第2話 自己PRその1 もふもふ加減
昨日は早速コメントをもらったぞ。おれ、もふもふだって。よかった、ちょっと自信がついたぞ。
今日は自己PRをする。おれの"ちょうさ"によると、コンテストの参加者は自己PRをするものらしい。
自己PRっていうのは、自分の長所や特徴を、相手を納得させられるように説明することだ。
特徴や長所かぁ。昨日の自己紹介でおれの特徴や好きなことはあらかた言ってしまったなぁ。だけど、これはもふもふコンテスト、自己PRなくしてコンテストには参加できないぞ。
ではいきます。
おれがどのくらいもふもふかというと、外でおすわりすると、散った桜がおしりや足にからむくらいです。しっぽは嬉しいと勝手に動いてしまうので、地面についてても関係なく枯葉やなにやらを絡めとります。桜が散ったすぐの頃は大変でした。でも、安心してください。おれはきれい好きなので、なるべく自分でなめてきれいにしたいと思っています。それでも、ねぇちゃんは毎日ブラシでおれの毛をとかします。まずは背中からで次に前足、後ろ足、顔ときて最後にお腹です。ブラシのおかげで徐々に絡んだ毛がほぐれていくし、耳の裏とか首の後ろとか、自分の足が届かないかゆいところも行き届いて、これがなかなかに気持ちがよいのです。
マッサージされている気分になって、いつも気づいたら寝てしまいます。何やらもったいないと思うけど、もう諦めています。お尻のところは痛いので、そこだけはブラシをやめて欲しいなと思っていて、いつもわかりやすく態度で示していますが、これまで願いが叶ったことはありません。
おれの毛並みは"毛布"というやつに似ているそうです。寝る時に上からかけるやつですね。おれは自分の毛があるから肌ざわりはわからないけど、毛布にくるまるとつい寝てしまいます。ねえちゃんがいない時が狙い目です。
ブラッシングか終わると、ねぇちゃんがおれをわしゃわしゃっとして、にくきゅうをかぎます。困ったもんです。知らない人にわしゃわしゃっとされるのは嬉しいので、ぜひ一度やってもらいたいです。よろしくお願いします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます