第4話 仲間は最強メンバーらしい。
王様との謁見が終わり、用意された部屋で待っていると、食事の準備が出来たという事で食堂に向かう。
それにしても凄いな。
流石は王様が住んでいるだけあって、ここにあるもの全てが高そうだ。
それにメイドのレベルが高いし、みんな距離感が近くてヤバい。
でも、今呼びに来てくれたメイドには近づくとビクッとされたのでちょっとショックだがな。
まぁ目付きがわるいし見た目はそれなりに怖がられることも多かったからな、仕方ない……
と思っていたら、それに気付いたのか直ぐに謝ってくれた。
なので怖がった理由を聞いてみると、申し訳なさそうに過去に教われた盗賊に似ていたからだそうだ。
そしてその盗賊はまだ捕まっていないからトラウマが呼び起こされたみたいだ。
そうか確かに失礼な話だな。
俺は悪者じゃなくて勇者だぞ?
まぁ迷惑な話だからその盗賊は絶対に捕まえてやると伝えると、凄いビックリした様子で、感謝された。
見た目と反したギャップ効果か?
もうこれは俺に惚れる寸前だろ!
■■■
今はまだ、あんまり無茶を出来ないので、メイドには手を出すことなく別れた。
そして食堂に入るとそこには既に何人かが座っていた。
教会の司祭とやらはわかるし、その手下というか神官も分かる。
だけと後のオッサンやオバハンはだれだ?
「おー勇者様、いらっしゃいましたか。どうぞこちらへお座り下さい!」
そうやって案内されたのは司祭の目の前の席で、オッサンやオバハンの間だ。
まぁ間といっても、かなり広いのでくっつく距離ではないがな。
とりあえず言われた通りに座り、隣の奴等がだれなかのか聞いてみる。
「で、こいつらは一体誰なんだ? 俺の横に座るということは、それなりの奴等なんだろ?」
すると司祭が答えてくれて、神官がフォローする。
「おーそうだった、説明がまだでしたな。彼らはこの国の中から選ばれた、選りすぐりの冒険者達でしてな。勇者様の旅にお供してもらうことになっております」
「おい、君たち。はやく勇者様に挨拶をしなさい!」
すると一人一人挨拶をしてくれるが、俺は凄いぜアピールとかどうでもいいから簡潔に済ませてくれないかな……
■■■
盾で守るタンクのアイナに、後方支援で弓で攻撃するアーチャーのトランファスと回復してくれるヒーラーのベラドンナね。
よし覚えた……が武勇伝はいいから役割と名前だけを伝えろよな。
であれか、バランス的に俺が聖剣を持ってるし近距離戦闘する剣士でいいのかな?
でも近距離戦闘ということは俺が高い確率で危険に晒されるってことだぞ?
盾役のアイナが俺を守るにしても限度があるだろう?
『おいおい、どうすんだよ』と思っていたらまだ一人到着していないらしい。
そして最期の一人は教会の聖騎士団に所属する剣士だそうだ。
うん、それならいいな。
そいつには前線でタゲ役になってもらおう。
そして俺が勇者の力で魔物を倒す。
完璧じゃないか!
うん、これは楽しみになってきたな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます