第23話 「おまえたち三人は――」
気がつくと、牢屋のような所にいた。
手には手錠がつけられている。
周りには、ジーロアと、ジムおじさんと……
「モノウェ!」
あんな夢を見た後だけど、モノウェは友達だ。
ためらう理由はない。
「テトロ!やっと目を覚ましたんか!よかったぁ!」
ほら、いつも通りのモノウェだ。
手錠はモノウェにも付いていた。
本当は抱き合いたいぐらい嬉しかったけれど、手錠もあったことだし、僕らはハイタッチで済ませる。
手を打ち合わせて響いた音は、空気中をピョンッと跳ねた。
「二人は知り合いだったの?」
ジーロアの質問に僕たちは声を揃える。
「友達!」
笑うって、こんなに簡単だったのか。
自然と心の底から温かいものが湧き出てくるみたいだ。
「違う」
が、ジムおじさんの静かな声で、ピタリと笑いが止まった。
「おまえたち三人は――きょうだいだ」
おじさんはふざけているのではない。
真面目に言っているのだ。
「どういうこと?」
戸惑う僕たちに、ジムおじさんがゆっくりと話し出す。
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