10月9日 きおん が さがった! むし の かっせい が ぐーん と あがった!

 コヤーン!(祖国の言葉で、同志よともに人生を謳歌しようの意味)

 雪車町地蔵だ。


 何度も何度も懲りずに言っているが、過ごしやすい季節になった。

 それは、なにも人間に限ったことではない。

 今年の夏、あの酷暑の中で著しく活動が制限されていた生物──そう、虫たちが覚醒の時を迎えたのだ!


 覚醒せよ、インセクト・レース!


 端的に代表例を挙げると、蚊が飛んでいる。

 この時期に、この気温で、まだトンボとか鳥とかいるにもかかわらず、普通に飛んでいるし、普通に血を吸って卵の養分に変えている。


 あとは蜘蛛の動きもよくなった。

 ムカデとかも、活発に見かけるようになった。

 コオロギ系のやつ──直翅目系のやつが、元気を取り戻したようにも見える。


 やはりあの暑さは、地獄だったのだろう。

 秋って最高だな……


 今頃は、子どもさんと虫取りなどに出かけても、まだまだ色々捕れる。

 大きな蛾の類も、時間帯を見計らえば捕獲できるだろう。

 簡単なトラップを作るのもいい。


 暑すぎた夏が終わり、今まさに虫たちは落陽一歩手前の盛りの中にいる。

 気が付いたらそんな彼らを、そっと観察してみるのも一興かもしれない。

 あるいはそこに、自然界の美しさが潜んでいるかもしれないのだから。


 本日は以上だ。



(大人になると虫がダメになるという。カブトムシがゴキブリに見えるとか)

(わかりますー。私も蛾と蝶の区別がつかなくて)

(ついてたまるか、何様だおまえ)

(とんでもねぇ、あたしゃ私様ですよ。それでは、アデュー!)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る