十年間引きこもりの社会不適合者が異世界に召喚されました。

レビューを書くにあたって、まずは主人公タカシの状況を簡単に説明します。いきなり異世界に飛ばされて、元の世界に戻るために無職と引きこもりを何とかしなくてはならなくなりました。
とりあえずこれを聞いて興味の出た方は本編を読んでください。このレビューを読むよりもずっと有意義なはずです。

異世界転移と言うとまず思い浮かぶのがチート能力ですが、この世界はそれほど甘くはありません。
そもそも、ずっと引きこもっていた奴がいきなり異世界で活躍して来いって言われても無理な話です。せっかくの魔法の特訓も、楽しくないと言ってくじけそうになる始末です。
タカシの相方でありお目付け役ともいえる、大精霊のカーバンクルにも当然怒られます。

ですが環境が変われば人も変わるもの。中盤、彼等のいる街にある不穏な気配に気づいてからは、自ら積極的に何とかしようと頑張ります。タカシの場合、変わったというより元々持っていた一面が出てきたのかもしれません。

テンポよく読める作品ですが、後々になって見直すと様々な伏線が貼られていて、ヒジョウニ読み応えのある物となっています。

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