本物だが、黒い噂が付きまとう。天涯孤独の身で、母性に飢えている。
また、歪んだ性癖の隠しフォルダを会社機密の記録媒体に仕込んでおり、バレるリスクを糧に興奮を得ている。「家庭科」と「技術」のフォルダ。その中身が公にされたのならば、彼は個人としても破滅してしまうだろう。もしかしたら冷静にかえって記録媒体を処分したのかもしれない。
性癖が、怪しい奴。
・名探偵たち
依頼人が慌てて呼んだ百人の探偵の内、P.VV.カンパニーの鉄壁の防犯装置を潜り抜けた8人の名探偵。当たり前のように警備をすり抜けてきている彼らも普通に怪しい。
→「https://kakuyomu.jp/works/1177354054885760655/episodes/1177354054890355009」
・ハンター(たち)
この上なく怪しい奴がさらに怪しい奴を呼んできた。完全にとばっちりである。
設定上真犯人ではないことを注記しておく。
「ヒント」
・「状況設定」を深く読み込みましょう。しかし小さなところは無視して下さい。
・「犯人候補」がどんな特技・能力を持っているのかを把握しましょう。
・自覚なき犯行は自白できません。
・ここはカンパニー、柔軟に辻褄を合わせましょう。
・アリバイ考察は最終的には無意味、物証を押さえましょう。
「真相」
犯人名指し場面公開後、記載します。
犯人さえ当てればトリックまでは的中しなくとも勝利です。というかトリックまで完全に当てたらなにかボーナスを、と考えています。
「結末」
犯人はハンターor真犯人に確定した。しかし記録媒体のデータは社外に広まり、P.VV.カンパニーは社長もろとも破滅した。
「技術」フォルダに入っている非人道的な猟奇的行為の数々は動かぬ証拠に、「家庭科」フォルダに入っていた母子プレイ・人妻大全のお宝の数々は男性職員への退職金代わりにシェアされた。
「請負人」
なし。
「裏話」
まさかのミステリー。依頼失敗する人が出たら面白いなと思ったのが始まり。
犯人はちょいの助、状況設定が縦読みです。彼はミラーハウスで無事ゾン子に斬殺されました。
トリック?
いつも通りおっちょこって携帯のキーホルダーに混ざっちゃっただけですよ?
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