手下1匹目
「か、カッコイイ。」
よしっ。成功だ。
「助けたから何でもしてくれるんだよね?」
「なんでもなんて言ってないですよ。」
おっ。レコーダーの使い道が出来た。
てかなんで丁寧語なんだ。
「ひっ。何でもするから!何でもしてあげるから! 何でもするんだよな? ええ!そうだから助けて!」
俺の声が混じった音声だ。
「言ってるよね?」
「は、はい。貴方に何でもします。」
完全に惚れてる顔してるな。魅了が強すぎたか?
「じゃあ。1つ目は俺の所有物になれ。2つ目は他の人に俺の所有物になったことは言わず、俺に惚れたといえ。3つ目はは思いつかないから今度な。」
「はい。分かりました。今日から貴方が主です。」
洗脳完了。
「あ、あの。貴方の名前は。」
「俺はリク・アレインだよ。」
俺の家名はアレイン。かなり大きな家だ。
「あのアレイン家?武力は右に出るものがいないと言われている公爵家?」
「武力のところは分からないけどそうだよ。」
「君は?」
「申し遅れました、 第2王女リーナ・ブレイドです。」
ブレイド。この国の名前と一緒だ。
「貴方のようなアレインの人がどうしてこんな所に?」
「いやぁ。父様が俺と稽古するとボロクソにされるから嫌だって言われたからね。」
「と、父様ってあのヴィラ・アレイン様ですかっ!」
「そうだけど。」
「ヴィラ様は1人で5万もの敵を倒す戦場の鬼ですよ?そんな人をボコ、倒せるのですか?」
「ま、まぁ。」
父さんにそんな2つ名があるなんて。今日言ってみよう。
「それでリーナはここから帰れるの?」
「っ!か、帰れません。」
もう瞳がうるうるだ。プライドを捨ててから可愛くなったな。
「送っていくよ。この国で1番大きな城に送ればいいんだよね?」
「そうです。」
手を出す。
「握って?」
「はい。」
シュバッ。テレポート。
ーー王城前ーー
「誰だっ!」
「リーナ様っ!その方は。」
「わ、私の婿予定者よ!」
「は、はぁ。とにかく分かりました。リーナ様を助けていただき感謝致します。ええっと。」
「リク・アレインです。」
「アレインだと?!」
後ろの門番さんも驚いてる。面白いな。
「はい。」
後ろの門番に耳打ちしているな。きっと報告に行くんだろうな。
「それでは少々お待ちいただけますか?」
なんか態度変わってるな。
「リク様。私の部屋に行きましょう!」
そんな簡単に入っていいのか。
ーー王城廊下ーー
「リーナっ。」
突然前にいた女性がリーナを抱きしめる。
「お姉さま。」
お姉様ってことは第1王女か。
「どこ行ってたのっ!貴方誰?」
「お姉様。その方は私の婿予定者です。そして命の恩人ですわ。」
「む、婿予定者?」
理解が追いついていないようだ。
「申し遅れました。リク・アレインです。第1王女様。」
「あ、アレイン家!?」
またこの反応だ。
「リク君が妹を、リーナを助けてくれたのね。」
ちょっとこの人も落とせるかな。[魅了]
「いえ。偶然その場を通り過ぎたので助けただけですけど。」
ウィンクしてみた。前世でもしたことは無かったな。
「り、リクくん!リーナじゃなくて、私の旦那になりなさい!」
「は、はぁ。この国は一夫一妻が利きますよね?」
よっしゃ。
「そ、そうよ。私たち姉妹と結婚すればいいじゃないっ!」
いいねぇ。王族ハーレムだ!
コツ。コツ。コツ。誰か来る。
「何を騒いでいるの?貴方がリクくんね。娘を助けてくれてありがとう。それでなんの話をしてたの?」
「「お母様。私たちリク君とリク様と結婚します。」」
言っちゃったよ。
「許可できません。王族は王族と結婚しなければなりません。」
「なんでですか!お母様っ。」
「血です。」
「「血?」」
リーナはともかくお姉さんはかなり怒っている。そういえばお姉さん名前知らない…。
「王家の血は純潔でなければなりません。なのでよそ者の血が王家に混ざることは許されません。」
「そんなの、調べなきゃわからないじゃないっ!」
「姉様落ち着いて!」
「リーナはリクくんと結婚出来なくてもいいのっ!」
まぁそうだよね。リーナは俺の所有物になっただけで結婚したいわけじゃないよな。
「私はっ。リク様がお兄様になるのもいいです!」
は?お兄様ってお姉さんと結婚したらってことか。
「でも私とも結婚出来ないかもしれないわよ!」
「はっ。ダメです!お母様調べてみましょうよっ。」
「どうせ無駄でしょうけど、調べるだけ調べましょう。リク君こっちにいらっしゃい。」
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