61話
ほとんどが
とはいえ篝火があるのは城下町の門の廻りだけだから小さいのは当たり前、だがしかしそれが見えるこの青年はとても視力がいいといえる。
じっと外を見ていた青年だが、不意に部屋の中に顔を向けた。それと同時に音をたてず人影が彼の前に突如として現れる。
その人影は静かに青年の前に片方の膝をつくと、淡々と言葉を紡いだ。表情少しも変えることもなく淡々と。話し終われば頭を下げ、また音も無く消えていった。
聞き終えた青年は目を閉じてフッ・・・と微笑すると、部屋の中へと入っていったのだった。
―――いつの間にか夜の蒼空にあった星が雲に覆われて全て消えていた。まるで大きな獣か何かに喰われたかのように。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます