ぽんぽん痛いじゃ済みません(ノロウイルスのお話)
どうしよう……今年最後のテーマが思いつかないまま、気がつけば投稿前日になっていたという時間の無情さ。肩と腰が重い……部屋でごろごろカクヨムしたい……早く来てくださいお正月休み。
「竹鋸さんの顔、サハラ砂漠にワープしちゃったカバみたいですよ」
干からびてますか……それとも絶体絶命の手前でしょうか。
「それより聞いてください。昨日、実家から
正月料理で食するご家庭も多いですよね。でもこの時期の生牡蠣は危ない……ハッ、それです!
今回は、油断できないノロウイルスのお話をしましょう。
ちなみに今回のお話には、説明のためにキレイじゃない言葉をいくつか使用しています。あらかじめご了承の上、ご覧くださいませ。
「ノロだけ特別みたいに聞きますけど、ようするに食中毒ですよね」
ウイルスによって引き起こされた食中毒、ということになりますね。何が原因かによって症状がちょっと異なります。
ノロの場合は腹痛、嘔吐、下痢など。他に発熱、頭痛、筋肉痛、悪寒など風邪にも似た症状が見られます。
感染から発症まで約24~48時間。11月~3月の冬季が最も猛威を振るいます。
消毒剤への抵抗力と感染力が高く、現在のところ有効なワクチンもありません。そのうえ回復してもまた感染する可能性があります。ひえぇ……。
「牡蠣で当たったって話くらい聞いたことあります。さすがに生じゃ食べませんよ」
食材の加熱処理は大事ですが、牡蠣以外にも感染の可能性はあるんですよ。
例えば、誰かがウイルスの付着した手でドアノブを握れば残ります。それを別の人が触ってしまい、その手で直接お菓子を掴んで食べてしまう……お分かりですね。
人から人へ感染する場合もあるのです。
ノロウイルスにかかっている人の排せつ物や
「怖っ……知らないうちに吸っちゃってたらどうしよう……泣いちゃうかも」
発症率100%ではありませんが、もちろん取り込みたくはありませんよね。
外出先でもらってこないためにも、大切なのはマスク、うがい、手洗いです。基本的に風邪の予防と同じなので、難しいことはありません。
手洗いについては二つ前の投稿でお話したので、今回はうがいのお話を。
私が教わった効果的な方法は、三回に分けるやり方です。
一回目はくちゅくちゅして口の中を洗浄。二回目と三回目はがらがらと喉うがい。15秒程度が目安で、声を出しながらうがいをすると喉の奥まで効果があるそうです。私は「あーいーうーえーおー」と三度言ってます。
「それってうがい薬を使った方がいいんですか、やっぱり」
ドラッグストアの従業員としてはオススメしたいところですが……「水だけで十分」「うがい薬の殺菌・消毒成分が逆に喉に悪い」なんて話も多いので、強くは言いにくいですね。いずれにせよ、うがいは重要です。
「万が一、ウイルス食べちゃって感染したら……泣いてもいいですか?」
そんな悲しい未来を想像しないでください。私も泣いちゃいますから。
知識としてご家庭で対処するなら、水分と栄養の補給を大切に。下痢と嘔吐で水分が出ていく一方なので、脱水症状にならないように気をつけましょう。
吸水はスポーツドリンクでも良いですが、最も適した飲料は
本当は病院に行くのが確実ですが、年末年始は難しいですからね。
あと、下痢止めは飲まないでください。
薬の多くは腸の動きを抑制する成分が含まれています。これが裏目に出て、ウイルスを排出せずお腹の中に留めてしまうのです。
「えっ、じゃあお客さんが来たら竹鋸さんは追い返すんですか⁉」
いや言い方……実際、夕食で食中毒になり、どぉぉぉぉしても何か薬が欲しいと相談されたことはあります。その場合は専門機関への受診を前置きしたうえで、正露丸を紹介しています。
主成分である『
とはいえ、もちろん確実ではありません。なので紹介しながら「頼むこれで良い方向に向かってくれ」と心の中で願うばかりですね。
ちなみに正露丸は
「これで安心——いや待って、もう家の中がウイルスに侵されていたら……」
消毒薬での拭き掃除ですね。洗濯に使う塩素系漂白剤と水を混ぜて消毒液を手作りすることもできますが、ドラッグストアにはすぐに使える消毒用商品もあるので、お試しいただければと思います。お求めの方は従業員にお声をかけてくださいませ。
以上、かい摘んでノロウイルスについてお話させていただきました。少しでも生活のお役に立てていただければ幸いです。
最後に投稿をご覧の皆さまへ。
今年一年、当エッセイをご覧いただき、誠にありがとうございました。つたないながらも投稿を続けられたのは、ひとえに読んでいただいた皆さまのおかげと感謝するばかりです。来年もゆるーく投稿する予定ですので、お付き合いいただければ嬉しいです。
ちょっぴり早いですが、年末のご挨拶とさせていただきました。どうぞ良いお年をお過ごしくださいませ。
末筆ながら、皆さまのご健康のほど、心よりお祈り申し上げます。
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