丈夫な体を作ろう(プロテインのお話)

 カクヨムにおかれましては「読書の秋」かと存じ上げますが、読むにも書くにも体調不良は活動を妨げます。

 怪我や病気に見舞われないために「健康の秋」も意識したいですね。


「いち、に、いち、に……筋トレをしながら文字を打つのは難しいです」


 さっそく常識を打ち破ってきましたか。運動する時間をとれないが故の奇行と受け取りましょう。そんな方は食生活の改善で体づくりを目指してみては?


 というわけで今回は、プロテインについてお話させていただきます。



「それってマッスルボディを目指す人が飲むやつじゃねーの?」


 筋力トレーニングしているときに摂取する、栄養剤的な飲み物。

 馴染みのない方にとっては、こんなイメージではないでしょうか。

 でも、普段の健康を維持するのにだって有効なんですよ。ドラッグストアでは定番商品として取り扱っており、もちろんどなたでも購入できます。


 プロテインとは、体に必要な栄養素である「たんぱく質」の英語名。販売されているのは、たんぱく質のサプリメントと思ってください。

 水や牛乳に溶かすタイプが一般的で、作るのも簡単。

 

 おおっと、みなさまが仰りたいことは分かっております。続けてお話させていただきますね。


 たんぱく質は体を作る材料となる、とっても大切な栄養素です。

 筋肉以外にも骨や血液、肌や臓器、髪や爪など、あらゆる部位の生成・維持に使用。悪い菌やウイルスに対抗する、免疫物質を作るためにも必要なんです。


 この栄養素が不足するとどうなるのか?


 肌はハリつやを保ちにくくなり、髪にとっては薄毛や枝毛の原因に繋がります。

 体内の各臓器も最良状態が維持できなくなり、あらゆる機能が低下。栄養をエネルギーに変換しにくくなるため、太りやすく痩せにくい状態となり、脂肪も内蔵に蓄積します。結果、あの恐怖のメタボリックシンドロームに陥るのです。


「体型なんて些細な問題……創作活動に影響がなければたんぱく質など不要だね」


 残念ながら影響あるんですよ。

 集中力を発揮したり、気持ちを落ち着かせる神経伝達物質も、たんぱく質を素材としています。不足状態はやる気や思考力の低下につながり、パソコンを起動させても「あーなんか書けない」と、もやもやタイムを増やす要因にもなりかねません。


 充実した健康と執筆のためにも、たんぱく質はとても大切なのです。


「たんぱく質って、普段の食事で摂れるもんじゃないの?」


 それにはバランスの良い食事が前提になります。

 一日三食すらままならない多忙な現代人にとっては、なかなか難しい条件ではないでしょうか。


「難しいほど燃えるってな! いいぜ、肉も卵も豆腐も毎日食ってやるよ!」


 もちろん食事で栄養分を補給するのが一番なのですが……問題は、必要以上に脂質カロリーを摂取してしまうことです。

 カロリーオーバーは言うまでもなく肥満への王道。体を引き締めるつもりが逆の方向へ膨らんでいく——努力が裏目に出るなんて悲劇でしかありません。


 その点においてプロテインは脂質がほぼゼロ。低脂肪高タンパク質食品なのです。



 本題に入る前に、もうひとつ掘り下げなければなりません。

 たんぱく質は20種類の『アミノ酸』と呼ばれる成分で構成されています。食品によって種類や量など構成内容は違うので、一品ですべて補うことはできません。


「………………はぁ?」


 反応はごもっとも。今回のお話で、一番理解しにくいところなんです。

 では、たんぱく質をパワーアップアイテム、アミノ酸はそれを生成するための合成素材だと考えてください。


 素材単体アミノ酸は「スタミナ上昇」「免疫力アップ」など、特有の効果があります。どの食べ物からたんぱく質を摂取するかで、体のパワーアップ内容は異なるわけです。

 さらに目的のパラメーターを上げるためには、各食品のたんぱく質を把握し、脂質に気を使いながら調理しなければならない……これって大変ですよね。


 販売されているプロテインは、目的別に最適な配合がされています。

 必要なたんぱく質を効率よく摂取することで、綺麗に痩せたり、お年でも丈夫な体を維持したり、お子様の成長の助けとなるでしょう。


 おっと、興味のある方が何名かいらっしゃいますね。順番にお伺いいたします。


「あたし、ジム通いでダイエットしてるんだけど、なかなか効果出ないんだよねー」


 効率的に筋肉をつけることで、体内のエネルギー変換も効率が良くなり、太りにくくなります。

 大豆を原料としたプロテインもあるので、美容にも効果がありますよ。


「体は絞りたいんだけれど、マッチョになりたいわけじゃないのよ」


 適度な運動の範囲でプロテインを摂取していただければ、シェイプアップとしての効果が期待できます。

 ちなみに摂取するなら、筋肉を再生しようとする運動後30分間がベストですよ。


「次はワシじゃ。最近、ちょっとした散歩で足腰が痛くなってのう」


 関節部分の結合に必要なコラーゲンもたんぱく質が材料。

 体力の低下によって、体づくりの運動が難しい方にもプロテインは便利です。


 摂取は就寝一時間前がおすすめです。体のメンテナンスは睡眠中に行われるので、寝る前に材料を補給することで効率的になります。

 メンテ後でたんぱく質が不足している朝食時でも良いでしょう。


「うちの息子、中学でバドミントン部なんだけど練習が激しいみたいなのよ」


 バド部ですか、懐かしいですね。私も学生時代に所属していました。

 体が丈夫になれば怪我や病気も減りますし、骨の形成にもたんぱく質は貢献するので、身長が伸びる助けにもなるかと思います。

 幼少期は成長分の栄養素も必要とするので、発育の助けにもなりますね。


 とまあ、体を鍛える以外にも使い道のあるプロテイン。

 今日では味も飲みやすくなっており、溶かさなくても飲めるタイプなど、日常で利用しやすく改良されています。


 あくまでも食品なので、アレルギーのある方や、食事制限を受けている方は注意して利用しましょう。


 それでは皆様、この秋も健康なカクヨムライフをお過ごしくださいませ。

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