7月16日 殺人鬼考察

 ナチュラルボーンキラー!

 ではない、雪車町地蔵だ。


 今日は、殺人鬼が創作において、まれに神格化されるという話をしていく。


 創作、こと伝奇畑において、殺人鬼という記号は、あまりに強い力を持つ。

 偉大な先人たちが積み上げてきた魅力的なキャラクター達。

 なによりも、人を殺す鬼であるという点。

 あまりに創作者、読み手を問わず、惹きつける力がある。


 そもそも、殺人鬼とは何か。


 殺人者ではなく、人殺しではなく、辻斬りではなく、暗殺者ではなく、通り魔ではなく、そのどれでもないし、常人でもないヒトデナシ。それでも人を殺すものとカテゴライズされる異常の異端。

 それが、殺人鬼である。

 極論を言えば、たとえたった一人の人間を殺してさえいなくても、殺人鬼は殺人鬼であり、人殺の鬼なのである。


 この辺の仕組みは、文字で説明することが難しい。

 何万文字もの物語、これまでに小説やアニメ、漫画、多くの創作物が作り出してきた背景。

 それらが密接に絡まりあい、たった一言の「殺人鬼」に、神格を与えてしまうのだ。

 いうなれば、特別視してしまうのである。


 人殺しであれば、まあ、書ける。

 サイコパス、シリアルキラー、このへんも書けなくもないだろう。


 だが、殺人鬼だけは、ただ記号的に使えばいいというものではないのだ。

 殺人鬼を名乗る以上、どんな端役であっても、それは特別なものとして認識され、また描く必要性がでてきてしまうからだ。


 ──と、熱っぽく語ってきたが、すべて私見である。

 すくなくとも、殺人鬼というものを扱う以上は、細心の注意が必要だということだ。


 だってあなたも、殺されたくはないでしょう……?



(うまいこと言ったつもりになりやがって!)

(それだけ特別ということですよ。機会があったら、つづきも話したいですね。それでは アデュー!)

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