第32話 過去と今が混ざるとき

*  *  *


目を覚ます。


朝だと思ったが、まだ真っ暗だった。

おまけに眠い。


僕はタオルケットを手繰り寄せると、また目を瞑った。



僕は、ほとんど夜中に目を覚ますことがない。


朝まで夢の中をフワフワ漂うのが好きで、真面目な話、鶏が百羽鳴いても起きない自信がある。もちろん例外もないわけでもないが。



例えば、叔父さんが泊まりに来ている日。

{叔父さん……ロボットテトロの父さん。


彼はロボットテトロのことを覚えているのだろうか}



{どこか遠くから、さーっと声が流れて来た。


「テトロ、私の声が聞こえる?聞こえるなら、返事をして」

「カア、サン……!」

半分寝ぼけているような頭に、電気が流れ込んだみたいに、一気に目が覚めた}



*  *  *


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