俺の青春はまだ始まらないようだ。

ーー試験会場ーー

「まずは魔力から測るわ。魔王様の娘が入学した時のために作ったものだから壊れないと思うわ。」

フラグ立てたな。壊すからな。絶対。全力でやるからな。

[魔力無限][自由進化][自由強化][究極成長]

魔力無限を使う。これで魔力はなくらない。

そして自由進化これで俺の体が魔力に耐えれるようにする。

少しだが体がトゲトゲしてきた。

自由強化これはこの体を言わば仕上げだ。

進化が作り直しだとすれば、強化はコーティングだ。

究極成長は魔力の濃さだ。ただ魔力が無限なだけではいけない。

それを創造で永久的にかつ体の棘を消す。

「先生は少し離れていてください。死にますよ?」

「し、死ぬ…はい。」

「そ、その手の黒い球体はなんですか?それと右手だけ魔人の腕のように黒く棘が出来てますけど?!」

さすがにこの魔力を抑えるのに人間の手に戻すとまずかった。

「この黒いのは魔力です。凝縮しています。これに触れると普通の人間は自分の魔力を抑えきれずに魔神化し10秒も経たずに死にます。」

行くよ。魔王の娘も余裕で耐えた測定器ぶっ壊してやる。

パリンっ!シュンっ!

壊れたと思ったら魔力に吸い込まれた?ブラックホールかよ。

「測定不能なんてありえない。でもその球体が示しているわね。魔力は合格よ。次は魔法力です。この凶悪なドラゴンをってえええええ!ってドラゴンが懐いてる!!」

手懐けた。さっきの体のままいたらドラゴンが怯えていった。

「それじゃああなたが最も得意としている魔法を使ってみてください。」

[テレポート][時空操作]

そしてテレポートでドラゴンと先生の前を行き来する。

「それは未だ使えた人がいない転移魔法っ。」

「次はこれだっ。先生はこんなのはいてるんだね。」

時を止めてパンツを脱がせてみた。足が出る部分に指を掛けてくるくると回している。

「い、いつの間に。って返しなさい。今の魔法は?」

「時空魔法。時間と空間を操作する魔法だ。」

「そんな魔法おとぎ話だけでは。も、もう。あなたは首席にします。私の体が持ちません!」

早く終わった。ラッキー

「それじゃあここを使ってください。首席にはひとつ家を持ってもらうことになっていますので。」

「じゃあ姉さんもこんな所に。」

「姉さん?レナさん?彼女は首席じゃなくて次席よ。」

は?姉さんは優秀だぞ?実践だけなら父さんにも勝てるくらいにはなってる。

「首席は第1王女のフィルナさんよ。」

フィルナさんって俺の嫁候補のかな。お姉さんの方のかな。

「彼女に会うことは可能ですか?」

「は、はい。一応可能ですが、第1王女なので言葉遣いとか謹んで下さいね。」

そこは大丈夫だろ。むしろあっちが落ち着かないと思うけど。


ーー5分後ーー

「キャーッ!リクくんだー。」

俺に気づいたと思ったいきなり走ってきて抱きついてきた。

先生も驚いているようだ。

「お知り合いですか?王女。」

「私の旦那さんです。」

あははははは。なんか恥ずかしいなー。

「だ、旦那さんっ!?それは陛下も知っておられるのですか?」

「はいっ。リクくん。寂しいけどまだ用事あるんだ。ごめんねー。」

「フィルナさん。次席のレナ・アレインって知ってますか?」

「知ってるも何もリクくんのお姉さんでしょ?綺麗で強いのよね。私は筆記テストと魔力で彼女に勝っただけだから実戦では絶対に勝てないわ。」

なるほどな。それならいいか。とりあえず姉さんも呼ぶか。

「姉さんも呼ぶことできますか?」

「え?いえ。今はダンジョンに言っていますので戻り次第という形になりますが。」

ダンジョンってなんだよ。

[便利機能]ダンジョンってなに?

検索しました。

ダンジョンとは地上・地下ともに魔王によって生成される建造物です。中は迷路のように入り組んでいて、階層を下がるごとにボスがいます。

「姉さんのいるダンジョンってどこですか?」

「エティアルダンジョンよ。ここから1時間ほどのところにあるわ。」

「じゃあ行ってきます。あとこの白金貨で家具を揃えておいてください。できるだけ質のいいものを。」

白金貨をポケットから出す。

もちろん白金貨なんて持っていないので生成した。

[創造]白金貨

これで手から出てくるのだ。普通に億万長者になることも可能なのだ。

「は、白金貨なんてどこでっ。」

「王様から貰ったんですよ。余るほど。」

ニコッと笑い相手に余裕を見せる。これが子供の強みだ。ニコニコしてれば大抵やり過ごせる。

「は、はぁ。じゃあとりあえず行ってきます。」

「じゃあ俺も行きます。シュバッ」

[テレポート]エティアルダンジョン


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