食生活を助けてくれますか?(サプリメントのお話)
お客様の声BOXにリクエストを頂戴致しました。
『ドラッグストアで販売しているサプリメントにはどれくらい効果がありますか? また、副作用はありますか?』
これは……なかなか難しいご要望ですね。ですが、いただいたお声を無下には致しません。私なりの解釈と知識で筆を尽くさせていただきます。
どうぞ、ゆるーい気持ちでお聞きくださいませ。
栄養は食事で摂取するのが理想ですが、過不足なく毎日摂取するのは超絶難易度。そこで食生活のサポートとして利用されています。
「サプリって薬じゃないの? ビタミン補給で肌荒れに効くやつとか薬じゃんか?」
ご質問を受けてご用意いたしました、私の右手にはビタミンB群を補給できる医薬品。そして左手にはビタミンB群を補給できるサプリメント。
成分表記には似たような文字が並びますが、二つは違いが定められています。
医薬品は薬事法による成分基準を満たしているため、効能・効果を記載することが許されています。効き目が明確であり、基本的に薬屋さん以外では販売できません。
一方でサプリメントの多くは、国の審査を受けなくても販売できる健康補助食品。コンビニなどでも販売できるので手軽に買えますが、肝心の「○○に効きます」という記載ができません。
一部の栄養成分に限り、基準量を満たしていれば機能表示できるくらいです。
「父が飲んでいる『脂肪の吸収を抑える』ってお茶、あれって食品じゃんよ」
特定保健用食品ですね。「トクホ」と略される特別な区分の健康食品です。
国に科学的なデータを提出して認可された、いわばお墨付き商品。必要事項を守れば、効き目の公表が許されるのです。
「つまりサプリは効き目のあやふやな食べ物ってこと? そんなの売って大丈夫?」
各方面に角が立ちそうな心配をしていただき、ありがとうございます……ここまでの話をまとめると、サプリメントって曖昧な感じですよね。
——などという、そんなネガティブな話は致しませんッ! ドラッグストアに従事する立場として、しっかりご案内させていただきますよ!
各種ビタミンや鉄・亜鉛・マグネシウムなどミネラル類の一部は、しっかり科学的根拠が確認されています。決して曖昧なものではございません。
実際、体調が良くなったとの感想もいただきます。サプリメントが役に立っている人はたしかに存在し、求める方が多いのも事実! 大事なカテゴリーでございます!
……うっかり熱を帯びてしまいました。
食生活をおろそかにし、すべてを委ねてはいけませんが、サポートとして使うなら有用な商品です。
「食事は偏ってるけど不都合はないよ? 逆に困ることなんてある?」
現状は平気でも、近い将来困る可能性は少なくありませんよ。それに栄養素は常に消費されています。例えば、ストレスを受けるだけでも減るんです。
ストレスを感じると、身を守るためにビタミンB群やビタミンCなどの「抗ストレスビタミン」が消費されます。結果、体力や集中力は低下し、お肌も荒れて、病気に対する免疫力も下がるなど……望まない体調不良ばかり。
積極的な栄養の摂取は、未来の自分を救うことにもつながります。
「種類は多いし、何に効くのかも書いてないし……何から飲めばいいのやら」
各種の栄養素パラメーターが数値化されて閲覧できればいいのですが、現実ではそうもいきません。食生活の偏りを自覚すれど、具体的な把握は難しいもの。
そこでおすすめは、健康の土台となる栄養が複数配合された『ベースサプリメント』です。各種ビタミンをはじめとした様々な栄養が含有されているので、何種類も服用する手間がありません。マルチビタミン&ミネラルとも呼ばれています。
「そんなにいらなーい。あたしは鉄だけ飲むわ。貧血気味が楽になればいいの」
不足している栄養素がお分かりであれば、迷う必要はございません。
ですがより効果的に摂取として、他の栄養素が関係していることもお伝えします。
『ドべネックの
水を入れる木の桶を想像してください。桶の板が一枚でも低いと、中身は漏れ出て減ってしまいます。深い桶でも、足りていない板が中身の最大基準となるお話です。
これが栄養素にも当てはまります。一種類だけ摂取しても、他が足りていなければ十分な効果が得られません。
全体のバランスを整えつつ、目的とする栄養素を摂取すると効率が良いでしょう。
「もう答えはひとつね……あらゆるサプリをジャンジャンバリバリむさぼる!」
たくさん摂ったからといって、フィーバー状態にはならないんです。
各栄養素には一日の推奨量が規定されています。
他にもビタミンCやマグネシウムの過剰摂取は、まれにお腹を下す可能性が。亜鉛を摂りすぎると、銅の吸収を阻害する場合があったりと、過剰はよくないのです。
一定量を超えたらすぐに副作用が出るわけではありませんが、摂取目安を守るに越したことはありません。病気の方や病院のお薬を飲んでいる方は、念のため確認してから摂取するとより安全です。小さなお子様への摂取も気をつけましょう。
「ご利用は計画的に、ってことですね。ちなみにこれ、いつ飲めばいいですか?」
おすすめは食後ですね。胃腸の活動が活発になり、吸収が良くなります。水やぬるま湯と一緒に飲むのが無難です。
鉄分はお茶やコーヒーと一緒に飲むと吸収を妨げるので、気をつけましょう。食後の一杯は30分~1時間ほど空けるとよいですよ。
「……ごっくん。言う通りに飲みました。これで明日の朝から健康大爆発だー!」
さすがに短期間での効果は感じにくいかと思いますが、信じることは大切ですよ。
では最後に、ご質問のお答えを述べさせていただきます。
・効率的な摂取を継続すれば、きっと効果が期待できるでしょう。
・過剰摂取や飲み合わせに注意することで、副作用の心配はなくなります。
サプリメントの上手な利用で、健康的な毎日をお過ごしくださいませ。
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